【5選】テストエンジニアにおすすめの資格は?取得のメリットや求められる能力も解説
テストエンジニアには、IT関する知識やテストの工程に関する知識がおすすめです。具体的な資格としては、「JSTQB認定テスト技術者資格」「IT検証技術者認定試験」「ソフトウェア品質技術者資格認定」などがあります。
本記事では、テストエンジニアとしての能力を証明する資格、資格を取得するメリットについてご紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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そもそもテストエンジニアとは?
テストエンジニアとは、システムやソフトウェアの品質の保証や向上といった重要な役割を担っているエンジニアを指します。テストエンジニアはシステムのテストを専門とするエンジニアで、特にソフトウェアのテストを担っているのです。
テストエンジニアの中でも立場は異なり、テストのプロとして大きなプロジェクトのメンバーに選抜される場合やプログラマーの見習いとしてテストを任される場合があります。
テストエンジニアの具体的な業務内容は、テストの設計、実施、エンジニアやプログラマーへの情報共有、テスト結果の報告が挙げられます。テストの規模は様々で、単体テスト、システムテスト、結合テストの3つに分類されます。
そもそもテストは不具合やバグなどの問題解決のために実施されるため、実施したテストの結果に何かしらの問題が見つかった場合はプログラムを修正しなければなりません。
そのため、テストを実施することはもちろん、エンジニアやプログラマーと情報共有することも重要な業務の1つです。
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【5選】テストエンジニアにおすすめの資格
テストエンジニアとして活躍するためにおすすめの資格は全部で5つあります。
これらの資格は、ITに関する知識やテストの実装に関する知識など、テストエンジニアに求められる基本的な知識や能力を身に付けることが可能です。
具体的には、IT全般に関するスキルやテストの工程に関する知識、テストの実装、設計に関する知識、ソフトウェアの品質管理に関する知識などが挙げられます。
以下では、その5つの資格によって身に付けられる知識や資格のレベルについて詳しく解説していきます。
JSTQB認定テスト技術者資格
JSTQB認定テスト技術者資格とは、テスト工程のマネジメントやテストの設計、設計の分析といった知識を身に付けられる資格のことを指します。JSTQB認定テスト技術者資格はISTQBと連携しているため、海外でも通用する資格です。
JSTQB認定テスト技術者資格にはFoundation LevelとAdvanced Levelという2つのレベルが設定されています。以下ではそれぞれのレベルについて解説していきます。
Foundation Level
JSTQB認定テスト技術者資格のFoundation Levelは基礎的な内容にフォーカスされています。Foundation Levelは「ISTQBテスト技術者資格制度Foundation Levelシラバス」に準拠して出題され、試験時間は60分です。
Foundation Levelでは40の問題を選択式で回答していきます。
Advanced Level
JSTQB認定テスト技術者資格のAdvanced Levelは応用的な内容にフォーカスされています。Advanced Levelは、分析スキルの知識を問うテストアナリストとマネジメントスキルの知識を問うテストマネージャの2つに分類されています。
Advanced Levelは「ISTQBテスト技術者資格制度Advanced Levelシラバス」と「ISTQBテスト技術者資格制度Foundation Levelシラバス」準拠して出題され、Foundation Levelと同様に選択式の試験です。
問題数はテストアナリスト試験が40問、テストマネージャ試験が65問に設定されており、試験時間はテストアナリスト試験が120分、テストマネージャ試験が180分となっています。
IT検証技術者認定試験(IVEC)
IT検証技術者認定試験はソフトウェアの検証に関する知識を身に付けられる試験で、IVECとも呼ばれています。IVECにはアシスタント、テスター、デザイナー、アーキテクト、エバンジェリストという5つのクラスが設定されており、それぞれ試験内容が異なります。
IVECの試験では、ステップアップして知識を身に付けられるため、まずはテスターの取得を目指すことがほとんどです。出題方式はPCを用いた記述式となっています。
以下では、それぞれのクラスについて解説していきます。
アシスタントクラス
IVECが行うアシスタントクラスの試験時間は60分です。アシスタントクラスはテスト入門者、テスト未経験者に向けたレベルの試験で、テストの基本とマインド、テスト技法の知識について問われます。
テスタークラス
IVECが行うテスタークラスの試験時間は120分です。テスタークラスはテスト実施者に向けたレベルの試験で、テストの実施計画やテストの環境準備、テストケースの準備、テストの実施や不具合の報告について問われます。
デザイナークラス
IVECのデザイナークラスの試験時間はそれぞれ120分です。デザイナークラスの試験は設計者に向けたレベルの問題が出題されます。具体的には、テストの詳細設計、テストの実施、報告などが問われます。
アーキテクトクラス
IVECのアーキテクトクラスの試験時間は120分です。担当するテストレベルのすべてのテスト工程を掌握し、監視と操作する管理者に向けたレベルの問題が出題されます。具体的には、テストの要求分析やテストアーキテクチャの設計、プロセス評価などが出題されます。
エバンジェリストクラス
IVECのエバンジェリストクラスは他のクラスとは違い、テストに関しての実績と今後の活動をテーマにした小論文や書籍などが審査されます。
テスト業界が目指す姿を描くことができ、指導的な立場で情報発信できる人材向けの試験になります。具体的には、出題テーマに関して、テスト関連の活動履歴と発表論文、書籍や講演資料などが審査されます。
ソフトウェア品質技術者資格認定
ソフトウェア品質技術者資格認定はJCSQEとも呼ばれており、ソフトウェアの品質向上技術の知識を身に付けられる試験です。ソフトウェアの品質全般について「ソフトウェア品質知識体系ガイド」に準拠して出題されます。
具体的な出題内容は、品質の概念やソフトウェアの品質モデル、セキュリティ、リスクマネジメント、レビューマネジメントや品質マネジメントといった幅広い範囲の内容を問われます。
内容自体はマネージャーやリーダーに向けたものですが、テストエンジニアが取得するとリーダー以上の役職へのキャリアアップに役立つためおすすめの資格です。JCSQEは、初級ソフトウェア品質技術者資格と中級ソフトウェア品質技術者資格の2種類があります。
初級ソフトウェア品質技術者資格
初級ソフトウェア品質技術者資格は、ソフトウェアのテストに関して基本的な概念を理解し、説明できるか否かが試される試験です。
具体的には、テストエンジニアの基礎的用語の理解や基本的な概念の理解について出題されます。試験時間は60分で全40問の選択式問題です。
中級ソフトウェア品質技術者資格
中級ソフトウェア品質技術者資格では初級よりも実践的な内容が問われます。具体的には、リスクマネジメントやテストマネジメントといった品質向上のための管理に関する内容が出題されます。
中級ソフトウェア品質技術者では、説明や穴埋め、解説といった記述式問題が17問、選択式問題が25問という構成で120分間の試験が実施されます。
基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、ITエンジニアに必要な基本的知識を広域的に身に付けられる試験です。ソフトウェア開発手法やテスト技法、ハードウェアやネットワークの仕組みといった内容について出題されるため、テストエンジニアに必要な基本知識を習得できます。
基本情報技術者試験はITエンジニアにとって登竜門とも言える試験で、ITエンジニアであればどのような職種でも身に付けるべき資格だと言われています。
試験時間は科目Aで90分、科目Bは100分と別れており、出題方式は選択式問題です。
出典|参照:基本情報技術者試験 | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
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応用情報技術者試験
応用技術者試験とは基本情報技術者試験を習得した人材よりもよりレベルの高い人材を育成することを目指した試験です。
ITに関する知識はもちろん、経営からシステム管理に関する知識まで問われます。試験時間は午前150分、午後150分で午前では選択式問題、午後では記述式の問題が出題されます。
出典|参照:応用情報技術者試験 | 試験情報 | IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
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テストエンジニアが資格取得するメリット
テストエンジニアには、ITに関する知識やテストの工程に関する知識などが身に付けられる資格がおすすめです。では、実際に資格を取得するとどんなメリットがあるのでしょうか。
以下では、テストエンジニアが資格取得するメリットについて解説していきます。
客観的にスキルを証明できる
テストエンジニアが資格を取得することで、客観的にスキルを証明することが可能です。資格でスキルを客観的に証明できれば転職する際に有利になります。
テストエンジニアは業界内でも知名度がなく、技術がないためテストしか行えないと勘違いされるケースも少なくありません。しかし、資格を取得していればテストに関するスキルがあることはもちろん、資格によってはITに関する知識を十分に身に付けていることを証明できるのです。
キャリアアップに役立つ
テストエンジニアの中には、資格取得をキャリアアップに繋げる人も少なくありません。例えば、プログラミングに関する資格を取得することで、開発エンジニアとしてキャリアアップするケースが挙げられます。
他職種への転身はもちろん、資格を取得して自身のスキルや知識を証明することで、社内での評価が上がる場合もあります。資格取得の過程で、様々な知識や技術を身につけることがキャリアアップに繋がると言えるでしょう。
収入増加の可能性がある
テストエンジニアが資格を取得することで、収入が増やせる可能性があります。例えば、資格を取得していることでより高単価な案件を担当できる、仕事を請け負う際に資格を持っていることを考慮した金額が提示されるといったケースがあります。
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テストエンジニアが資格取得する際の注意点
テストエンジニアが資格を取得するとキャリアアップに繋がる、自身のスキルを客観的に証明できるといったメリットを得られます。では、実際に資格取得を目指す場合は、どのようなことに注意すれば良いのでしょうか。
以下では、テストエンジニアが資格取得する際の注意点について解説していきます。
必ずしも資格が求められるわけではない
テストエンジニアには必ずしも資格が必要なわけではありません。一部の業務で資格が求められる場合もありますが、全体的には資格を持っている必要はありません。
テストエンジニアはスキルや経験が重視される職種であり、資格だけが全てではないからです。資格取得はスキルを証明する手段の一つではありますが、経験を積み重ねることも重要です。資格の取得に固執せず、実務での経験を大切にしましょう。
業務に支障が出ないようにする
資格を取得すると転職が有利になる、収入アップの可能性があるといったメリットがありますが、資格取得の勉強のために業務に支障をきたしてしまうのであれば本末転倒です。
テストエンジニアとして真摯に業務に取り組めば、それだけ知識や技術が磨かれて資格取得の近道になります。資格取得のための勉強も大切ですが、業務に支障のない範囲内で行うようにしましょう。
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テストエンジニアに求められる5つの能力とは
テストエンジニアはシステムのテストを行うエンジニアですが、どのような能力が求められるのでしょうか。
以下では、テストエンジニアに求められる能力を5つ紹介していきます。
開発に関する能力
テストエンジニアに求められる能力として挙げられるのが、開発に関する能力です。
テストエンジニアはソフトウェアのテストを担うケースが多いですが、テストを行う際には、どのようなテストを行わなければならないか理解する必要があります。このように、どのようなテストが必要なのか理解する能力が、開発に関する能力です。
また、テストエンジニアには、テスト設計技法のスキルや知識も必要です。このスキルや知識も含めて開発に関する能力だと言えます。テスト設計技法を正しく使うことで、効率良くかつ正確にテストを実行することができます。
問題解決力
問題解決力とは、効率的に不具合を消していく力のことを指します。
テストを行う際には、限られた時間と人員の中で効率的にテストを行う必要があります。また、バグの多発地帯とも言われている機能と機能の境界線などに対しては、特に集中してランダムテストを実施する必要があります。
テストエンジニアは、システムやソフトウェアの品質の向上や保証といった重要な役割を担っているため、テストで見つかった不具合の原因を分析していき、効率良く不具合を解消していく問題解決力が求められるのです。
プレゼン力
テストエンジニアは、テストが完了すると結果のレポートを作成したり、品質改善を提案するためのドキュメントを作成します。そのため、分かりやすく正確にプレゼンをする力が求められます。
また、プレゼン力だけでなく見やすいドキュメントを作成するために、PowerPointやExcelといったOffice製品が扱える能力も求められるでしょう。
テスト環境を構築する能力
テスト環境を構築する能力とは、ソフトウェアのテストを効率良く進めるためのツール(テスト自動化ツール)を使いこなせる力のことを指します。
テスト自動化ツールを使用することで、画面入力テストや単純作業の反復が効率良く行われ、短時間で品質の高いテストを実施できるのです。代表的なテスト自動化ツールとしては、RanorexやSelenium、Appiumなどが挙げられます。
コミュニケーション力
テストエンジニアがテストを実施する際には、テストを行うシステムやソフトウェアの仕様や機能を素早く理解する必要があります。これらを素早く理解するためには、開発者と日常的にコミュニケーションを取り、仕様書や設計書を把握しておかなければなりません。
そのため、テストエンジニアにとって、コミュニケーション力は欠かせない能力と言えるでしょう。
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テストエンジニアと似た職種との違い
テストエンジニアは、システムのテストを専門としたエンジニアのことを指しますが、テストエンジニアと混同されがちな似た職種がいくつかあります。
以下では、テストエンジニアと似た職種との違いについて解説していきます。
テストエンジニアとテスター
テストエンジニアと混同されがちな職種の1つがテスターです。テスターとは、作成されたテストケースやテスト仕様に沿ってテストの実施を行う職種のことを指します。
テストエンジニアはテストの計画から設計、実施、品質評価といったシステムのテストに関するすべての工程を請け負いますが、テスターは決められた仕様に従ってテストの実施のみを行うという違いがあります。
テストエンジニアもテスターもシステムのテストを行いますが、業務の幅が異なるということを覚えておきましょう。
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テストエンジニアとQAエンジニア
テストエンジニアと似た職種にQAエンジニアという職種があります。QAエンジニアとは、テストの計画やテストケースの策定、テストを実施する際の管理、監視や品質改善のための提案といった品質管理に関する業務を行います。
テストエンジニアはテストの計画やテストケースの作成、テストの実施、不具合やバグの追跡、報告、テスト自動化ツールの検討などといったテストの工程に関する業務を請け負いますが、QAエンジニアは品質管理に関する業務を請け負うという点が異なるため覚えておきましょう。
テストエンジニアにおすすめの資格を理解して取得を目指そう
システムのテスト、特にソフトウェアのテストを担うテストエンジニアには、プレゼン力やコミュニケーション力といったビジネススキルはもちろん、開発に関する能力やテスト環境を構築する能力などのテクニカルスキルも求められます。
業界の中でも知名度がそれほど高くない職種のため、客観的に自分の能力が証明できる資格の取得がおすすめです。
エンジニアに関する資格の中でも、特にテストエンジニアにおすすめだと言われている資格は様々ありますが、テストエンジニアは資格必須の職種ではないため、業務に支障をきたさない範囲で資格取得に取り組むようにしましょう。
もちろん、資格取得には自分の能力が客観的に証明できるというメリットだけでなく、収入アップやキャリアアップに繋がるケースもあります。資格取得を目指す際には、今後どのように活躍したいのかをよく考えることが大切です。
日々の業務が資格取得の近道であることを忘れず、目標とする資格が取れるように努めましょう。
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