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金融系SEとはどんな仕事?つらいと言われる理由や働く魅力も解説

金融系SEとはどんな仕事?つらいと言われる理由や働く魅力も解説のイメージ

「金融系SEってどんな仕事?」
「金融系SEに転職することのメリットやデメリットとは?」
このように、金融系SEという仕事に興味を持っている人もいるのではないでしょうか。

本記事では、銀行や保険会社、証券会社など、所属する組織ごとの金融系SEの仕事内容などについて紹介しています。本記事を読むことで、金融系SEがどのような仕事なのか把握できるでしょう。

また、金融系SEで成功する人の特徴や役立つ可能性がある資格なども解説しているため、これから金融系SEへの転職を目指すという人もぜひ参考にしてみてください。

目次

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  1. 金融系SEとは
  2. 銀行に属する金融系SEの仕事内容
    1. 勘定系システムの開発
    2. 情報系システムの開発
    3. チャンネル系システムの開発
  3. 保険会社に属する金融系SEの仕事内容
    1. 契約管理システムの開発
    2. 情報系システムの開発
    3. 流通経路(販売チャネル)システムの開発
  4. 証券会社に属する金融系SEの仕事内容
    1. 業務系システムの開発
    2. 情報系システムの開発
    3. 対外接続システムの開発
  5. 金融系SEの年収
  6. 金融系SEが「きつい」「つらい」と言われる理由
    1. 信用が重要であるためミスが許されない
    2. 勤務時間が不規則になることがある
    3. 残業が多くハードワークである
    4. 人間関係がストレスになることも
  7. 金融系SEで働く魅力・やりがい
    1. 企業経営に直接影響する業務に携われる
    2. 最先端のIT技術に触れることができる
    3. 将来性が豊かでやりがいがある
    4. 転職市場において非常に評価が高い
    5. 比較的年収が高い
  8. 金融系SEに向いている人の特徴
    1. 仕事がスピーディで品質も高い
    2. セールス業務に対する知識が豊富である
    3. 語学力に長けている
    4. 几帳面で責任感が強い
    5.  ITセキュリティ関連の実務経験が豊富である
    6. 新規サービスの開発・導入に携わったことがある
    7. コミュニケーション力に長けている
    8. 人に物事をわかりやすく伝えることができる
  9. 金融系SEに役立つ可能性のある資格
    1. 情報処理安全確保支援士
    2. 日商簿記検定
    3. CISSP認定資格
    4. 公認会計士
    5. AFP資格
    6. 銀行業務検定
    7. CMA資格
    8. 外務員資格
  10. 金融系SEにおいて利用頻度の高い言語
    1. COBOL
    2. C#
    3. Java
  11. 金融系SEの将来性
    1. キャッシュレス化の拡大
    2. ビッグデータやAIの活用
    3. フィンテックの台頭
  12. 金融系SEが知っておきたいフィンテックの事例
    1. 資産運用・資産管理
    2. 投資・融資
    3. 送金・決済
    4. 仮想通貨
  13. 金融系SEを目指すなら仕事内容を知っておこう
  14. Midworks おすすめの案件例

金融系SEとは

金融系SEとは、金融業界に属している企業が利用しているシステムの設計や開発、保守、運用などを担うSEのことです。

金融業界と言ってもさまざまな企業が存在するため、属している会社によっても仕事内容には違いがあります。金融系SEが属している企業の例としては、銀行、保険会社、証券会社などが挙げられるでしょう。

また、金融系SEはシステム開発会社に属し、金融関連のクライアントからの依頼を受けてシステムの設計や開発、保守運用を行うケースもあります。いずれにしても、どのような業務を行うのかは担当する企業によって異なるでしょう。

この記事では、銀行・保険会社・証券会社の三つに分けて、それぞれの仕事内容を解説します。

銀行に属する金融系SEの仕事内容

金融系SEへの転職を視野に入れている場合は、銀行や保険会社、証券会社などそれぞれの組織に属している金融系SEが具体的にどのような業務を行っているのか把握しておくことが大切です。

金融機関と聞いてまず思い浮かべやすいのは、人々の資産を預かっている銀行でしょう。銀行に属している金融系SEの場合、勘定系システムや情報系システムなどのシステム開発を行います。

ここでは、銀行に属する金融系SEの仕事内容を紹介します。

勘定系システムの開発

勘定系システムとは、入出金の処理を行うシステムです。銀行が利用している勘定系システムの場合、顧客の口座を管理し、預金や引出、貸出などの入金、出金の処理を行います。

また、勘定系システムの開発に携わる金融系SEの場合、決算期などのタイミングで利用されている利息の計算を行う利息計算システムの開発を担当するというケースもあるでしょう。

情報系システムの開発

情報系システムとは、前述の勘定系システムが処理したデータの活用を行うシステムです。たとえば勘定系システムが蓄積している顧客の口座情報や外部のデータを加工したり、正規化したりするシステムの開発などを行います。

他には、勘定系システムが管理している顧客の口座情報や取引データを分析し、営業を支援するシステムの開発を行うこともあります。情報系システムは金融機関の信用にも影響を与えるため、精度の高い開発が求められるでしょう。

チャンネル系システムの開発

チャネル系システムとは、銀行の窓口業務をサポートするシステムです。近年では、顧客がパソコンやスマートフォンを利用してインターネット上で残高照会や振り込みなどの操作ができるインターネットバンキングなども登場しています。

このような作業も以前であれば銀行の窓口で業務が行われていましたが、チャネル系システムの登場によってさまざまな窓口業務が自動化されるようになっています。

保険会社に属する金融系SEの仕事内容

ここまで銀行に属する金融系SEの仕事内容について解説してきましたが、保険会社に属している金融系SEの仕事はまた違っています。情報系システムなど一部近いシステムの開発も行いますが、保険会社特有のシステム開発に携わることもあるでしょう。

ここでは、保険会社に属する金融系SEの仕事内容について紹介していきます。

契約管理システムの開発

契約管理システムとは、保険に関する契約の管理を行うシステムです。保険会社の業務では保険料の収納や支払いなどを行いますが、近年業務が複雑化してきています。

保険会社が利用する契約管理システムは、年々複雑化してきている保険会社の契約業務のサポートを行う重要なシステムだと言えるでしょう。

情報系システムの開発

保険会社が利用している情報系システムとは、情報収集を行うシステムです。保険会社の経営や営業活動を支援するための情報収集や、データの分析、資料などの帳票作成などに利用されています。

保険会社の顧客は端末でシステムを利用するため、その際に情報収集が行われます。

流通経路(販売チャネル)システムの開発

流通経路(販売チャネル)システムとは、保険会社の商品、サービスの販売チャネルを管理するシステムです。

販売チャネルとは商品やサービスが消費者に渡るまでの流通経路を指す言葉で、保険商品の場合は営業担当者による営業販売や代理店での店舗販売、インターネット販売などが挙げられます。

保険会社が利用している流通経路(販売チャネル)システムは、主にインターネットを利用して保険商品やサービスの情報提供を行う販売チャネルのチェックを行うために用いられています。

証券会社に属する金融系SEの仕事内容

証券会社に属している金融系システムが開発するシステムとしては、ホームトレードに利用される対外接続系システムなどが例として挙げられます。

金融系SEに興味を持っている人の中には、なかなかイメージが湧かないという人も多いでしょう。ここでは、証券会社に属する金融系SEの仕事内容について解説していきます。

業務系システムの開発

証券会社が利用している業務系システムにはさまざまな種類があります。業務系システムの例としては、証券の注文や約定などの管理を行うシステムや事務処理システム、顧客管理システム、証券コンプライアンスシステムなどがあります。

証券会社に属している金融系SEの場合、このようなシステムの開発に携わるケースが多いでしょう。なお、これらの業務系システムの中でも、証券取引での不正の監視や検知などを行う証券コンプライアンスシステムは、証券会社にとって非常に重要なシステムだと言えます。

情報系システムの開発

証券会社が利用している情報系システムとは、さまざまな情報の共有、管理を行うシステムです。情報系システムでは、投資や銘柄、国内や海外などの情報共有、経営や営業活動を支援するための情報収集などを行います。

証券会社では情報系システムを活用して新規顧客の獲得や取引の引き上げなどを行っているケースも多いため、情報系システムの開発に力を入れている証券会社も多いでしょう。なお、情報系システムに携わる金融系SEの場合、営業システムも担当するケースがあります。

対外接続システムの開発

対外接続系システムとは、金融機関と外部ネットワーク、顧客ネットワークなどの接続を行うシステムです。

主にホームトレードに用いられるもので、対外接続系システムを利用することで、証券会社の顧客は自宅のパソコンやスマートフォンなどから株式の売買が行えるようになります。

ホームバンキングの他、ファームバンキングや銀行POSなどが対外接続系システムの例として挙げられます。

金融系SEの年収

金融系SEは高度な専門知識や技術が求められるため、年収も他の業界と比較して高い水準にあると言えます。

リクナビNEXTによる30代エンジニアの平均年収調査によると、金融系SEの平均年収は750万円ほどとなっています。

厚生労働省の資料によるシステムエンジニア平均年収が550万円ほどであり、システムエンジニアの中でも金融系のシステムエンジニアは高年収であると言えます。

金融業界では、高い報酬の他にもボーナスや福利厚生などの待遇も充実していることが多いです。成果に応じたインセンティブ制度や退職金制度などがあり、安定感のあるキャリアを築くことができるでしょう。

出典:システムエンジニア(業務用システム)|厚生労働省
参照:https://shigoto.mhlw.go.jp/User/Occupation/Detail/312

金融系SEが「きつい」「つらい」と言われる理由

金融系SEは、しばしば「きつい」「つらい」と言われることがあります。

金融系SEで働くことを検討する場合は、仕事内容だけでなく、どういった点で仕事が大変になのかを理解しておくことも大事です。ここでは、金融系SEが「きつい」「つらい」と言われる四つの理由を解説していきます。

  • 信用が重要であるためミスが許されない
  • 勤務時間が不規則になることがある
  • 残業が多くハードワークである
  • 人間関係がストレスになることも

信用が重要であるためミスが許されない

金融業界では、信用が重要であるとともに、ミスが許されない緊張感があります。取引や処理に関する正確さが非常に求められるため、セキュリティが万全であるとともに、常に正確なデータ処理が行われる必要があります。
トラブルが起こると社会全体に大きな影響を及ぼし、ユーザーの信頼を失う可能性もあるため、大きなプレッシャーを感じることがあります。

勤務時間が不規則になることがある

勤務時間が不規則になることがある点も「きつい」と言われる理由です。金融市場は24時間稼働することが多く、システムの監視・メンテナンスは利用への影響が少ない深夜や週末に行われることが大半です。
また、システムにトラブルが起こった場合には急いで復旧させなければならず、徹夜続きでの作業が続く可能性もあります。
日常の生活リズムが乱れることやプライベートの時間が制限されることがあると言えます。

残業が多くハードワークである

金融系SEはクライアントが求めるシステムの開発を行うことも仕事です。そのため、納期直前になれば残業続きになるケースも多いでしょう。

また、実際に動いている金融システムにトラブルが発生すれば、急いで復旧させなければいけません。金融システムのトラブルは社会的に大きな影響を与えるため、徹夜続きでの作業が続く可能性もあるでしょう。

このような事情から、金融系SEは残業が多くハードワークだと言えます。

人間関係がストレスになることも

人間関係もストレスの一因となることがあります。金融業界では、複数の部署やチームが関わるプロジェクトが多くあります。異なる意見や要求の調整が必要であり、コミュニケーションの調整や意思決定のプレッシャーが生じることもあります。
システムにトラブルが発生した場合には最終的な対応を行う金融系SEへと怒りの矛先が向かうことがあり、ストレスを感じることがあると言えます。

金融系SEで働く魅力・やりがい

先で挙げたように、金融系SEは大変なことがある仕事ではありますが、高い専門性を活かして働ける魅力の大きい仕事とも言えます。

ここでは、金融系SEで働く魅力について解説していきます。

  • 企業経営に直接影響する業務に携われる
  • 最先端のIT技術に触れることができる
  • 将来性が豊かでやりがいがある
  • 転職市場において非常に評価が高い
  • 比較的年収が高い

企業経営に直接影響する業務に携われる

金融系SEに転職するということは、金融機関における企業経営に直接影響を与える業務にも携われるということになります。そのため、金融系SEとして活躍することで、自身が社会的にも大きな影響力を与える存在になれると言えるでしょう。

特にシステムの設計など上流工程の業務を担当する金融系SEの場合、金融の事業戦略にも直接携わる仕事です。責任も大きいですが、非常に重要な役割を担えるでしょう。

最先端のIT技術に触れることができる

金融系SEに転職すれば、金融業界特有の最新技術である「フィンテック(Fintech)」に触れられるというメリットがあります。

フィンテックとは「Finance(金融)」と「Technology(技術)」を掛け合わせた言葉で、仮想通貨や資産運用、送金や決済サービスなどの金融サービスが例として挙げられます。

最新技術に興味がある人であれば、やりがいを感じながら仕事ができるでしょう。

将来性が豊かでやりがいがある

金融業界ではさまざまなIT技術を積極的に取り入れており、新しい金融系サービスも次々に登場しています。このような金融とIT技術の組み合わせは、前述のとおり「フィンテック」と呼ばれ、注目されています。今後も新しい金融系サービスは生まれてくるでしょう。

このように、金融業界で働く金融系SEは今後も将来性が高いため、やりがいの大きな仕事であると言えます。

金融系SEとして働くことにより、金融業界で利用されているさまざまなサービスに関わることになるため、社会を支える重要な仕事としてやりがいを感じられるでしょう。

転職市場において非常に評価が高い

金融系SEはさまざまなIT系職種の中でも、転職市場における市場価値が非常に高い職種です。金融系SEとして働くためには、一般的なSEに求められるIT知識やプログラミングなどの技術的なスキル以外に、自身が働く金融業界の専門的な知識も必要になります。

このように金融系SEは非常に専門性の高い職業となるため、転職市場でも需要が高い人材だと言えます。金融系SEとしての経験があれば、より待遇の良い企業にも転職しやすくなるでしょう。

比較的年収が高い

金融系SEの平均年収は30代前半で750万円ほどと言われており、他の職種と比較しても平均年収が高い職業となっています。日本全体の労働人口の平均年収が430万円ほどとなっているため、金融系SEの年収は高い水準にあると言えるでしょう。

また、全体的に平均年収が高いIT業界の中でも、金融系SEは平均年収が高い職種であるため、金融系SEへ転職することで大幅な年収アップも期待できるでしょう。

金融系SEに向いている人の特徴

一般的なSEの場合、プログラミングなどの技術的なスキルやコミュニケーションスキル、マネジメントスキルが必要とされるでしょう。しかし金融業界のシステム開発に携わる金融系SEの場合は、他にもさまざまな知識やスキルなどが求められます。

そのため、金融系SEとして成功するためには素質も重要になります。また、事前に必要なスキルを身につけておくことにより、金融系SEに転職したとしても成功できる可能性はあるでしょう。

ここでは、金融系SEで向いている人の特徴を紹介していきます。

  • 仕事がスピーディで品質も高い
  • セールス業務に対する知識が豊富である
  • 語学力に長けている
  • 几帳面で責任感が強い
  • ITセキュリティ関連の実務経験が豊富である
  • 新規サービスの開発・導入に携わったことがある
  • コミュニケーション力に長けている
  • 人に物事をわかりやすく伝えることができる

仕事がスピーディで品質も高い

システム開発を担うエンジニアには、素早く正確なプログラミングが行われる資質が必要になるため、仕事がスピーディで品質も高い人材であれば、金融系SEとして成功できる可能性があるでしょう。

また、プログラミング言語を複数習得しており、高度なプログラミングスキルを持った人材であれば、金融系SEへの転職市場でも評価されます。

セールス業務に対する知識が豊富である

金融系SEの求人の中には、セールスエンジニアやサポートエンジニアに関連した求人もあります。セールスエンジニアやサポートエンジニアは、営業担当者と連携してIT技術面から営業のサポートを行うことが仕事です。

そのため、システム開発に関する知識が技術だけでなくセールス業務に対する知識を豊富に保有している人材であれば、金融系SEとして成功できる可能性があるでしょう。

語学力に長けている

近年では海外のエンジニアに開発を委託するオフショア開発を導入している企業も多いです。オフショア開発では外国人エンジニアとの連携が重要になるため、語学力なども求められます。

英語などの語学力に長けている人材であれば、オフショア開発などを行っている企業の金融系SEへ転職する場合も金融系SEとして成功できる可能性があるでしょう。

几帳面で責任感が強い

金融業界で使用されているシステムでは多くの計算処理が行われています。たとえば銀行や保険会社のシステムの場合、金利や保険料など非常に重要な計算が行われています。

このようなシステムに不具合があり、計算ミスが発生していることがわかれば、社会的にも大きな影響を与えるでしょう。また、金融機関は信用を失うリスクになります。

そのため、金融系SEは正確に仕事ができる几帳面さと責任感を持ち合わせている人が向いています。金融業界では機密性の高い情報も多く扱うため、几帳面さと責任感のある人材であれば、金融系SEとしても成功できる可能性があるでしょう。

 ITセキュリティ関連の実務経験が豊富である

金融系システムはセキュリティ対策も非常に重要です。セキュリティ関連の開発業務を行う金融系SEを目指す場合、インフラ基盤の構築経験や分散系システムの開発経験などが必要になるでしょう。

ITセキュリティ関連の実務経験が豊富な人材であれば、金融系SEに転職しても成功できる可能性があります。

また、CISSPや情報セキュリティスペシャリストなど、セキュリティ関連の資格を保有している場合も転職活動の際に良いアピールポイントとなります。

新規サービスの開発・導入に携わったことがある

前述のとおり、金融系SEはシステムの開発や導入などを行う仕事となっています。そのため、新規サービスの開発や導入経験がある人材であれば、金融系SEとして成功できる可能性があるでしょう。

実際に、システム開発やクラウド化、DX化など金融系SEの求人では、上流工程の経験やクラウドシステムの導入経験等が求められます。そのため、新規サービス開発や導入に関連した経験やスキルがある場合は、金融系SEへの転職もスムーズに進むでしょう。

コミュニケーション力に長けている

金融系SEに限りませんが、SEはさまざまな人とコミュニケーションを取る仕事です。銀行や保険会社などのクライアントと打ち合わせを行ったり、社内メンバーとのミーティングを行ったりする機会も多いです。

そのため、コミュニケーション力に長けている人材であれば、金融系SEとして成功できる可能性もあるでしょう。コミュニケーション力の高い人材であれば、クライアントからのニーズを正確に抽出することも可能になるでしょう。

人に物事をわかりやすく伝えることができる

前述のとおりSEという仕事にはコミュニケーションがつきものであるため、人にわかりやすく伝えられるスキルが必要になります。

特に金融系SEの場合は銀行や証券会社などの企業が利用する業務システムの説明を行う機会も多いですが、専門知識がない担当者が理解できるように伝えるためにはわかりやすく伝えられるスキルが必要とされます。

そのため、専門用語などと使わず分かりやすい言葉を使って相手に物事を伝えるスキルがある人材であれば、金融系SEとして成功できる可能性も高いでしょう。

金融系SEに役立つ可能性のある資格

金融系SEには専門性の高い知識が必要とされるため、役立つ資格も多いです。金融系SEの求人では資格に関して一定の基準を設けているケースも多いため、資格を取得しておくことで金融系SEへの転職もしやすくなるでしょう。

特に外資系企業の金融系SEの場合、資格を取得することで転職の際に有利になるケースも多いでしょう。ここでは、金融系SEに役立つ可能性のある資格について紹介していきます。

情報処理安全確保支援士

情報処理安全確保支援士は、情報セキュリティに関するIT系の国家資格です。経済産業省管轄のIPAが認定している資格で、情報処理技術者試験制度とは独立しており、通称「登録セキスペ」と呼ばれています。

情報処理安全確保支援士試験はITスキル標準のレベル4に相当する難易度の高い試験となっており、セキュリティ系資格の中でも難関資格とされています。

資格を取得することで高度なセキュリティ知識を保有していることの証明になるため、セキュリティ知識が求められる金融系SEへの転職の際にも評価されるでしょう。

出典:情報処理安全確保支援士試験(SC)|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/sc.html

日商簿記検定

日商簿記検定は、企業の経営活動の記録や計算、整理を行い、経営成績や財政状況を明らかにするためのスキルを証明できる資格です。簿記には複数の種類がありますが、特にビジネスにおいては日商簿記が高く評価されるでしょう。

日商簿記検定には「3級」「2級」「1級」の3つのレベルが設けられており、会計系の職種の場合は2級以上を取得しておくと有効だと言えます。また、1級を取得していれば、金融系SEへの転職でも高く評価されるでしょう。

CISSP認定資格

CISSP(Certified Information Systems Security Professional)認定資格は、国際的に認定されている情報セキュリティ・プロフェッショナル認定資格制度です。

(ISC)²が認定しているもので、合格することで情報セキュリティに関する共通言語である「(ISC)² CISSP CBK」の8分野についての知識を有していることを証明できるでしょう。

CISSP認定資格は国際的に権威のある資格であるため、取得することでセキュリティ・プロフェッショナルとして国内外で活動できるようになるでしょう。

公認会計士

公認会計士は、企業の監査と会計に関する専門知識を証明できる国家資格です。公認会計士は会計監査のプロフェッショナルとして、企業の財務諸表が適正に作成されているかを検証する監査業務を行えるようになります。

公認会計士には監査業務や税務業務などの独占業務があり、身につけた専門知識を金融系SEに活かせるでしょう。

出典:公認会計士とは|日本公認会計士協会
参照:https://jicpa.or.jp/

AFP資格

AFP資格は、FP(ファイナンシャルプランナー)に必要かつ十分な基礎知識を持ち、相談者に対してアドバイスを行えるFP技能を習得していることを認定する資格です。

日本FP協会が認定している資格で、「3級」「2級」「1級」の3つの等級があります。AFP資格を取得するには、所定の試験に合格するだけでなく協会認定の教育機関が実施する「AFP認定研修」修了も要件の一つとなっています。

銀行業務検定

銀行業務検定は、銀行や保険会社、証券会社といった金融機関の職員を対象として実務知識や技能を測る資格です。金融機関の業務遂行に必要なスキルの習得程度を測定や、実務能力水準の向上を目的として公開されました。

銀行業務検定では、法務や財務、財務、外国為替、証券などさまざまな系統、種目の試験が実施されています。金融業務に直接関係する資格であるため、金融系SEにも役立つ資格でしょう。

CMA資格

CMA資格は、日本証券アナリスト協会認定アナリストとして一定の要件を満たしていることを認定する資格です。

CMAとは「Certified Member Analyst of the Securities Analysts Association of Japan」の略称です。資格を取得するには、日本証券アナリスト協会認定の所定の教育講座を受講し、試験に合格する必要があります。

CMAは金融や投資のプロフェッショナルとしての知識を身につけられる資格であるため、金融系SEにも役立ちます。

外務員資格

外務員資格は、金融機関において株式や有価証券などの金融商品の販売、勧誘などを行う外務員としての資質を測る資格です。

外務員資格は銀行や証券会社などに勤める場合、取得しておきたい資格であるため、金融系SEへの転職を目指す場合にも有効な資格となっています。

金融系SEにおいて利用頻度の高い言語

金融系SEはシステムの開発や検証などに関わる仕事であるため、金融系システムの開発で用いられるプログラミング言語についての知識が必要です。

プログラミング言語にもさまざまな種類がありますが、金融系のシステム開発では特にCOBOLの知識は重要になるでしょう。ここでは、金融系SEにおいて利用頻度の高い言語を紹介します。

COBOL

COBOLは計算処理や帳票出力などに強みを持つプログラミング言語です。古い言語ですが、事務処理に適した言語であるため、長い間金融機関などのシステム開発に活用されています。

一般的なアプリケーション開発では用いられることはない言語ですが、金融機関や政府機関のシステム開発で需要の高い言語となっています。

▼関連記事
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C#

C#はMicrosoft社が開発したプログラミング言語です。オブジェクト指向型の言語で、C言語やC++などC系言語の一つとなっています。

C言語とJavaのメリットを取り入れた言語ですが、C言語よりもJavaに近い言語です。C#は金融系システムの他、Windows向けアプリケーションやゲーム開発などにも用いられています。

Java

Javaはさまざまな分野の開発に用いられている汎用性の高いプログラミング言語です。仮想マシンであるJVM上で動作する言語であるため、WindowsやMac、AndroidなどOSの種類に関係なく動かすことができます。

また、Javaはオブジェクト指向型言語であり、これまで多くの開発で利用されてきた実績や信頼性を持つ言語であるため、大規模なシステム開発に用いられることも多いです。

金融系SEの将来性

金融業界は急速な変化を遂げているため、金融系SEの将来性は非常に高いと言えます。ここでは、具体的にその要因を紹介します。

キャッシュレス化の拡大

金融業界では、デジタル決済やモバイル決済など、現金を使わずに取引が行われる仕組みが広まっています。金融系SEは、これらのシステムやサービスの開発に携わり、セキュリティや信頼性の向上に取り組んでいくことが重要になります。金融機関や決済プロバイダーは、顧客のニーズに応えるために革新的なソリューションを求めており、金融系SEの専門知識と技術力が求められています。

ビッグデータやAIの活用

ビッグデータやAIを活用して、膨大なデータを収集・分析し、顧客の嗜好や行動パターンを理解することで、より個別化された金融商品やサービスを提供することも今後進んでいくとみられています。データの処理や解析のためのシステム開発に金融系AIは必要とされます。
AIモデルの構築や機械学習の実装を行えるような金融系SEの価値は高いと言えます。

フィンテックの台頭

金融とテクノロジーの融合であるフィンテック(Fintech)は金融業界に大きな影響を与えるとみられています。金融系SEは、ブロックチェーン技術、仮想通貨、クラウドサービスなどのフィンテック分野でのシステム開発やセキュリティ対策の分野で活躍することが期待されます。
また、そうした分野での仕事をこなすために、最新技術を常に追い続ける姿勢が求められるでしょう。

金融系SEが知っておきたいフィンテックの事例

フィンテック(Fintech)とは、前述のとおり「Finance(金融)」と「Technology(技術)」を組み合わせて生まれた新しい言葉です。近年では、金融とITを組み合わせたさまざまなサービスが誕生しています。

ここでは最後に、金融系SEが知っておきたいフィンテックの事例について解説していきます。

資産運用・資産管理

近年ではフィンテックの一つとして、資産運用や資産管理などに便利なサービスも登場しています。

資産運用・資産管理に役立つサービスとしては、利用者一人ひとりのライフプランごとに資産運用のシミュレーションができるサービスや、クレジットカードと紐づけることで自動的に資産管理ができる家計簿サービスなどがあります。

投資・融資

近年では、金融機関以外の人や企業からインターネット上で融資や投資を受けるようなフィンテックも登場しています。

投資や融資に関連したフィンテックの例として、インターネット上で不特定多数の人に対して資金の提供を募集するクラウドファンディングや、融資を受けたい人と融資をしたい人をマッチングするソーシャルレンディングなどのサービスが生まれています。

送金・決済

フィンテックの中は、パソコンやスマートフォンを使って簡単に送金や決済ができるような電子決済などのサービスもあります。フィンテックによってこのような電子決済サービスが普及したことにより、スマホ一つで簡単に買い物ができるようになりました。

実際に、近年では財布を所持せず電子決済だけで買い物をしている人もいます。また、モバイルアプリを使って送金、決済を行うようなサービスも登場するようになりました。

仮想通貨

仮想通貨とは、新しく誕生した電子データ上の通貨です。これまで通貨は紙幣や硬貨など実体を持つもののみでしたが、近年ではビットコインやイーサリアムなどさまざまな種類の仮想通貨が誕生しています。

また、国が管理する電子通貨も仮想通貨と同様にフィンテックの一つとなっています。

金融系SEを目指すなら仕事内容を知っておこう

金融系SEはSEの中でも金融業界の専門知識が求められる職種です。ハードワークになる傾向がありますが、一般的なSEと比較しても年収が高いなどのメリットがあります。

ぜひ本記事で紹介した金融機関ごとの金融系SEの仕事内容や金融系SEで成功する人の特徴、役立つ可能性のある資格などを参考に、金融系SEを目指してみてはいかがでしょうか。

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この記事の監修者

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Branding Engineer編集部

Branding Engineerは、フリーランスエンジニアと企業のマッチングサービスである「Midworks」中心としたエンジニアプラットフォーム事業、総合WEBマーケティングソリューションサービス「Digital Arrow Partners」を中心としたマーケティングプラットフォーム事業を運営。

Branding Engineerは、フリーランスエンジニアと企業のマッチングサービスである「Midworks」中心としたエンジニアプラットフォーム事業、総合WEBマーケティングソリューションサービス「Digital Arrow Partners」を中心としたマーケティングプラットフォーム事業を運営。

記載されている内容は2024年03月26日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

初回公開日
2019.03.13
更新日
2024.03.26

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