フリーランスの履歴書の書き方と例文をご紹介!職務要約欄や自己PR欄など
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フリーランスの履歴書の書き方
これまでに就活や転職などで、履歴書を書いたことのある方は多くいらっしゃるかと思いますが、いざ履歴書を書き始めた時に「ここって何を書けばいいのだろう」思った経験もあるのではないでしょうか。
フリーランスでも履歴書が必要な場合がある
高校生になってからのアルバイトの面接で初めて履歴書を書いたという方が一般的には多いかと思われますが、フリーランス、つまり正社員や契約社員といった雇用契約は結ばず、個人で仕事を受注、契約して利益を得ていく職業の方の場合でも、履歴書が必要になる事があるのをご存知でしょうか。
例えば、仕事を受注するときの契約や発注の選考段階で履歴書を求められることもありますし、フリーランスから正社員や契約社員などの会社員として転職する場合においても履歴書が必要となります。
履歴書は自分をアピールするもの
一般的に履歴書とは、出身校や職務歴、自己PRなどを契約の相手方に提示して、自分の能力を売り込む目的がありますので、「フリーランスで働いていた」という一言では、自分をアピールするには非常に勿体無いと言わざるを得ません。
そこで今回、現在フリーランスとして働いている方も、今後会社員などの特定の団体に所属する予定の方にも役に立つ、履歴書の書き方とコツをご紹介させていただきたいと思います。
職務要約
職務要約とは
職務要約とは、これまでに自分がどのような職業に就き、どういった業務や仕事に従事してきたかという事を要点でまとめたものを言います。フリーランスの方であれば、フリーランスとして働き始めてから、自分が受注してきた仕事の内容や成果などを文章化したものと考えていただくと良いでしょう。
よく書籍のカバーの袖に、著者の功績や活動内容などのプロフィールが書かれているのを見たことがあるかと思いますが、職務要約は正確にはプロフィールとは違うものの、ああいったイメージをすると分かりやすいかもしれません。
さて、そんな職務要約について覚えておきたいことが2つあります。
職務要約は職務経歴書とは違う職務要約は読み手があなたのことを瞬時に判断するためのもの
職務経歴書と職務要約の違い
まず、「職務経歴書」と「職務要約」を混同する方が多いのですが、職務要約は、職務経歴書の内容を要約したものであり、職務経歴書の冒頭に200〜300文字程度で記載するのが一般的です。その上で、職務経歴を求められる場合は箇条書きなどで、時系列に沿った職務内容を記載していきます。
職務要約を書くコツ
職務要約は、読み手となる人事担当や仕事の発注者が、あなたの職務経歴を細かくチェックせずとも、瞬時に判断したい時に必要になるものですので、この職務要約という少ない文字数の中に、いかに自分の行った仕事や成果を分かりやすくまとめていくかが重要になります。
例えば、IT関連のフリーランスで仕事をされている方であれば、以下のようなポイントを押さえて職務要約を書いていくと読み手が理解しやすくなります。
フリーランスの開始時期、若しくは開業した時期と屋号職務経験やスキル、技術について(開発したシステムの内容や、開発の際のOSや言語といった環境)従事した仕事での成果や実績(「○○というシステム開発で〇%コスト削減に成功した」「〇〇のプロジェクトに参加した結果、○○万円の利益向上に貢献した」など)こういった内容を魅力的且つ、読みやすく文章化することで、その先の職務経歴も読んでみたいと思ってもらえるメリットがある上、簡潔に自分をアピールできる能力もまた、あなたの評価を高くする大事なファクターとなる事でしょう。
業務内容
業務内容とは
さて、職務要約ではファーストステップとして、読み手の興味を引くことが目的であることはご理解いただけたかと思いますが、興味を持ってもらえたならもう少し詳しく、職務内容や業務内容を相手に伝える必要が出てきます。
業務内容を書くときの注意点
ここでもやはり、読み手にとって分かりやすく、魅力のある内容を書いていく必要があり、例えば、ITエンジニアとして働いていた方が、ライターに転身するような畑違いの転職の場合に「○○というプロジェクトにて、○○というシステム開発に携わり、クライアントの○○%から高い評価を得る事が出来ました」などと書いてあっても、相手にとっては何を伝えたいのかが全く分からず、自社にとって必要なスキルを持っているのかどうかが疑わしく思えてしまう結果になるかもしれません。
職務要約の項でも申し上げましたが、相手にしっかり伝わる内容を提示する事は、人間性を量る上でも大事なことになりますので、しっかりポイントを押さえて分かりやすく記載する事が重要となります。
業務内容を書くコツ
フリーランスで働く人の過去の業務内容は、転職者で言うところの職務経歴であり、昨今では「キャリアヒストリー」と呼ばれることも多くなりました、
つまり、自分の経験したこと、具体的な業務内容、それによってどういった成果を上げられたのかを時系列で詳しく書いていくことが一般的となっています。
フリーランスとして働くようになった時期や職種、開業したのであれば屋号や設立年月関わった仕事と具体的な業務内容(同じく具体的な年月)業務で得られた利益や売り上げ、その他の成果、実際の評価などこの、業務内容を記載するうえで大事になってくるのが、各項で具体的な内容が書かれているかどうかです。
例えば、その業務を行った年月も然りですが、関わった仕事の規模や人数、業務を行うにあたっての当初の目標値、目標達成までにかかった時間、実際の売り上げや利益、利用者数など、様々な情報を相手に提示して、まさに自分が行ってきた業務を一つの歴史として見てもらう事を着地点として考える必要があります。
つまり、ここで必要になるのが、具体的な数字です。
〇年〇月 ○○プロジェクトを立ち上げ、売り上げ目標を○○万円に設定
〇年〇月 売り上げ目標を達成し、更に〇%の売り上げアップを実現
〇年〇月 ○○というメディアに取り上げられ、HP閲覧者数○○人を達成
仕事で重要になってくる「数字」を使って相手に具体性のある実績を提示する事が出来れば、フリーランスとしての価値を更に高め、今後の事業拡大のチャンスを得る可能性も出てくるかもしれませんので、この内容はもれなくしっかり記載していきましょう。
資格
資格とは
次に重要になるのが、ここまでの職務要約や業務内容で伝えてきた職務や経験の裏付けとなる「資格」です。
履歴書を見る人によっては、ここまででお腹いっぱいといった人もいるかもしれませんが、実際にどのような資格やスキルがあって、他に自社の業務を任せられる事はないかといった事をしっかり確認する担当者の方もいらっしゃいます。
売りとなる資格は漏れなく記載しよう
これまでに履歴書を書かれたことのある方にとってはあまり難しく考える必要はないかもしれませんが、これまで特定の会社に勤めていて、初めて転職するですとか、フリーランスとして自分を売り込んでいく必要がある方にとっては、この資格についても相手に自分をアピールしていく項目となるため、売りとなる資格については特に漏れなく記載しておくように注意しましょう。
例えば、IT関連の方の資格であれば「OSやプログラミング言語の使用歴」「情報技術に関する資格」「オフィス関連の使用歴」「TOEICなどの他資格」といったものなどを、取得年月の順に記載していくと分かりやすいでしょう。
資格は多ければ多いほど有利というわけではない
多く資格やスキルを持っている方ですと、ついつい「多く書くほど有利だ」と思ってしまいがちですが、多ければよいというものではなく、やはり先方の目に留まるような内容を書くことが大事ですので、特に書く必要もなさそうなものについては記載を省いてもかまいません。
例えば、IT関連企業の仕事を受注するのに「漢字検定〇級」と記載する必要がないのと同じように、簡潔に分かりやすい、相手が欲しがる資格を取得年月の順で記載できていれば問題ありません。
もちろん、嘘を書くことは絶対にNGです。
見やすくて分かりやすい、先方が必要とする資格を時系列順に記載してくことだけできていれば特に濃い内容をわざわざ書く必要はありません。
志望動機
志望動機とは
では次に、転職をする際や、仕事を受注する際の志望動機について考えてみましょう。
ここでも職務要約や職務経歴書にて記載した内容が重要なポイントになってきます。これまでの職務や業務によって、どのような経験をしたのか、そしてどういった理由で今回の応募に至ったかという事を先方にアピールするのが目的です。
「自分はあなたにとって、このような利益をもたらしますよ」ということを伝える大事な項目となりますので、しっかりと文章を考える必要があると言えるでしょう。
また、自分の考えを伝える事が出来る項目としては、この志望動機が唯一の項目であるとも言えます。自分の思う将来と、先方の求める結果が同じ着地点にある事を伝えられるかどうか。これがこの項目で最も大事なポイントとなります。
志望動機の例文
仮に、フリーランスの方が仕事を受注する際に履歴書を求められた場合であれば、以下のような志望動機を例として考えていただければ先方にも好印象が伝える事ができるでしょう。
例:これまでに〇〇に長く携わってきましたが、その結果、○○という実績を作ることができました。
現在、○○を目指して邁進しておりますが、同時にこれまでの経験を最大限に発揮する事で、御社との協力体制において、双方に○○といった結果を出せると確信しております。
また、〇〇といった御社独自のシステムについて、○○を行ってきて学んだ自分の持つ技術をアピールする事ができるというメリットも感じ、今回の応募に至りました。
これはあくまで一例ですが、先方と自分の力を合わせる事で、具体的にどのような結果が生まれるかという事をアピールしていく事が重要です。もちろん、過剰な表現になってしまわないように気を付ける必要はありますが、お互いに良きビジネスパートナーになれるという事を平和的に伝えつつも、あくまで自分のスキルアップも兼ねているという事を伝える事で、高い意識で仕事を行っている事がアピールできるでしょう。
自己PR
自己PRとは
そして、一番大事になるのが、自己PRと言えるでしょう。
履歴書を主に確認する採用の担当者は、会社に利益をもたらす人を採用する事が仕事であり、この自己PRで魅力を感じなければ、採用される確率が大きく下がる可能性もあります。
また、不安の残る自己PRであってはいけませんが、自信過剰な文章で相手に不快な思いを抱かせるのも良くありません。
自己PRで伝えるべきこと
自分をアピールする事を「自分はこんなに優秀である!」という事とはき違えている方もいらっしゃるのですが、この欄は「貴社の為に役立てるスキルをこれだけ持っているし、貴社の経営スタンスに興味があります!」という事を伝えていく必要があります。
つまり、採用されるという立場を軽視してはいけませんが、「ビジネスパートナーになりたい!」という気持ちを前面に出すような文章にすると良いでしょう。
フリーランスの履歴書の例文
それではここまで、職務要約、業務内容、資格、志望動機、自己PRといった項目について、ポイントや注意点をお話させていただきましたが、実際の例文をご紹介させていただきたいと思います。
職務要約
「〇〇大学を卒業し、△△株式会社の□□部にて4年間、××に従事。
その後、□□の経験から自身で事業を行うべく退職し、フリーランスとしての業務を開始。
以後、現在至るまでに、~~や、~~といった業務を行いつつも、株式会社〇〇との専属契約にて~~を行う。」
職務経歴
「○○年〇月 △△株式会社に就職し、□□部に配属。
○○年〇月 △△株式会社を退職。同月に××プランニングを設立。
○○年〇月 ~~の案件を受注し、2年間で○○件の業務に携わる。
○○年〇月 ~~の案件終了後、一身上の都合により廃業」
業務内容
「株式会社〇〇より以下の案件を受注
(業務内容)
□□部専属の~~として、2年の間、××に携わる。
(成果)
2年の間に、担当した××が売上高が約30%アップに成功。
また、無駄のない~~によって、作業効率の向上や経費削減等の効果も生まれ、毎月平均10%の経費削減にも貢献。」
資格
○○/××
△△/□□
志望動機
「~~としての経験はもちろんですが、フリーランスとして自由な発想を提供できるという強みが、貴社の事業発展に貢献できるものと確信しております。
また、貴社のプロジェクトに関わる事で自分の~~に関するスキルアップに必ず役に立つと考え、今回の応募に至りました。」
自己PR
「独自の作業フローや、緊密な連携を取るスタンスに毎回、高い評価をいただいております。プロジェクトを進めているのは私だけはなく、全員が主役なのであるということを常に念頭におき、様々なアイディアを融合させて、一つの形にしていく事が得意です。
また、一つの形となったコンテンツが本当にユーザーの求めているものかという市場調査に関しては、独自のフローを使っておりますので、貴社の事業に役立つものと考えております。
私自身、貴社のプロジェクトには以前から興味があり、特に今回のプロジェクトに関しては自身の経験とスキルアップにも繋がり、これまでの経験を活かせるというwin-winの結果が出せるという期待と、必ずやり遂げたいという思いでいます。」
フリーランスが履歴書を書くときの注意点
履歴書の書き方や例文などをご紹介させていただきましたが、一つ注意していただきたい点があります。
外部に漏らしてはいけない情報に気をつけよう
フリーランスとして転職、または業務の受注を受ける際は、上記までのとおり、自分の経験やスキル、意気込みなど様々なものを売り込んでいく必要がありますが、売り込む材料には外部に漏らしてはいけない情報もあります。
近年、コンプライアンスや守秘義務といった言葉を聞くことが多くなりましたが、多くの企業は、社内の情報が外部に漏れる事を非常に嫌がります。
自社のノウハウやアイディアが外に漏れてしまえば、多くの時間や費用をかけて準備してきた事業であるにも関わらず、別の会社に先を越されてしまう可能性もありますし、最近では当たり前になったヘッドハンティングによる人材の流出に繋がる可能性もあります。
履歴書の良くない例
分かりやすくするために極端な例を挙げるとすると、これまでに受注した業務を以下のようにする必要があります。
良くない例
「株式会社○○において、△△プロジェクトに参加。□□の開発を経て、××年のリリースへ向けて~~というシステムを構築」
修正例
「株式会社〇〇のプロジェクトに参加し、システム構築に携わる」
非常に端的になってしまうので、「これでは自分の実力がアピールできないのでは?」と思う方がいらっしゃるかと思いますし、実際に採用の担当者に「具体的に何をしたのですか?」と聞かれることもあるかもしれません。
しかしながら、守秘義務を守らなければいけないという立場から、ジレンマもあるかと思いますので、正直に「企業情報であるため、詳細はお伝えできない」という事を伝えれば、大体の人は納得してくれるでしょう。
ただし、詳細な業務内容を伝えられない分は、他の項目で挽回できるよう、文章の構成や伝え方を変える必要があるものと覚えておきましょう、
フリーランスと個人事業主の違い
個人事業主の方が正確?
ここまで、フリーランスとしての履歴書の書き方についてお話しさせていただきましたが、そもそもこんな疑問をお持ちの方はいらっしゃいませんでしょうか?
「フリーランスというのは会社ではないのだから、正確には個人事業主と言うのが正確なのでは?」
確かに、フリーランスという業種は法律上で定められた公的なものではありませんし、あくまで一般的な呼称です。しかしながら、個人事業主として働いている方々を全てフリーランスと言い換えられるでしょうか。
「私はフリーランスとして喫茶店を経営しています。」
こんな風に言われたら、少し違和感を感じませんでしょうか。では何故、フリーランスと個人事業主は、分けて呼ばれるのでしょうか。
個人事業主とフリーランスの明確な定義はない
まず、個人事業主の定義を考えてみますと、個人事業主とは、株式会社などの法人登記をせずに、個人として事業を行う人の事を言います。言い換えれば、税法上の名前であるとも言えます。対してフリーランスとは、企業や団体に属さずに、個人として仕事を請け負って業務を行う人の事を言います。
どちらも、立場としては同じですが、業務内容による違いですとか、屋号の有無、店舗を構えているかどうかといった点で区別される事が多いのが事実です。
明確に定められた定義があるわけではないと申し上げましたが、個人で仕事をしている人が全て個人事業主ではないといった程度に覚えていただければ問題ないかと思います。
履歴書をしっかり書いて「MidWorks」を利用してフリーランスとして働こう
少々長くなりましたが、履歴書一つとっても、これだけ記入のポイントがあるというのは意外な事かもしれませんし、これまでの経験から「当然のこと!」という方もいらっしゃるかもしれません。
フリーランスとして働くことを「自由奔放に仕事する」なんてお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、商売をするという事は、必ず取引相手となるクライアントが存在する事を忘れてはなりません。
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履歴書をしっかり書けるようになったら、後は前進あるのみです。相手に自分を売り込み、フリーランスとしての確固たる自信を付けて、ご自身の目標に向けて猪突猛進の勢いで頑張りましょう!
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