クラウドエンジニアに関するおすすめの資格11選!取得のメリットもあわせて紹介
クラウド上でネットワーク構築や運用・保守などの業務をおこなうクラウドエンジニア。働く上で資格の取得は必須ではありませんが、資格を取得することで得られるメリットもあります。
本記事では、クラウドエンジニアが資格を取得するメリット、オススメの資格、勉強する際
のポイントなどを紹介しています。クラウドエンジニアとしてより活躍したい人は必見です。
目次
目次を閉じる
そもそもクラウドエンジニアとは?
「クラウド」は「クラウドコンピューティング」の略で、インターネットを使ってネットワークやサーバーを使用することです。
従来は「オンプレミス」といい、自社でサーバー等の環境を構築して行うことが主でしたが、クラウドで行うことが主流になってきています。
そもそも「クラウドエンジニア」というのは、主にクラウド環境下の運用管理やシステム開発などを行うエンジニアのことを指します。また、クラウドエンジニアはインフラエンジニアの一つです。
▼関連記事
クラウドエンジニアとは?年収や将来性、必要な資格・経験・スキルや案件例も紹介
\\ご希望の案件をご紹介します//
クラウドエンジニアの主な仕事内容
クラウドエンジニアの主な仕事内容は、スムーズな業務を行うためにクラウド環境のインフラを設計すること、クラウド環境の構築、クラウド環境下の運用・保守などです。
クラウドエンジニアは、クラウド環境の構築や運用には欠かせないエンジニアといえるでしょう。
ネットワークエンジニアの仕事との違い
ネットワークエンジニアは、物理的なネットワークの構築や機器設置を主に担当しています。
オンプレミスのサーバーを保有する企業の需要が多く、ハイブリッドクラウドの導入によりオンプレミス側のネットワーク敷設の需要が今後も続く見込みです。
一方、クラウドエンジニアはクラウド上の全ての設定や環境構築を担当し、物理機器作業には関与しません。クラウドエンジニアの業務は、ネットワークだけでなく、ユーザーやファイルの権限設定、セキュリティ対策、クラウド基盤上のOSのアップデートなど、幅広い領域をカバーしています。
クラウドの普及に伴い、クラウドエンジニアの需要も増加しています。
クラウドエンジニアになるには資格が必要なのか?
クラウドエンジニアになるための必須資格は存在しませんが、インフラの設計や構築などの知識・スキルが求められる職種です。
有用な資格を取得することで、自身のスキルを客観的に証明し、転職活動などにも有利に活用できます。
資格試験の勉強を通じて知識を深めることもメリットの一つです。クラウドエンジニアには必須資格はなくとも、仕事に役立つ資格を取得しておくことは大いに意義があると言えます。
▼関連記事
【未経験からでも◎】クラウドエンジニアに転職する方法やメリットは?年収の違いや必要な資格も解説!
クラウドエンジニアに関する資格を取得する4つのメリット
クラウドエンジニアとして資格は必須ではないと紹介してきましたが、資格を得ることにはメリットがあります。
クラウドエンジニアとしてスキルアップしたり、転職したりするためには、資格は得ておいた方がよいでしょう。
ここでは具体的にどのようなメリットがあるのか、4つのメリットを紹介していきます。
- 年収が上がる可能性がある
- スキルの向上に繋がる
- キャリアアップに繋がる
- スキルや知識の証明となる
1:年収が上がる可能性がある
クラウドエンジニアを募集している企業の中には、資格を得ることで奨励金や資格取得手当を設けているところもあります。手当がある企業に勤めることができれば、クラウドエンジニアの資格を得ることで年収を上げられる可能性があるでしょう。
転職活動をする中で、資格があることを主張して年収の交渉をすることも可能になります。とくに取得難易度の高い資格を得ておけば、大きなアピール材料になるでしょう。
▼関連記事
【必見】クラウドエンジニアの年収は1000万?!年収アップの方法や仕事内容も大公開
2:スキルの向上に繋がる
クラウドエンジニアとしての仕事は、資格がなくても行えます。しかし、資格を得るために勉強することにより、必要な知識を学べ、現場では知ることのできない知識を得て、スキルアップの向上に繋がるでしょう。
資格取得の勉強の中でスキルアップできれば、クラウドエンジニアとして仕事に活かして業務の効率化を図ることも可能になります。
3:キャリアアップに繋がる
資格を取得することで担当できる仕事の幅が広がり、実務に役立てられるでしょう。資格取得によりできることが増えるため、キャリアアップにも繋がります。
まずは、目指したいキャリアパスの方向性を決め、そのために必要な資格を得るようにするとよいでしょう。
4:スキルや知識の証明となる
クラウドエンジニアが資格を得ることの大きなメリットは、自分自身が持つスキルや知識を資格で証明できるということです。
自分にどんな知識やスキルがあるのかを証明するのは、なかなか容易なことではありません。しかし資格を取得していれば、どのような知識やスキルがあるのか客観的に判断しやすくなります。
客観的に自分自身の市場価値を高められるため、転職時や給与の査定時に有利になるでしょう。
クラウドエンジニアに関するおすすめの資格11選
ここからは、クラウドエンジニアに関するおすすめの資格を11個紹介します。クラウドエンジニアの資格の種類はさまざまあるため、自分のキャリアパスの方向性を考え、自分に必要なスキルや知識を身に付けられる資格を選ぶことが大切です。
資格の難易度も比較的易しいものから難しいものまでさまざまです。まずは易しいものから挑戦し、徐々に難易度の高い資格へ挑戦するようにしていきましょう。
1:Google Cloud認定資格
Google Cloud(GCP)に関する知識やスキルがあることを客観的に証明するための資格です。Google Cloud(GCP)は、Googleが提供しているクラウド上のサービスのことです。
Google Cloud認定資格はユーザー、アソシエイト、プロフェッショナルの3つの難易度に分けられます。
2:AWS認定
AWS(アマゾンウェブサービス)認定は、Amazon社が提供しているクラウドコンピューティングサービスを取り扱える知識やスキルがあることを認定する資格です。
AWS認定資格は難易度別にベーシック、アソシエイト、プロフェッショナルに分けられ、12種類の資格が用意されているため、自分の技術レベルに合った資格に挑戦できます。
▼関連記事
AWS認定資格の勉強におすすめ参考書20選!取得メリットや活用法も紹介
3:Microsoft Azure認定試験
Microsoft Azure認定試験はMicrosoft社が提供するクラウドサービス、Azureに関する知識、一般的なテクノロジー概念を持っていることを証明できるAzureのエンジニア向けの認定試験です。
Microsoft Azure認定試験は初級のFundamentals、中級のAssociate、上級のExpertと特定領域のSpecialtyの4つに分かれています。エンジニア向けは中級からとなるでしょう。
4:CompTIA Cloud+認定資格
CompTIA Cloud+認定資格は、CompTIAが主催するワールドワイドなCompTIA認定資格の中で、とくにクラウドに特化した認定資格となっています。CompTIA認定資格は、ISOの認定を受けた資格です。
特定のクラウドサービスの認定資格ではなく、IT業界のクラウドに関する知識、ITスキルを証明できる認定資格です。
ITシステムの管理者、またはITネットワーク等で2~3年の実務経験がある人が対象の難易度となっています。
5:CCNA 認定
CCNA認定は、大手通信機器メーカーCisco Systems社が行っている認定資格です。
CCNA認定はエントリー、アソシエイト、プロフェッショナル、エキスパート、アーキテクトという5つの難易度に分かれています。CCNAはCisco Certified Network Associateの略で、未経験者でも挑戦できるエントリーに続き、基礎レベルであるアソシエイトの試験です。
CCNA 認定を受けることでネットワークの基礎やセキュリティの基礎、自動化といったスキルがあることを証明できるでしょう。
▼関連記事
CCNAの難易度は高い?合格点・合格率、取得のメリットを解説
6:Alibaba Cloud 認定試験
Alibaba Cloudに関する専門知識があることを証明する認定試験となっています。Alibaba Cloudは、アリババグループが提供しているパブリッククラウドサービスのことです。
認定試験は3種類ありますが、日本語で行われているのはACPとACAの2つです。ACEに関しては、英語と中国語で行われています。
Alibaba Cloudは中国市場で強いとされているため、中華圏でも活躍したいクラウドエンジニアにおすすめの認定試験でしょう。
7:CCSP(Certified Cloud Security Professional)
CCSP(Certified Cloud Security Professional)は(ISC)²が行っているクラウドセキュリティ資格です。CCSPには安全にクラウドサービスを使うために、必要な知識を体系化して学べるという特徴があります。
CCSPはIT関係の業務で5年以上の経験がある人が対象のため、未経験者向きの資格ではなく、難易度が高めの資格といえます。この資格を取得することにより、クラウドサービスの管理者として活躍できるようになるでしょう。
8:情報処理安全確保支援士試験
情報処理安全確保支援士試験は、IPAが行っている試験です。この試験に合格すると国家資格である情報処理安全確保支援士(登録セキスぺ)の資格を取得できる試験となっています。
情報セキュリティに特化した試験内容となっており、インフラの設計や構築、保守や運用を行うクラウドエンジニアにとっても必要になってくる資格です。
出典|参照:情報処理安全確保支援士試験|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
9:基本情報技術者試験
IPAが行っている試験で、情報処理技術者として一定以上の知識や技能があることを認定する国家資格となっています。
エンジニアの登竜門として、未経験者でも挑戦可能な試験です。しかし、試験ではITに関する知識や技術だけでなく、マネジメントや経営戦略といった幅広い範囲から出題されるため、勉強しなければならない範囲は広いでしょう。
出典|参照:基本情報技術者試験|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
▼関連記事
基本情報技術者試験の難易度は?偏差値や勉強時間もご紹介!
10:ネットワークスペシャリスト試験
IPAが行っている試験であり、国家資格の1つです。
ネットワークスペシャリスト試験では、ネットワークの技術やサービス、目的に応じたネットワークを構築・運用ができるようになることを求められます。合格するにはネットワークに関する高度な知識・技能が必要でしょう。
出典|参照:ネットワークスペシャリスト試験|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
11:Linux技術者認定資格(LinuC)
Linux技術者認定資格(LinuC)は、LPI(Linux Professional Institute)日本支部が運営している認定資格です。
Linux技術者認定資格は難易度によって、Linux管理者レベルのLinuC-1、LinuxエンジニアレベルのLinuC-2、プロフェッショナルのLinuC-3の3種類に分かれています。クラウドエンジニアとしては、LinuC-2の認定資格以上を目指したらいいでしょう。
オンプレミスからクラウドまで、IT業界で求められる要素に対応した認定資格です。
▼関連記事
Linux関係の資格を取得するメリットとは?取得に向けた勉強方法も紹介
クラウドエンジニアに関する資格の勉強をする際のポイント
クラウドエンジニアはクラウドに関する幅広い知識や技術を求められるため、どこから勉強を始めたらいいのか分からないということもあるでしょう。
ここでは、クラウドエンジニアに関する資格取得のための勉強をする際のポイントをまとめています。勉強方法に迷っている、困っている場合はぜひこちらを参考にしてみましょう。
- 計画的に勉強する
- 目標を明確にして取り組む
- 座学だけでなく実践する
- 目指す資格は1つに絞る
計画的に勉強する
やみくもに資格取得の勉強を始めて、試験までに勉強が終わらなかったということはないでしょうか。クラウドエンジニアの資格は出題範囲が広いため、学習計画をしっかり立てて、それに沿って勉強することが大切です。
試験はいつなのか、試験までに何を勉強しなければならないのかをしっかり抜き出して、学習計画を立てます。もし試験日までに勉強が間に合わないと分かった場合は、試験日を延期することも検討しましょう。
目標を明確にして取り組む
クラウドエンジニアといっても、活躍の仕方やキャリアパスはそれぞれ違うものです。そのため、まずは目標とするものを明確にしてから、どの資格を取得するのか決め、勉強に取り組むようにしましょう。
資格を取得しても自分の目標としているキャリアパスに合致していなければ、あまり意味がないでしょう。
座学だけでなく実践する
クラウドエンジニアは即戦力として、実践的なスキルが求められることから、座学しかしていない場合は実践できずに困ってしまう可能性があります。
座学で学んだ技術を実際に自分で実践してみることで、知識も忘れにくくなり、技術も身に付くでしょう。
目指す資格は1つに絞る
クラウドエンジニアとして有用な資格はいくつもあるため、まとめて取得してしまいたい気持ちになることもあるでしょう。しかし、資格取得に向けて、目指す資格は1つに絞ることも大切です。
クラウドエンジニアの資格は、易しいものから難しいものまでさまざまなものがありますが、どちらもそれなりに勉強する時間、準備時間が必要でしょう。
一度にたくさんの資格を取得しようとすると、準備が足らず失敗してしまう可能性があります。自分の中で優先度の高いものから1つずつ、取得していくようにしましょう。
\\クラウドエンジニアに関する相談はこちら//
クラウドエンジニアを目指すために必要な知識やスキル
クラウドエンジニアになるには、求められている知識やスキルを得ておく必要があります。
ここからはクラウドエンジニアとして必要になる知識やスキルを4つ紹介するため、クラウドエンジニアを目指す場合はこれらの知識やスキルを得ておきましょう。
コミュニケーション能力
クラウドエンジニアにとって、コミュニケーション能力は不可欠です。
クライアントとの打ち合わせでは、的確に意図を理解し、誤解を避けるためにスムーズなコミュニケーションが重要です。適切な情報共有はトラブルの未然防止に繋がります。
また、開発メンバーとのコミュニケーションも進捗報告や情報交換を円滑に行うために欠かせません。協力と信頼を築くことで、チーム全体の成果を最大化できるでしょう。
クラウド技術に関する知識やスキル
クラウドサービスは主なものでも、AWSやGoogle Cloud、AzureやAlibaba Cloudなどがあります。これらのクラウドサービスをしっかり扱えるように、技術や知識をしっかり得ておきましょう。
クラウドエンジニアとして満足に仕事していくためには、クラウド技術に関する技術や知識は不可欠でしょう。
インフラ設計と構築に関する知識やスキル
クラウドエンジニアには、インフラ設計と構築に関する幅広い知識とスキルが求められます。
インフラ全般の理解により、プロジェクトの下流から上流までの流れを把握できます。必要な知識として、ハードウェア、オペレーティングシステム、ネットワーク、ミドルウェア、そしてセキュリティに注目すべきでしょう。
これらの要素に対する理解は、クラウドエンジニアとしての成功に欠かせません。適切なインフラ設計と構築は、安定性やセキュリティを確保し、クライアントのニーズに応えるために不可欠です。
▼関連記事
インフラエンジニアとは?仕事内容や向いている人と必要なスキル・資格を解説
セキュリティに関する知識やスキル
クラウドサービスを利用するにあたっては、セキュリティにも注意しなければなりません。クラウドサービス自体のセキュリティはそれぞれの運営企業が請け負っているとはいえ、利用者に任せられている部分も多々あります。
クラウドサービスを安全に利用するために、セキュリティ知識を身に付けた上でシステムを設計、開発し、運用・保守に活かしていくようにしましょう。
クラウドエンジニアに関する資格について知っておこう
クラウドエンジニアの資格を取得するために勉強をすることで、クラウドエンジニアとして必要な知識や技術を体系的に学べるというメリットがあります。
どんな資格を取得すればいいのか分からない場合は、ぜひこの記事で紹介したクラウドエンジニアに関するおすすめの資格を参考にしてみましょう。
\\資格を取得して年収アップを目指そう//