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アプリの開発にも使われるReactとは?特徴やメリットをわかりやすく解説

アプリの開発にも使われるReactとは?特徴やメリットをわかりやすく解説のイメージ

React(React.js)とは、JavaScriptの特定の機能をまとめたプログラムの集まりであるライブラリの一種です。WebサイトのUI用として開発されましたが、アプリ開発やAR/VR開発など幅広く利用されています。

本記事では、Reactの特徴や代表的な機能、利用するメリットや利用するときに注意すべきことなどを解説します。Reactについて詳しく知りたい人は必見です。

目次

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  1. JavaScriptのライブラリ「React」とは?
    1. Reactはフレームワークではない
    2. Reactでできることは何? 活用事例を紹介
    3. Reactに需要はある?将来性は?
  2. Reactが注目されている理由とは
    1. 多くのSNSやストリーミングサービス等で採用されているため
    2. ReactベースのNext.jsの利用も増えているため
  3. ReactとAngularJSとの相違点とは
  4. Reactが持つ6つの特徴とは
    1. 1:Facebookより開発された
    2. 2:コンポーネントベースのライブラリである
    3. 3:UIの部品に宣言するように実装が可能
    4. 4:JSX記法を使える
    5. 5:機能追加の際に既存のソースコードを書き換える必要がない
    6. 6:仮想DOMを採用している
  5. Reactを使うメリットとは
    1. コストをかけずに導入できる
    2. SPAが作りやすくなる
    3. パフォーマンスが向上する
    4. 洗練されたUIを作れる
    5. 小規模な開発から大規模開発まで対応可能
    6. 学習コストが低く将来性が期待できる
  6. Reactを使うときに注意すべき点とは
    1. 環境の構築に手間がかかる
    2. コードの記述量が比較的多い
    3. 日本語の情報がまだ少ない
    4. アプリやWebページによっては適さないこともある
  7. Reactの使い方
  8. Reactの代表的な機能
    1. データバインディング
    2. 関数コンポーネント
    3. 仮想DOM
    4. JSX
    5. HTML外のアーキテクチャ
  9. Reactを効率よく学習する方法とは
    1. オンライン講座を活用する
    2. Reactに関する書籍を活用する
    3. 公式サイトをしっかりと読む
  10. 汎用性が高いReactを活用しよう

JavaScriptのライブラリ「React」とは?

Reactは当初Facebook社が開発しオープンソース化した、React.jsとも呼ばれるJavaScriptライブラリです。

ユーザーインターフェース(UI)の記述に優れ、FacebookはもちろんInstagramやYahoo!など多くのサービスが採用しています。

出典|参照:会社情報 | Metaについて

出典|参照:企業情報|ヤフー株式会社

Reactはフレームワークではない

混同されることがありますが、ReactはJavaScriptライブラリであって、フレームワークではありません。フレームワークとライブラリは使う場面が異なるため、導入するときに注意が必要です。

以下ではライブラリとフレームワークの違いやその利点についてご紹介しましょう。

ライブラリとフレームワークの違い

ライブラリは何か特定の機能をまとめたプログラムの集まりです。ReactであればUI機能に関するライブラリになります。

一方、フレームワークはアプリケーション全体の枠組みを与えてくれるプログラム群のことです。たとえばGoogle社に在籍していたエンジニアが開発したAngularJSはウェブ・アプリケーションの機能が一通りそろったフレームワークです。なお、AngularJSは2022年1月にサポートサービスが終了しております。

まとめると、ライブラリはアプリケーションに組み込むパーツ、フレームワークはアプリケーション全体のひな形や枠組みという位置づけだと考えると良いでしょう。

出典|参照:Google について|Google

出典|参照:AngularJSについて|AngularJS

ライブラリの利点は汎用性の高さ

フレームワークは、それぞれのフレームワークが得意とするアプリケーションの開発で大きな力を発揮します。一方で、フレームワークが得意とするものから離れたものを作ろうとすると、結局自分でコードを書かねばならず柔軟性にかける部分があります。

しかし、ライブラリは機能が限られていて必要なときにだけ導入できます。たとえば、アプリの制作中に高度な計算が必要とわかったら、後から数値計算用ライブラリを入れれば良いだけです。一方、フレームワークを後から入れようとすると、アプリケーション全体の変更が必要になります。

そのため、ライブラリはすでに開発中のアプリケーションに導入したり、他のライブラリやフレームワークと組み合わせたりといった応用がききやすく汎用性が高いのが利点です。

Reactでできることは何? 活用事例を紹介

ReactはWebサイトのUI用ライブラリとして開発されましたが、それだけにとどまらずネイティブアプリやVRなどにも応用されています。

ここでは、実際にReactがどのような場面で活用されているのかをまとめてご紹介しましょう。

Web開発(React.js)

ReactはWebアプリケーション、とくにSPA(シングルページアプリケーション)の開発でよく使われるライブラリです。

SPAとはブラウザのページ遷移をあまりせず、同じページの内容を書き換えることでユーザーに情報を提供するという設計思想です。たとえば、Google Mapのような、ページの移動を押さえつつ機能を提供しているWebサイトがSPAにあたります。

ReactはSPAで使うさまざまなUIの機能を提供しており、導入すればより速くアプリケーションが開発できるでしょう。

出典|参照:Google Maps Platform|Google

スマホアプリ開発(React Native)

Reactに関連してReact Nativeというモバイルのネイティブアプリ開発ツールがあります。React NativeはiOS、Android両方のアプリケーションをほぼ同じReactを使ったコードで開発できる、クロスプラットフォーム環境を提供しているのが特徴です。

iOSかAndroidかでコードを分けなくて済み開発効率がよく、さらにWebアプリからネイティブアプリへの移植も比較的容易です。加えて、Reactを使うためWebエンジニアでもネイティブアプリが作りやすいというメリットがあります。

出典|参照:Learn once, write anywhere|React Native

AR/VR開発

Reactを使ったAR/VR開発ライブラリとして、React 360があります。ブラウザ上で動作し、ヘッドセットが必要な本格的なVRはもちろんのこと、スマートフォンの向きを変えるだけの簡単なVRも提供できるでしょう。

ユーザーにとって手軽なAR/VRを提供できるのが、React 360の特徴です。

Reactに需要はある?将来性は?

WebサイトのユーザーはSPAなどのよりリッチなUIを求めるようになってきています。また、ここまでご紹介したように、ReactはネイティブアプリやAR/VRなどへの応用も可能です。

FacebookやInstagramといった海外での導入事例も多いため、今後は国内でもReactを採用する企業が増え需要が高まると予想できます。

よって、Reactは今後将来性があり、習得すれば実際の現場の開発でも活躍できるスキルとなるでしょう。

出典|参照:会社情報 | Metaについて

Reactが注目されている理由とは

近年ではReactが急速な伸びを見せ始めており、多くのエンジニアから注目されています。多くのUI用ライブラリやフレームワークがある中でも特にReactが注目されている理由として、さまざまなSNSなどの開発に採用されている点が挙げられるでしょう。

ここでは、Reactが注目されている理由について解説していきます。

多くのSNSやストリーミングサービス等で採用されているため

ReactはWebサイトのUIパーツの構築に用いられている、JavaScriptのViewライブラリです。Reactは効率的なUI構築が実現できることから、近年では多くのSNSやストリーミングサービスで採用されています。

そのため、React関連の案件数は近年増加しており、Reactのスキルを持ったエンジニアの需要も高まってきています。

ReactベースのNext.jsの利用も増えているため

Next.jsは、ReactをベースにしたJavaScriptのフレームワークです。Next.jsはフレームワークであるため、Reactと違ってアプリケーション開発を行う際の土台として使用できます。

そのため、近年ではNext.jsを採用する企業も増えてきています。

ReactとAngularJSとの相違点とは

ReactはUI作成に特化したJavaScriptのViewライブラリです。WebサイトのUIパーツを構築できるため、Webサービスのフロントエンド開発で多く導入されています。

一方、AngularJSはReactと比較されることが多いですが、AngularJSはフレームワークです。このように、ReactはUIを構築するためのライブラリ、AngularJSはフレームワークであるという相違点があります。

なお、ライブラリは開発の際にさまざまな機能を部品として再利用できるようにしたもの、フレームワークは開発のための枠組みとして利用できるものという違いがあります。

Reactが持つ6つの特徴とは

ReactはフレームワークであるAngularJSやjQueryと比較されることも多いですが、Reactはフレームワークではなくライブラリです。Reactの特徴を把握することで、UI構築でReactを最大限活用できるようになるでしょう。

ここでは、Reactが持つ特徴について解説していきます。

出典|参照:AngularJSについて|AngularJS

  • Facebookより開発された
  • コンポーネントベースのライブラリである
  • UIの部品に宣言するように実装が可能
  • JSX記法を使える
  • 機能追加の際に既存のソースコードを書き換える必要がない
  • 仮想DOMを採用している

1:Facebookより開発された

Reactとは、WebサイトのUIを開発するためにFacebook社が開発したJavaScriptのViewライブラリです。現在ではオープンソース化されているため、Facebookはもちろん、InstagramやNetflix、Yahoo!、Airbnbなど、さまざまなWebサービスで採用されています。

このように世界的に有名なWebサービスやWebアプリケーションで利用されていることから、近年では日本でも注目を集めるようになってきています。

出典|参照:会社情報 | Metaについて

出典|参照:AngularJSについて|AngularJS

2:コンポーネントベースのライブラリである

コンポーネントとはプログラムを機能ごとにコンポーネント(部品)として分けて、組み合わせることで開発を行うという意味の言葉です。Reactはコンポーネントベースであるため、開発やカスタマイズがしやすく、開発工数を減らすことができます。

たとえば、Reactとよく比較されるAngularやjQueryの場合、一部を変更するためにすべてを変更する必要がありました。しかしReactであれば変更したい部分だけを修正できるため、短い時間で簡単に改修することが可能です。

また、コンポーネントベースのReactであれば、大規模なソースコードもコンポーネント化することで再利用可能な形にし、保守性を高めることもできるでしょう。

3:UIの部品に宣言するように実装が可能

Reactとは、UIの部品がどのような見た目になるのかをあらかじめ宣言するように実装できるライブラリです。Reactは宣言的であることから、開発者以外の人がコードを見てもどのような内容が書かれているのか理解しやすいという特徴があります。

このように宣言的なViewを実現したのは、Reactがシンプルなソースコードを作成できるようになっているためです。そのため、Reactであればあらかじめデータの配置を定義しておくことで、簡単にデータ変更を検知したり、自動的に表示を更新したりすることも可能になります。

4:JSX記法を使える

ReactはJavaScriptのみでもコーディングできますが、JavaScriptにHTMLが混じったような記法で記述されることがよくあります。

これはJSX記法(JavaScript Syntax ExtensionまたはJavaScript XMLの略)と呼ばれるJavaScriptの拡張構文で、Reactの主な特徴の一つです。

HTMLをJavaScriptの一部のように扱えるため、より直観的でわかりやすくタグの操作ができます。そのため、コードを簡略化でき開発効率が上げられるというメリットがあります。

5:機能追加の際に既存のソースコードを書き換える必要がない

Reactとは、もともと開発の途中から利用できるように作成されているため、機能追加を行う場合に既存のコードを編集する必要がありません。

新しい機能を追加する場合に手間がかからず、一度学習すればどこでも利用できるライブラリであることから、さまざまなWebアプリ開発に導入されています。

6:仮想DOMを採用している

Reactとは、仮想DOMを採用したことでWebページの高速な処理を実現したライブラリです。そもそもDOMとは、HTMLのドキュメントを操作する仕組みです。

ブラウザにWebページを表示する際、JavaScriptではHTMLを読み込んだタイミングでDOM構造を構築し、DOM構造にもとづいてWebページを表示します。仮想DOMの場合、メモリにDOM構造を保存しておくことで、変更点のみを反映させられます。

そのため、Reactは仮想DOMを採用しているため、一部に変更点がある場合でも全体に変更を加える必要がありません。

Reactを使うメリットとは

近年急激に注目度が増しているReactですが、Reactが注目される理由として、メリットの多さが挙げられます。フロントエンド開発でReactを用いる場合、具体的にどのようなメリットがあるのか知っておくことも大切でしょう。

ここでは、Reactを使うメリットを解説していきます。

コストをかけずに導入できる

Reactはオープンソースのプロジェクトとして開発されており、基本的に無料で導入できます。入手はnpmなどのパッケージ管理ツールを利用するか、Web上からダウンロードしてくるだけです。

また、Meta社(旧Facebook社)によりReactのプログラムは定期的に更新され、その内容も公開されています。導入後もアップデートなどで追加の料金が必要となる心配もありません。一度導入すれば無料で使い続けられます。

このように、導入のコストが低いのもReactの魅力の一つと言えるでしょう。

出典|参照:会社情報 | Metaについて

SPAが作りやすくなる

SPAとは「Single Page Application」を略した言葉で、一つのページだけで構成されたWebアプリケーションを指します。ページ一つで構成されているため、クリックによってページを推移する必要がなく、その分高速に動かすことが可能です。

SPAは近年のWeb開発でも注目されていますが、Reactを採用すればSPAが作りやすいというメリットがあります。SPAを開発する場合はJavaScriptのコードを多く記述する必要があるため、SPAとReactは相性が非常に良いと言えるでしょう。

パフォーマンスが向上する

Reactには仮想DOMという機能が備わっています。仮想DOMはDOMと違い、メモリの中にDOM構造を保存しておくことで変更点のみを反映させることが可能です。

Reactを利用すれば、仮想DOMとHTML上のDOMの差分だけを毎回反映できるため、パフォーマンスが良くなり、サクサク動かせるようになるというメリットがあります。

洗練されたUIを作れる

Facebook社が開発したReactは、現在ではFacebookだけでなくInstagramなどで活用されています。このように世界中で利用されているため、Reactのライブラリを使ってさまざまなUIをコンポーネント化する動きがあります。

このような理由から、ReactではトレンドのUIがコンポーネントとして利用できるため、Reactを使うことで洗練されたUIも簡単に作ることが可能です。

出典|参照:会社情報 | Metaについて

小規模な開発から大規模開発まで対応可能

Web開発は小規模ならあまり問題はありませんが、規模が大きくなるとプログラムや機能をいかに管理するかが重要になってきます。

複数ページにわたるような処理をそれぞれの場所で実装していては手間がかかります。また、変更があったときの修正やテストの工数も膨れ上がってしまうでしょう。

コンポーネントベースのReactであれば、同じ機能をまとめてコンポーネント化して再利用しやすく、コンポーネントごとに実装や修正、テストすれば良いため工数が減らせます。

このようにReactは処理が複雑ではない小規模開発にはもちろん、大規模開発でも問題なく使えるライブラリです。

学習コストが低く将来性が期待できる

Reactは世界中で使われているライブラリであるため、学習に使用できる教材も豊富です。また、JavaScriptのライブラリであるため、もともとJavaScriptが扱える人であれば学習コストも低いです。

Reactであれば、短期間で習得して実践に活かすことも可能でしょう。さらに、Reactは注目度が高まっているライブラリであるため、将来性にも期待が持てます。

Reactを使うときに注意すべき点とは

ここまで紹介したとおり、Reactはメリットが多く世界中のWeb開発で用いられているライブラリです。しかしすべてのWebアプリ開発に適しているというわけではありません。

また、利用する際の注意点も存在しているため、Reactを利用する場合はどのような注意点があるのか把握しておく必要があるでしょう。ここでは、Reactを使うときに注意すべき点について解説していきます。

環境の構築に手間がかかる

Reactを利用する場合、環境構築のためにNode.jsやbabel、webpackなどさまざまなプログラムをインストールする必要があります。また、インストールしたあとは必要に応じてプログラムもアップデートする必要があります。

このように、環境構築に手間がかかる点はデメリットだと言えるでしょう。ただし、近年ではReactのスターターキットなども配布されているため、環境構築も難しくなくなってきています。

コードの記述量が比較的多い

Reactは宣言的なUIを採用し、シンプルで見やすいコードを実現しています。一方で単純な処理でも宣言しないといけない分、コードを記述する量が多くなってしまう傾向があります。

SPA開発のように、複雑な処理が必要な場合にはReactの宣言的なUIの管理のしやすさが活かされます。しかし、ほとんどが静的ページでごく一部にJavaScriptによる処理が必要、といったケースではReactの採用は見送った方が良いでしょう。

日本語の情報がまだ少ない

ReactはFacebookを初めとした海外のサービスでよく採用されていますが、国内ではまだ広く普及しているとは言えない状況です。そのため、何かわからないことがありドキュメント類を参照しようとすると、英語の情報に行き当たることがあります。

海外での普及状況を考えると、今後は日本でもReactが活躍する機会が増え、日本語の情報も増えていくと予想できます。しかし現状ではある程度英語の能力がないと、習得や開発が難しい面があるかもしれません。

出典|参照:会社情報 | Metaについて

アプリやWebページによっては適さないこともある

Reactでは仮想DOMを採用しているという特徴がありますが、仮想DOMはメモリにDOM構造を保存するため、メモリの消費量が多いです。そのため、アプリやWebページの種類によってはメモリを消費することで処理速度が落ちることもあります。

たとえば、ページ更新が頻繁に行われないようなニュースメディアなどの場合、仮想DOMの特性を活かせないため、メモリを無駄に消費してしまうことになります。

Reactを利用する場合は、ユーザーが操作することで表示内容が変わるようなアプリやWebページに利用するのがおすすめです。

Reactの使い方

WindowsでReactを利用する場合、まずはWSLの設定を行って、Linux OSをインストールする必要があります。Linux OSをインストールし、起動したら、以下のような手順でインストールしていきましょう。

・コマンド「sudo apt-get install curl」を実行し、cURLをインストールする。
・コマンド「curl -o https://raw.githubusercontent.com/nvm-sh/nvm/v0.39.1/install.sh | bash」を実行し、nvmをインストールする。
・コマンド「nvm install --lts」を実行し、「Node.js」をインストールする。
・コマンド「nvm install node」を実行し、最新バージョンにする。
・コマンド「nvm ls」を実行し、正常にインストールされたことを確認する。
・コマンド「npx create-react-app my-app」を実行し、Reactアプリを作成する。
・コマンド「cd my-app」を実行し、ディレクトリを移動する。
・コマンド「npm start」を実行し、Reactサーバーを起動する。

Reactの代表的な機能

Reactにはさまざまな機能があり、そのすべてを把握するのは容易なことではありません。

そこで、ここではReactの機能のうち、とくに押さえておきたいものの概要をご紹介しましょう。

データバインディング

データバインディングとは、プログラム内のデータが更新されると、そのデータに関連付けられた要素が自動で更新される仕組みのことで、UIの開発では重要な役割を果たします。

たとえば、ショッピングサイトでカートに商品を入れると、その商品に応じてサイト上に何か所もある金額や個数の表示を変更しなければならないとします。このとき、変更される場所のすべてにプログラマーが自分で処理を入れると、プログラムが煩雑になりメンテナンスしにくくなってしまうでしょう。

カート内の商品が変更されれば自動で表示も変更される仕組みがあれば、個別に処理を書かなくて済むわけです。

Reactはこのデータバインディングに対応しているため、UIの開発がより効率よく行えます。

関数コンポーネント

ReactではUIとその処理をコンポーネントにまとめられるようにし、再利用性を高めて管理しやすくしています。

このコンポーネントを実現する方法は2種類あり、一つはクラスコンポーネント、もう一つは関数コンポーネントです。

以前はクラスコンポーネントの方が、機能が多くよく使われていました。しかし、その後のアップデートで差が縮まり、よりシンプルに記述できる関数コンポーネントが使われるようになってきています。

仮想DOM

仮想DOMは実際の描画は行わず、代わりにメモリ上に展開されたDOMのことです。

実際に描画されているDOMの操作を行うと、ページ全体の変更が行われ、再描画されて処理が遅くなることがあります。しかし、仮想DOMなら、描画をともなわずメモリ上でDOMの構築を終わらせられます。メモリ上で変更箇所だけを検索し、そこだけを実際に描画できるため、処理が高速化できるのが利点です。

Reactは仮想DOMを採用しており、SPAのようなDOM操作を頻繁に行う処理でもパフォーマンスが下がりにくいという特徴があります。

JSX

JSXはReactで使われるJavaScriptの拡張記法で、JavaScriptの中にHTMLを埋め込んだような見た目をしています。

JavaScriptのみでDOM操作を記述するよりも、JSXを使いHTMLで記述した方が、コードが簡単かつ理解しやすくなるというメリットがあります。

HTML外のアーキテクチャ

ReactはHTMLによる描画に頼らない設計を目指して開発されています。

たとえば、Facebookではチャートを表示するのに、HTMLに頼らず図形などの自由なレンダリングが可能なcanvasタグを用いています。React Nativeのように、ブラウザではなくスマートフォンのネイティブアプリにもReactは使われています。

このように、ReactはHTMLのブラウザによるレンダリングにとらわれず、それ以外のUI開発にも幅広く応用できる、汎用性があるライブラリです。

出典|参照:会社情報 | Metaについて

Reactを効率よく学習する方法とは

これからReactの勉強を始めようと考えている人の中には、どのような方法で学べば良いのかわからないという人もいるでしょう。ここでは最後に、Reactの学習方法を紹介していきます。

オンライン講座を活用する

ReactはUdemyなどが提供しているオンライン講座で学習できます。UdemyではReactに関連した講座の種類も多く、初心者向けから上級者向けまでさまざまな種類があります。

Reactに関する書籍を活用する

Reactに関連した書籍も数多く販売されているため、書籍を活用するのも良いでしょう。書籍であれば、Reactに関する情報が体系的にまとまっています。

また、図解やイラストなどが多い書籍であれば、初心者でもわかりやすいです。

公式サイトをしっかりと読む

Reactの公式サイトを活用するのもおすすめです。公式サイトにはチュートリアルが用意されており、チュートリアルだけで簡単なゲームを開発する方法まで学ぶことが可能です。

汎用性が高いReactを活用しよう

ReactはFacebook社が開発したJavaScriptのViewライブラリです。効率的にUI構築ができるライブラリであるため、将来性にも期待できるでしょう。

ぜひ本記事で紹介したReactの特徴やReactを使うメリットなどを参考に、WebサイトのUI構築にReactを活用してみてはいかがでしょうか。

出典|参照:会社情報 | Metaについて

この記事の監修者

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Branding Engineer編集部

Branding Engineerは、フリーランスエンジニアと企業のマッチングサービスである「Midworks」中心としたエンジニアプラットフォーム事業、総合WEBマーケティングソリューションサービス「Digital Arrow Partners」を中心としたマーケティングプラットフォーム事業を運営。

Branding Engineerは、フリーランスエンジニアと企業のマッチングサービスである「Midworks」中心としたエンジニアプラットフォーム事業、総合WEBマーケティングソリューションサービス「Digital Arrow Partners」を中心としたマーケティングプラットフォーム事業を運営。

記載されている内容は2024年09月04日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

初回公開日
2022.10.27
更新日
2024.09.04

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