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クラウドサービス「AWS」と「Azure」を様々な視点から比較してみよう

クラウドサービス「AWS」と「Azure」を様々な視点から比較してみようのイメージ クラウドサービス「AWS」と「Azure」を様々な視点から比較してみようのイメージ

「クラウドサービスはAWSとAzureが有名だけど、それぞれ何が違うの?」
「AWSとAzureのどちらがいいとかある?」
クラウドサービスを選ぶとき、有名なサービスとして「AWS」と「Azure」がありますが、それぞれの特徴や違いをご存じでしょうか。

本記事ではAWSとAzureの共通点やそれぞれの特徴、AWSとAzureのデメリットなどを紹介しています。この記事を読むことで、AWSとAzureにも共通点があること、それぞれに違う特徴も持っているということやデメリットにどんなものがあるのかが分かるでしょう。

また項目ごとにAWSとAzureの比較も紹介しています。サービスや保守・メンテナンスといった面でAWSとAzureにはどのような違いがあるのか、知ることができるでしょう。

クラウドサービスを利用したいがAWSとAzureで迷っている場合は、ぜひこちらをチェックしてみてください。

クラウドサービス「AWS」と「Azure」を比較

クラウドサービスは、従来は個人やそれぞれの企業ごとに管理・運用していたデータやソフトウェアを、インターネット環境で管理・運用できるようにしているサービスのことです。

以前は個人や企業ごとに環境を構築する必要があったものが、クラウドサービスの登場により、インターネットがあれば、どこからでもすぐに利用できるようになっています。

そしてクラウドサービスの大手は、「AWS(Amazon Web Services)」と「Azure(Microsoft Azure)」の2つになります。

AWSは、Amazonが提供しているクラウドサービスで、Azureは、Microsoft社が提供しているサービスです。それぞれ、どのようなクラウドサービスなのか見ていきましょう。

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「AWS」と「Azure」に見られる共通点

クラウドサービス「AWS」と「Azure」には、違いだけではなく共通点もあります。これらの共通点は必然的に共通点となってしまったものから、ユーザーの利便性等を検討した結果、共通点となったものまで様々です。

まずはAWSとAzureでは、どんな共通点があるのか抑えておきましょう。

世界的企業が提供するサービスであること

「AWS」はAmazonが、「Azure」はMicrosoft社が提供しているクラウドサービスですが、どちらの企業も有名な世界的企業である、ということが1つ目の共通点でしょう。

Amazonは2000年より開設したインターネットを使ったショッピングサイトが有名です。ネットショッピングで利用したことがあるという人も、多いのではないでしょうか。

Microsoft社は1975年に設立されたソフトウェア企業です。こちらもまた、OSではMicrosoft社のWindowsが圧倒的なシェアを誇っていることから、大変有名な世界的企業でしょう。

出典:アマゾンジャパンの沿革|Amazon
参照:https://amazon-press.jp/Top-Navi/About-Amazon/Milestones.html

出典:マイクロソフト コーポレーション (米国本社) 会社概要|Microsoft
参照:https://news.microsoft.com/ja-jp/cp/corpdata/

高いセキュリティを持っていること

クラウドサービスを利用する場合、セキュリティがどうなっているのか気になるところでしょう。「AWS」と「Azure」はそれぞれがセキュリティ機能を持ち、高いセキュリティ能力を誇っているという部分が共通点です。

AWSもAzureも、どちらもユーザー管理やアクセス管理、電子証明書管理や暗号鍵管理を行っています。ネットワークを守るためのネットワークセキュリティについても、ファイアウォールやWAF(Web Application Firewall)などが利用可能という共通点があります。

従量課金制であること

3つの目の共通点は、料金についてです。「AWS」も「Azure」も、時間単位での従量課金制という、使用した時間によって料金が決まる料金体系となっていることが共通点でしょう。

一部には従量課金制ではなく月額が定まっているサービスもありますが、基本的にはAWSもAzureも従量課金制です。使わなかった場合は料金が発生しないこと、必要としている部分だけの料金の支払いとなることから、コスト面で優れているでしょう。

無料利用枠が提供されていること

「AWS」と「Azure」どちらにも、最長で12か月の無料利用枠が用意されています。

無料利用枠を利用すればAWSやAzureのサービスを試用できますが、無料利用枠で利用できるサービスの中には、月ごとの利用時間の制限や容量が決まっているものもあります。

また、無料利用枠でなくても、いつでも無料で利用できるサービスも用意されています。AWSとAzureで悩んでいる場合は、まずは無料利用枠で試してみるとよいでしょう。

出典:AWS 無料利用枠|Amazon
参照:https://aws.amazon.com/jp/free/?all-free-tier.sort-by=item.additionalFields.SortRank&all-free-tier.sort-order=asc&awsf.Free%20Tier%20Types=*all&awsf.Free%20Tier%20Categories=*all

出典:Azure の無料アカウントを使ってクラウドで構築|Microsoft
参照:https://azure.microsoft.com/ja-jp/free/

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「AWS」の特徴

ここからは、クラウドサービス「AWS」の代表的な特徴を3つ紹介していきます。

AWSはリリースされてから、世界で常に高いシェア率を維持してきたクラウドサービスとなっています。AWSの人気が高さは、以下の特徴も理由になっているでしょう。AWSの魅力を知るために、AWSの特徴を押さえておきましょう。

サービスを利用できる国の数が多い

クラウドサービスを利用したくなっても、もし自分の国が利用できない国であれば利用することはできません。

その点、AWSはAWSグローバルインフラストラクチャにより、254の国および地域でサービスを提供しているので、利用できる国は非常に多くなっています。

AWSを利用できる国が多いことから、世界的に活躍するグローバル企業であっても導入しやすいでしょう。

出典:AWS グローバルインフラストラクチャ|Amazon
参照:https://aws.amazon.com/jp/about-aws/global-infrastructure/

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【初心者必見】AWSの歴史を紐解く!名前の由来や発祥、近年の動向についてもご紹介

安定した稼働実績がある

クラウドサービスを活用しているのに利用できない時間ができてしまうと、その間仕事が滞ってしまい仕事に悪影響を与える可能性があるため、IT環境には安定性が求められています。

AWSはリリース開始から現在まで安定して稼働を続けていることから、長く安定した稼働実績があると評価されています。

スタートアップ企業への支援

「AWS」では、これからビジネスを始めたいというスタートアップ企業に対して、ビジネス構築やビジネスを成長させる支援を行っています。

たとえば初期段階のスタートアップ企業向けとしては「AWS Activate Founders」があります。

AWS Activate Foundersに参加することで受けられる支援は、1,000~100,000USD相当のAWSクレジットやテクニカルサポートやアーキテクチャガイダンスを受けられること、限定特典などです。

出典:AWS Activate Founders|AWS
参照:https://aws.amazon.com/jp/activate/founders/

「Azure」の特徴

「Azure」は「AWS」より少し後に、リリースされたMicrosoft社のクラウドサービスです。

クラウドサービスとしてのシェア率はAWSに次いでいますが、多くの一流企業でAzureが導入されています。

Azureが選ばれる理由は何なのか、ここではAzureの代表的な3つの特徴について紹介します。

Microsoft社関連サービスに強い

Azureは、WindowsのOSをベースにしたサービスであり、Microsoftの製品と相性が良く、システムの導入が簡単であるという特徴があります。

PCにはOSを導入しますが、OSではMicrosoft社のWindowsが高いシェアを誇っています。よって、Windows OSに対応したハードウェアが多いので、Azureは他のMicrosoftの製品と関係性が良いと言えるでしょう。

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Azureとはどんなサービス?使うメリットや手順についても解説

特定の業界に強い

「Azure」は、セキュリティの高さや様々な規格、認証基準に合格していることから特定の業界に強いという特徴を持っています。

例を挙げると、政府機関や金融業界、航空業界やエネルギー業界、医療業界などでしょう。

これらの業界を見ても分かる通り、Azureが強いとされている業界はとくにセキュリティ面に気をつけなければならない業界です。

過去には、米国防総省がAWSではなくAzureを選んだことが話題になったこともあります。

選ばれている実績

クラウドサービスのシェア率こそAWSに負けているAzureですが、数多くの一流企業で導入されている実績があります。

では実際に、どのような企業で導入されているのでしょうか。
一部の例を挙げますと、
・「NTTドコモ」
・「トヨタ自動車株式会社」
・「マツダ株式会社」
・「愛媛銀行」
・「富士通Japan株式会社」
・「商船三井グループ」
・「三井不動産」
・「三菱重工業株式会社」
などの企業が、Azure導入企業です。

出典:Microsoft Customer Stories Search|Microsoft
参照:https://customers.microsoft.com/ja-jp/search?sq=&ff=story_product_categories%26%3EAzure&p=5&so=story_publish_date%20desc"

「AWS」と「Azure」のデメリット

「AWS」も「Azure」もクラウドサービスとして評価が高く、とても便利なサービスになっているのですが、この2つにもデメリットは存在します。以下ではAWSとAzureのデメリットについて紹介していきます。

AWSとAzureそれぞれのデメリットではなく、どちらにも共通するデメリットとなっていることに注意してください。

膨大なサービスとソリューション

AWSにもAzureにも、それぞれ約250以上という多種多様なサービスが提供されています。

あまりにも膨大なサービスとソリューションがあるために、全てを把握するのが難しい、ということがデメリットになるでしょう。

たとえばストレージを選ぶ際、候補となるストレージだけでも数種類あります。全てのストレージの特徴を押さえて、自分の希望に沿ったものを選ばなければなりません。最適なものを探そうとすると大変な作業になってしまう場合があります。

従量課金制によるコストの変動

「AWS」も「Azure」も時間単位の従量課金制を採用しています。

そのため、料金が常に固定ではないため、毎月の料金がいくらになるのか読みにくいことがデメリットでしょう。

前月がこの位の料金だったから今月もそうだろうと予想していたら、稼働時間が増えていて前月の料金よりもかなり高くなってしまった、という問題が起こる可能性があります。コストが利用状況で変動するため、予測は立てにくいでしょう。

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項目別に「AWS」と「Azure」を比べてみた

「AWS」と「Azure」には共通点や共通するデメリット、それぞれの特徴が存在します。ここからは、具体的な項目別にAWSとAzureの比較をしてみます。

クラウドサービスを使いたいけれどAWSかAzureかで迷っているという場合には、これらの項目別の比較を参考にして、どちらがよいのか検討してみてください。ただ、基本的には同程度の機能を利用可能です。

市場占有率

「AWS」と「Azure」を市場占有率、いわゆるクラウドサービスのシェア率で比較した場合、調査会社の調査結果を参考にすると、AWSはシェア率1位で32%、Azureは23%で2位のシェア率です。

AWSの方がAzureよりも高いシェアとなっていますが、AWSは同程度のシェア率を常に維持してきたのに対して、Azureはシェア率を少しずつ上げてきていることから、その差は縮まってきています。

出典:Q1 Cloud Spending Grows by Over $10 Billion from 2022; the Big Three Account for 65% of the Total|Synergy Research Group
参照:https://www.srgresearch.com/articles/q1-cloud-spending-grows-by-over-10-billion-from-2022-the-big-three-account-for-65-of-the-total

仮想サーバー

仮想サーバーを比較すると、「AWS」の仮想サーバーの起動が1分程度でできるのに対して、「Azure」の起動には数分かかるという違いがあります。

仮想マシンの起動を比較すると、Azureの方が遅くなっています。しかし、仮想サーバーへの移行でもともとのサーバーがWindowsサーバーのオンプレミスで構築されていた場合、Azureの方が移行はスムーズでしょう。

サービス

サービスについては、「AWS」も「Azure」も約250を超える多様なサービスを利用可能です。また、同じようなサービスが提供されています。ただAWSの方が、新しいサービスは登場しやすいでしょう。

他にサービス面の特徴といえば、AzureがMicrosoft社関連のサービスを使っていることが特徴になります。たとえばEメールの場合、AWSはAmazon WorkMailですがAzureはOffice 365を使えます。Microsoft社関連の製品やサービスを使用したいなら、Azureがよいでしょう。

保守・メンテナンス

保守の比較についてですが、「AWS」も「Azure」もデータを冗長化して保護しているため問題ないでしょう。何か問題が起こっても、設定していれば自動復旧可能です。

ただ、メンテナンス面で比較すればAzureよりもAWSの方が自由度は低くなっています。その理由は、AWSでは定期的にメンテナンスを行っており、メンテナンスの際にダウンタイムが発生する可能性があることです。ダウンタイムの発生に備えておく必要があるでしょう。

コンプライアンス・法令遵守

コンプライアンス・法令順守面での「AWS」と「Azure」の比較はどうなっているのでしょうか。AWSもAzureも主要コンプライアンス基準は満たしていますが、よりAzureの方が対応しているコンプライアンスは多くなっています。

たとえば「ITサービスマネジメント」や「事業継続マネジメントシステム(BCMS)」については、Azureは対応していますがAWSは対応していません。コンプライアンスの対応の多さでいえば、Azureの方が上でしょう。

料金体系

「AWS」も「Azure」も、どちらも従量課金制となっていることに違いはありません。

一方で、AWSがサービスごとに時間単位あるいは秒単位での課金となっているのに対して、Azureは分単位の課金制となっているという違いがあります。

時間単位での課金なのか、分単位での課金なのか、課金方法によってかかる料金も変わってくるため、注意しておきましょう。

認定資格

「AWS」と「Azure」、認定資格についてはどうでしょう。2023年6月現在、AWSの認定資格が12種類あるのに対して、Azure関連の認定資格は9分野に分かれて50以上の多種多様な認定資格が用意されています。

またAWSの認定資格が基礎レベル・アソシエイトレベル・プロフェッショナル・専門知識レベルの難易度に分かれています。一方で、Azureの場合はFundamentals・Associate・Expert・Specialtyの4つに分かれています。

出典:AWS認定|AWS
参照:https://aws.amazon.com/jp/certification/

出典:認定資格および試験を見る|Microsoft
参照:https://learn.microsoft.com/ja-jp/certifications/browse/?products=azure

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どちらかを選択できなければ併用の道もある

「AWS」と「Azure」には共通点もありますが、それぞれ異なった特徴や強みがあります。

そのためAWSとAzureを併用することで両者の強みを出せ、リスク分散による危険回避ができるでしょう。

ただ、AWSとAzureを併用するには人材の確保育成という課題があります。この課題を達成するのは簡単ではありませんが、AWSとAzureを併用できれば大きなメリットとなるでしょう。

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この記事の監修者

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Branding Engineer編集部

Branding Engineerは、フリーランスエンジニアと企業のマッチングサービスである「Midworks」中心としたエンジニアプラットフォーム事業、総合WEBマーケティングソリューションサービス「Digital Arrow Partners」を中心としたマーケティングプラットフォーム事業を運営。

Branding Engineerは、フリーランスエンジニアと企業のマッチングサービスである「Midworks」中心としたエンジニアプラットフォーム事業、総合WEBマーケティングソリューションサービス「Digital Arrow Partners」を中心としたマーケティングプラットフォーム事業を運営。

記載されている内容は2024年03月24日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

初回公開日
2023.07.03
更新日
2024.03.24

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