エンジニアにおけるKPIマネジメントとは?メリット・進め方・ポイントを解説
エンジニアにおけるKPIマネジメントとは、プロジェクトの目標を達成するための中間目標としてのKPIを設定し、達成状況を評価することです。エンジニアのマネジメントにおいて目標を設けるメリットは、エンジニアのモチベ—ションアップなどが挙げられます。
本記事では、エンジニアのマネジメントにおいて目標を設けるメリット、KPIのメインキャラクタについて、エンジニアのKPIの進め方などについて解説しています。エンジニアにおけるKPIマネジメントについて知りたい方は是非参考にしてみてください。
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エンジニアにおけるKPIマネジメントとは
エンジニアにおけるKPIマネジメントとは、プロジェクトの目標を達成するための中間目標としてのKPIを設定し、達成状況を評価することです。KPIを設定することにより、プロジェクトがどのように進んでいるのかを定量的に管理できるようになります。
エンジニアの場合、成果を定量的に測ることが難しいことから、KPIマネジメントを行うことは目標管理やモチベーションアップのためにも重要だと言えるでしょう。
エンジニアのマネジメントにおいて目標を設ける3つのメリット
エンジニアが目標を設けることにはさまざまなメリットがあります。エンジニア自身のメリットもありますが、エンジニアをマネジメントする経営者や管理職側にも多くのメリットがあると言えるでしょう。
ここではエンジニアのマネジメントにおいて目標を設けるメリットを紹介していくため、参考にしてみてください。
1:エンジニアのモチベ—ションアップ
企業が開発プロジェクトを実施する場合、プロジェクトとしての目標を設定し、その目標を実現するためのタスクをプロジェクトメンバーに割り当てることになります。
しかしメンバーからしてみれば、自身の業務がプロジェクトの目標達成のためにどのように貢献しているのか分かりにくく、やりがいを感じにくいと言えます。
その点、エンジニア自身が目標やKPIを設定すれば、自身の業務がどのようにプロジェクトに貢献するのかが明確かできるため、モチベーションアップにも繋がりやすいでしょう。
2:エンジニアのスキルアップ
エンジニアが目標設定を行って業務に取り組むことで、エンジニア自身のスキルアップにも繋がります。高い目標を設定し、その目標を達成することができれば、今所属している企業はもちろん、どこへ行っても通用するエンジニアへと成長していけるでしょう。
そのため、目標を設定する場合は業界のトレンドになっている技術や、今後需要が上がりそうな分野の技術などを考慮した目標設定を行うと良いでしょう。
3:会社の生産性・実績アップ
エンジニアが目標やKPIを設定することにより、目標達成のためのPDCAサイクルが回しやすくなります。組織としても目標が達成できた要因やできなかった原因などの振り返しがしやすくなり、PDCAサイクルを回すことで更に施策を実行できるようになります。
このようにPDCAサイクルを回すことで、生産性の向上にも繋がりやすくなるでしょう。KPIを設定すればデータに基づいた施策を実施できるため、改善の積み上げを行っていくことで、実績アップにもつながっていくでしょう。
KPIのメインキャラクタ(4MC)とは
KPIマネジメントのメインキャラクタ(4MC)とは、「Goal」「KGI」「CSF」「KPI」の4つです。「Goal」は最終的な達成を目指すべき状態、「KGI」とは「Key Goal Indicator(重要目標達成指標)」を略した言葉で、最終的に到達したい重要な目標数値を指します。
また、「CSF」は「Critical Success Factor(重要成功要因)」を略した言葉で、KGIを達成するためのプロセスの中でも最も重要なプロセスです。
「KPI」は「Key Performance Indicator(重要業績評価指標)」を略した言葉で、CSFをどの程度実施すればKGIを達成できるのかという数値目標を指します。
エンジニアのKPIの進め方3STEP
エンジニアが目標設定やKPI設定を行う場合、具体的にどのような手順で進めていけば良いのかわからないというケースもあるでしょう。KPI設定や管理を行う際には、PDCAサイクルを参考にすることができます。
ここではエンジニアのKPIの進め方について3つのステップで紹介していきます。
1:エンジニアにKPIを設定させる
まずはエンジニアにKPIを設定させましょう。エンジニアの業務における最終的なゴールを設定します。
さらに、ゴールを達成するために必要な項目やプロセスを細かくわけていき、目標を達成するための中間目標地点を置き、「どのようなことをいつまでに行うのか」という計画を立てていきます。
このように、プロセスの設定やゴールに至るまでの計画を行うことが重要です。
2:エンジニアの業績に基づき評価・フィードバックする
KPIの設定を行ったら、実際にエンジニアとしての業務を進めていきます。この場合、ただ業務を行うだけでなく、中間目標に沿って業務を進めていくことが大切です。
また、最初に設定したゴールに至るために必要な項目をクリアしているかどうか、定期的にチェックすることが重要です。仮に当初の計画通りに進んでいない場合は、必要に応じて計画を修正する必要があります。
目標としている期日になったら、エンジニア自身の業績に基づいた評価をフィードバックします。この場合の評価とは、目標を達成したのかどうかではなく、「目標をどの程度達成できたのか」という達成度合いを見ることが大切です。
また、フィードバックでは、計画通りに目標達成に繋がったのかどうかや、達成できなかった場合はなぜ達成できなかったのかなどを考慮した上で行うようにしましょう。
3:必要な改善を促す
フィードバックの内容を考慮した上で、エンジニアは必要な改善を行います。改善を行うためには、目標達成へ向けたアプローチの中でも成功と失敗の要因をわけ、取捨選択を行うことが重要です。
目標を達成できた場合は要因を明確にし、達成できなかった場合は第三者目線で要因を分析することが大切になります。たとえ失敗したとしても、原因を分析して解決策に取り組むことにより、目標達成へ向けた新しいアプローチを行えるようになります。
企業としては、このようなエンジニアが実践したプロセスや目標の達成度合い、成功や失敗の要因などを考慮した上で、エンジニアを評価することが大切です。
適切なKPIを設定させるためのポイント
ここまでエンジニアのKPIの進め方について解説してきましたが、実際にエンジニアに適切なKPIを設定させるためにはどのようにすればよいのでしょうか。
エンジニアが適切なKPI設定を行うためには、エンジニアと企業が納得しながらポイントを守ることが大切です。ここでは適切なKPIを設定させるためのポイントを紹介していくため、参考にしてみてはいかがでしょうか。
会社としての目標を明らかにする
まずは会社としての経営目標を明らかにしましょう。企業は事業を行う上で目標を設定しますが、勤めている社員が自社の目標を把握しているかどうかはわかりません。
また、社員に企業の経営目標を周知する場合、数値や期限などを明確にすることが大切です。たとえば「3年でコストを20%削減する」といったように、曖昧な内容ではなく具体的な数値や期限がはっきりしている定量的な内容を周知するようにしましょう。
チーム・プロジェクトの目標を明らかにする
チームやプロジェクトの目標は、前述の企業としての経営目標をもとに設定することになります。たとえば営業部門などの場合は達成すべき指標が存在するため、目標設定も行いやすいでしょう。
しかしチームによっては、企業の利益に繋がるような具体的な指標が見つけにくく、目標設定がしにくいというケースも考えられます。このような場合は、業務効率化やコストの削減、関係部署からの評価アップなどを目標として設定することもできます。
たとえば窓口業務を行っているチームであれば、顧客からの評価改善などを目標として設定すると良いでしょう。
エンジニアの役割を明らかにする
社員一人ひとりの役割が業務分担などを明らかにすることも重要です。エンジニアの場合、開発チームが抱えている課題をもとに、チームメンバーの役割分担を行います。
エンジニアごとの役割や業務分担は、基本的に管理職の指導のもと行うことになります。ただし、エンジニア自身がチームの課題解決のために何をすべきか把握できるようになれば、個人で目標設定を行うことも可能になるでしょう。
達成基準がわかりやすい指標を設定させる
チーム内での役割分担や業務分担ができたら、チームとしての目標をエンジニア個人のレベルへ落とし込む必要があります。この場合、達成基準がわかりやすい指標を設定することが大切です。
エンジニアに具体的でわかりやすい目標を設定させるためには、目標設定のサンプルを用意しておくなど会社として工夫を行うことも大切です。
たとえば、業務が非効率であるためにコストがかさんでいる点がチームの課題である場合、個人の目標としては「業務を簡素化することでコスト削減を行う」などの目標を設定することができるでしょう。
指標達成の方法を明確にさせる
エンジニア個人の目標を設定したら、目標を達成するための方法を明らかにしましょう。たとえば個人の目標が「ペーパーレス化の実現」である場合、ペーパーレスを実現するためにはシステムを導入してデータを管理する必要があります。
また、そのための予算の確保なども行う必要があるため、指標を達成するために具体的にどのようなことを行わなければいけないのかを明確にしましょう。
エンジニアのスキル・雇用形態にマッチした指標を設定させる
エンジニア個人の具体的な目標設定を行うためには、エンジニアのスキルや雇用形態も考慮した上で難易度を決める必要があります。
たとえば中堅層の社員にはスキルアップに繋がる挑戦的な目標を設定させ、新入社員には達成しやすい目標を設定させるなど、スキルに合ったレベルでの目標設定が大切です。
期間・納期を明確にさせる
目標設定では機関や納期も明確に設定することが大切です。時間は無限にあるわけではないため、期間を区切って達成度を測ることが大切です。
個人の目標に対して、「いつまでに、何を、どのように行うのか」という点を明確に設定していきましょう。このように期間を明確にすることで、振り返りもしやすくなります。
フリーランスにKPIを設定するメリット
フリーランスの場合は企業に所属しないため、会社としての目標などが存在しません。そのため、フリーランスエンジニアの場合も自分で達成した目標を設定して業務を行うのがおすすめです。
ここでは最後に、フリーランスにKPIを設定するメリットについて解説していきます。
目標から逆算して業務を進めやすい
KPIを設定しておくことにより、目標から逆算して仕事を進めやすくなるというメリットがあります。たとえば「年収1,000万円を達成する」という目標を設定している場合、「年収1,000万円を達成するために何が必要か?」という点を掘り下げながら業務を進めていけるようになります。
また、「年収1,000万を達成するにはAが必要、Aを達成するにはBが必要」というように逆算しながら必要な業務を進めていけるようになるため、目標達成を目指しながら仕事をスムーズに進めていきやすくなるでしょう。
モチベーションを維持させやすい
具体的な目標を設定することにより、仕事に対するモチベーションを維持しやすくなるというメリットがあります。「年収1,000万円を達成する」といった目標を設定しておけば、目標を達成するためにどのように行動すれば良いのか自分で考えなければいけなくなります。
また、目標達成のために動かなければいけないという気持ちにもなるでしょう。フリーランスとして自分を奮い立たせるためにも、KPIを設定することは重要です。
効率的に業務を進めやすい
KPIを設定することに、無駄を省いて効率的に業務を進めることも可能になるでしょう。たとえば「年収1,000万円を達成する」という目標を設定している場合、目標を達成するためにどのような業務を優先すれば良いのかという、業務に対する優先順位を付けることができます。
そのため、目標達成に直接つながらない無駄な作業を省き、余計なコストや時間を削減して、より効率的に業務を進めやすくなるでしょう。
適切なKPIを設定してエンジニアを正しく評価しましょう
エンジニアが適切なKPI設定を行うことで、エンジニアのスキルアップだけでなく会社としての生産性の向上にも繋がります。
ぜひ本記事で紹介したエンジニアのマネジメントにおいて目標を設けるメリットや適切なKPIを設定させるポイントなどを参考に、KPI設定について理解を深めてみてはいかがでしょうか。
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