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振替伝票とは?他伝票との違いや作成する際のポイントも紹介

振替伝票とは?他伝票との違いや作成する際のポイントも紹介のイメージ

「フリーランスになったけど、経費の管理が大変だな」
「出金伝票に入金伝票はまだわかるけど、振替伝票もあるのか。違いは何だろう?」
フリーランスとして独立した人の中には、このように経理関係の疑問や不安があるのではないでしょうか。

この記事では振替伝票とは何か、入金・出金伝票との違いと使い分け、どのように書けばよいのか、役割などについて詳しく解説しています。

この記事を読むことで振替伝票についての知識が得られ、自分一人でもスムーズに経理処理ができるようになるでしょう。

振替伝票についての疑問を解消したい人は、ぜひこの記事を参考にしてください。

振替伝票とは

振替伝票とは、現金以外の取引があった場合に使用される伝票です。具体的には、小切手、手形での決済や銀行口座への入金などです。

伝票の左側を「借方」、右側を「貸方」と呼びますが、振替伝票の場合はそこに記入される勘定科目が現金以外の科目になります。

「発生主義」で作成する

会計の基準になる考え方には、「現金主義」「発生主義」「実現主義」の3つがあります。

現金の支払いや受け取りがされた時点で処理する考え方が「現金主義」、実際の金銭のやり取りではなく、取引が発生した時点で処理する考え方が「発生主義」です。「発生主義」の考え方では、取引と金銭のやり取りの間に時間差があります。

「実現主義」は収益の処理をする際、実現した時点ではじめて収益として計上するという考え方です。

日本では費用は「発生主義」、収益は「実現主義」の考え方に基づき処理することになっています。

振替伝票は「発生主義」の考え方で作成され、取引が発生した時点で使用し、その後実際の入金や支払いがあった時点でまた使用します。

振替伝票以外の伝票の種類

伝票には振替伝票以外にもさまざまな種類があります。

ここでは振替伝票以外の4つの伝票を紹介するため、間違えて作成しないよう違いをしっかり確認して伝票を作成しましょう。

入金伝票

「入金伝票」は文字通り現金の入金があった場合に使う伝票です。「入金伝票」と書かれた伝票に、伝票番号や日付、科目、金額、摘要を書く様式になっています。

出金伝票

「出金伝票」は現金が出金された場合に使う伝票です。「出金伝票」と書かれた伝票に、伝票番号や日付、科目、金額、摘要を書く様式になっています。

仕入伝票

仕入伝票は、5伝票制で経理処理を行う場合に使用します。仕入伝票は仕入れがあったときに使用します。

項目は「伝票番号、日付、金額、摘要」部分から構成されます。摘要欄には取引先の名前や商品名を入れます。

売上伝票

売上伝票は仕入伝票と同様、5伝票制で経理処理を行う場合に使用します。売上伝票は売上があったときに使用します。

項目も同様に「伝票番号、日付、金額、摘要」部分から構成されます。摘要欄には取引先の名前や商品名を入れます。

伝票制とは?

「伝票制」とはその伝票に日々の取引を記入していき、まとめて「総勘定元帳」(全ての取引を勘定科目別に集計した帳簿)に転記する一連の仕組みのことです。

発生する全ての取引は日付順に「仕訳帳」に記入し、最終的には「総勘定元帳」に転記しなければならないのですが、「仕訳帳」は1冊なので同時に多くの取引を記入するのは不可能です。そこで伝票という紙を使って、1つ1つの取引を記録しているということになります。

伝票制の種類

伝票制には1伝票制、3伝票制、5伝票制があります。どの伝票制でも日付、勘定科目、金額、摘要、起票者の押印やサインは共通する項目となります。

それぞれの特徴を1つずつみてみましょう。

1伝票制

1伝票制は、使用する伝票は1種類のみとなります。「仕訳伝票」という伝票に取引の全部(借方・貸方の勘定科目、金額)を記入します。

「仕訳伝票」は「振替伝票」と同じと考えてよいでしょう。

3伝票制

3伝票制は「入金伝票」「出金伝票」、振替伝票」の3種類の伝票を使って、日々の取引を記録していく方法です。

現金の入出金を伴う取引は「入金伝票」と「出金伝票」で処理し、その他は「振替伝票」を使います。現金での取引がわかりやすくなる利点があります。

5伝票制

5伝票制は「入金伝票」「出金伝票」「振替伝票」に加え、仕入れと売上を掛け取引として処理する「仕入伝票」「売上伝票」の5つを使う方法です。

5伝票制を採用している場合、「1度商品を掛けで購入し、(仕入伝票)、すぐに現金で支払った(出金伝票)」、または「1度商品を掛けで売上(売上伝票)、すぐ現金で代金を受け取った(入金伝票)」というように一旦掛け取引で起票します。

この特徴から、仕入れや売上時に買掛や売掛処理をすることが多い企業での採用が多い伝票制です。

振替伝票を書くポイント

振替伝票を書く際には気を付けなければならない点がいくつかあります。ここでは振替伝票を書く際の3つのポイントを紹介するので、参考にして記入漏れや間違いなどがないよう確認しましょう。

振替伝票の必須項目

振替伝票は、日付・金額・借方/貸方科目・摘要の項目を記入する欄から成り、これらすべてを埋める必要があります。記入の基本的な流れは以下のとおりです。

  • 取引があった日付、動いた金額を記入する
  • 左側(借方)には仕入、人件費などの勘定科目を記載し、右側(貸方)には売上などを記載する
  • 取引内容を摘要欄に入れる

振替伝票を書く際の注意点

振替伝票は、借方の合計と貸方の合計が必ず一致している必要があります。

会計ソフトを利用する場合はソフトが自動的にチェックするので必要ありませんが、特に手書きの場合は伝票ごとにチェックしておきましょう。あとで修正するのは非常に時間がかかるため、締め日などの多忙な期間にさらに忙しくなってしまうことのないよう注意しましょう。

また、借方の科目と貸方の科目が内容的に対応したものになっているかどうかも、あわせてチェックが必要です。

振替伝票の保存期間

振替伝票だけでなく、経理関係書類は一定期間保管することが定められています。

法人税法は、振替伝票、請求書などの書類は保存期間を7年としています。会社法では総勘定元帳などの書類は保存期間10年としています。

出典:No.5930 帳簿書類等の保存期間|国税庁
参照:https://www.nta.go.jp/taxes/shiraberu/taxanswer/hojin/5930.htm

出典:会社法|e-Gov法令検索
参照:https://elaws.e-gov.go.jp/document?lawid=417AC0000000086

振替伝票の書き方

振替伝票はパソコンや会計ソフトを使用する場合や手書きで作成する場合など、企業によってさまざまです。

そのため、それぞれの方法での書き方についてポイントを押えておきましょう。

Excelで作成する場合

どの作成方法を使う場合でも、借方と貸方に分けて必要な事項を入力していきます。Excelで作成する場合も、右側に借方科目、左側に貸方科目と分けて必要な事項を入力しましょう。

Excelで作成するメリットは、テンプレートを利用しコピーして使える、データでの保管となるため、紙で保管をしなくてもよく場所をとらないこと、マクロなどを使って集計が簡単にできることなどがあります。

ただし、入力したデータを誤って消してしまったり、上書きしてしまうことがないように注意します。

手書きで作成する場合

Excelで作成する場合と同じく、右側に借方科目、左側に貸方科目と分けて記入します。このとき、右側と左側の金額が一致しているかや、内容が対応しているかどうかも確認することが重要です。

手書きで作成するメリットは、パソコンが使えない人でも作成ができるという点があります。

デメリットとしては、紙の伝票を使用するため枚数が増えると保存場所をとる、集計にも手間がかかる、書き間違い、記入漏れなどのリスクがあるといった点があります。

会計ソフトで作成する場合

会計ソフトを使用すれば入力や集計作業がスピーディーにでき、計算ミスや転記ミスが起きにくいことも大きなメリットでしょう。多くの作業が必要となる決算処理も比較的短時間で済み、労働時間の短縮にもつながります。

デメリットは会計ソフトを購入するのにある程度コストがかかる点、使い方を覚えなくてはならない点です。会計ソフトの導入を考える場合は、無料期間などを利用して自分に合うものを探しましょう。

振替伝票のシステムや種類を知っておこう

振替伝票はどの伝票制を採用しても使用される伝票で、現金が出入りする取引以外のあらゆる取引に使用できます。

現金でのやり取りが以前よりも減少してきている今、振替伝票を使用する機会は今後も増えると予想されます。会計ソフトを利用するとしてもソフトまかせにせず、内容を理解して正しい知識のもとに会計処理を行いましょう。

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この記事の監修者

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Branding Engineer編集部

株式会社Branding Engineerはエンジニアプラットフォームサービスである「Midworks」を運営。株式会社Branding Engineerが属するTWOSTONE&Sonsグループでは、エンジニアプラットフォームサービスにおけるエンジニアの連結登録数は50,000名を越え、連結稼働数も4,500名を、案件数も10,000件を超える。 ※登録数、稼働数、案件数は2024年10月発表時点の実績数値

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記載されている内容は2024年11月22日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

初回公開日
2019.03.13
更新日
2024.11.22

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