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ITパスポートって転職に役立つの?内容や難易度・メリットを紹介

ITパスポートって転職に役立つの?内容や難易度・メリットを紹介のイメージ

ITパスポートは、日本情報処理推進機構によって実施されているITに関する基礎的な知識を問う試験です。取得することで、ITの基礎知識を習得している証明になるので、業界未経験からの転職などで有利に働きます。

本記事では、ITパスポートの概要を中心に、取得するメリット、転職の際に役に立つかについて解説していきます。ITパスポートを取得している方、これからITパスポートを取得しようとしている方は必見です。

ITパスポートってどんな試験?

iパスとも呼ばれるITパスポートは、日本情報処理推進機構(通称:IPA)によって実施されている国家試験です。ITに関する基礎的な知識が問われる試験であり、ITを利用する社会人や学生向けに開催されています。

自分がどれだけITの知識を持っているかを示す、指標になり得る試験だと言えるでしょう。

出典:試験区分一覧|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/seido_gaiyo.html

国家試験である

ITパスポートは経済産業省によって認定されている国家試験で、IPAが実施している情報処理技術者試験の内の1つです。

なお、情報処理技術者試験制度は、試験に応じて4段階のスキルレベルが振り分けられています。その中でITパスポートは、レベル1にカテゴライズされている試験だということを頭に留めておきましょう。

ちなみに、基本情報技術者試験(FE)はレベル2、応用情報技術者試験(AP)がレベル3、データベーススペシャリスト試験などの各高度情報技術者試験がレベル4に区分されています。予備知識として押さえておきましょう。

出典:試験区分一覧|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/seido_gaiyo.html

CBTテスト

ITパスポートはCBT方式が採用されているため、回答は全てコンピュータ上で行われています。かといって、リモート受験ができる試験というわけではありません。実際に試験会場まで足を運ぶ必要があります。

そして、本試験は実施頻度が高いのも大きな特徴です。試験会場によって異なりますが、毎週末に開催されている会場などもあります。また、試験地も豊富なので、気軽に挑戦できる試験だと言えるでしょう。

試験時間・費用

ITパスポートの試験時間は120分となっています。100問出題されるので、単純計算で1問1分20秒以内に解き進めていく必要があると言えるでしょう。そのため、勉強をする段階から解答スピードも意識しておくのがおすすめです。

なお、ITパスポートの受験費用は2022年8月23日時点で7,500円(税込み)となっています。

出典:【ITパスポート試験】受験要領|情報処理推進機構
参照:https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/examination/exam_summary.html

ITパスポートの難易度

社会人のみならず、学生にも受験が勧められている国家試験であるITパスポート。実際のところ、ITパスポートは難しい試験なのでしょうか。ITパスポートの合格基準や合格率などについて解説いたしますので、参考データとしてご確認ください。

2つの合格基準

ITパスポートは単純に総合得点で合否が決まる試験ではありません。総合評価点と呼ばれる総合点+3つある各分野の正答率、2つの条件を満たす必要があります。

まず、試験全体の総合評価点は「1,000点満点中600点以上」が必要です。加えて、3つの分野も「1,000点満点中300点以上」を獲得する必要があります。要するに、「全体の60%以上の評価点、かつ各分野30%以上の評価点」の両方を満たさなければなりません。

たとえ特定の分野の得点が満点だったとしても、どれか1分野でも300点以上を獲得できなければ、不合格になってしまうのです。

出典:【ITパスポート試験】試験内容・出題範囲|情報処理推進機構
参照:https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html

採点に関して

ITパスポートは一般的な試験とは異なり、TOEICなどでも採用されている「IRT(Item Response Theory:項目応答理論)」で採点をしています。

通常のテストなどでは問題ごとに点数が定められており、単純に正答した問題の点数を合計したものが受験者の得点です。資格試験であれば、その合計点によって合否が決まります。

しかし、ITパスポートはIRTなので問題ごとの点数は定められていません。単純に100問中60問正答すればOKというわけではないのです。そして、100問中8問は採点されないという特徴もあります。そのため、評価点算出に用いられるのは100問中92問のみということです。

合格率は?

ITパスポートの合格率は、多少のばらつきこそあるもののおおよそ全体の40%後半〜50%前半台となっています。決して合格率の低い高難易度試験というわけではありません。

具体的な数字が統計情報としてITパスポート公式サイトで公開されているので、興味がある方はぜひチェックしてみてください。社会人・学生の合格率の違いや年齢層なども確認できます。

ITパスポートの出題内容

ITパスポートでは「ストラテジ系」・「マネジメント系」・「テクノロジ系」という3つの分野が出題されます。1分野ずつ、どういった内容の問題が出題されるのかを確認しておきましょう。

ストラテジ系

ストラテジ系は経営全般に関する分野。企業活動やシステム戦略、経営戦略など、一見ITとは関係の薄そうな問題が多いです。SWOT分析や企業が何のために存在しているのかなど、経営に関する幅広い問題が揃っています。

幅広くはあるものの、決して深い知識を問われるわけではありません。しっかりと基本用語や各図などを押さえておけば、さほど難易度は高くないでしょう。なお、出題数は全体の35問程度です。

マネジメント系

マネジメント系はIT管理に関する分野。プロジェクトマネジメントやサービスマネジメント、開発技術に関する問題が出題されます。人員や情報リソースに関するIT管理全般の問題が出題されています。

システム開発のプロセスやソフトウェア開発モデルなどが出題されるので、IT業界ではお馴染みの知識が必要となるでしょう。出題数は全体の20問程度と3分野中で最も少ないものの、3割以上の正答が必要なので軽視することはできません。

テクノロジ系

試験全体の45問程度と3分野の中で最も出題数が多いのがテクノロジ系です。

ITに関する全般的な問題が揃っており、さまざまな用語・専門知識が求められます。アルゴリズムやプログラミング、情報セキュリティ、データベースなどITに関する幅広いジャンルの基礎的な知識が問われる分野です。計算しなければならない問題もあるので入念に試験対策を行いましょう。

ITパスポートを取得するメリット

ITパスポートの基本的な情報をチェックしてきましたが、実際にこの資格を目指す価値はあるのでしょうか。結論から記すと、確かに一定のメリットが得られるのは事実です。

ここでは、ITパスポートを取得することで得られる3つのメリットを解説いたします。IT以外でも役立つ理由についても触れていますので、参考情報として頭に留めておきましょう。

ITメインにさまざまな知識を得られる

ITパスポートは、上記の通り「IT技術以外」の問題も数多く出題されます。本試験に合格するためには、社会人として持っておきたい基礎的な知識が必要です。中には知的財産権などの法律に関する問題や、財務および会計業務にかかわるもの、企業コンプライアンスなどそのジャンルはさまざまです。

そのため、ITパスポートを勉強することで、ITに関する知識はもちろんそれ以外の知識も幅広く学べます。IT業界以外でも、業種を問わずプラスになる資格だと言えるでしょう。

ITの基礎知識の持ち主という証明になる

ITパスポートのメインはテクノロジ系、IT技術に関する問題ですが、ITの基礎的な知識がなければ合格はできません。そのため、ITパスポートの試験に合格すれば、当然ITに関して一定の知識を持っていることの証明にもなります。

現代社会において、IT技術は必要不可欠な存在です。IT業界ではなかったとしても、ITに触れる機会を免れることはまずできないでしょう。だからこそ、業界を問わず「ITパスポート」は役に立つのです。

就活で役立つ

ITパスポートは、特に学生におすすめの資格です。上記の通り、IT技術は世の中で必須のものとなっているため、ITパスポートは業種を問わず評価される資格です。

会社によっては、入社後に取得を目指すよう促されるケースもあります。そのため、予め取得していれば就活においてライバルたちから一歩リードできるでしょう。

ITパスポートは転職に役立つのか

社会人になってから資格を取得すると、転職活動で有利に働くという大きなメリットがあります。実際に経験してきたことももちろん重要ですが、資格を持っておくことで自分の持っている知識量やスキルを証明可能です。

では、ITパスポートはどうなのでしょうか。最後にその点を解説いたします。

既にIT業界で働いている場合は価値が低い

ITパスポートは、本記事の冒頭でお伝えした通り情報技術者試験の中ではレベル1、最も低いレベルの資格試験です。国家試験ではあるものの、スキルを証明するというよりはITに関する必要最低限の知識を持っている証明程度の意味合いを持ちます。

そのため、既にITエンジニアとして働いている場合はあまり意味を成しません。むしろ、自分がこれまでに従事してきた案件やプロジェクト、成果物を示した方がいいでしょう。

業界未経験からの転職であれば有利に働く場合も

仮に、IT業界が未経験の方がITパスポートを取得していれば、「業界未経験でありながらも、ITに関する必要最低限の知識は既に持っている」ことの証明ができます。そのため、IT業界未経験の場合は有利に働く場合もあるでしょう。

ITの経験はない、知識もあまりない、それでも将来性のあるIT業界に飛び込んでみたいという方であれば、まずはITパスポートの勉強からスタートしてみましょう。

IT業界以外への転職にも役立つかも

ITパスポートを持っておくと、IT業界以外への転職に役立つ可能性もあります。パソコンやインターネットに関する知識を持っている証明になるので、高度な技術ではなく電子機器や社内ソフトウェアの扱いを任せられる程度の人材を求めている・不足している企業にとって、好印象を与えられるでしょう。

とはいえ、未経験でIT業界への転職を考えているのなら、ITパスポートが取得できたら次は上のレベルの試験を目指してみるのがおすすめです。仮に未経験でAPまで取得していれば、人材としての価値を高めることができるでしょう。

転職のためにITパスポートからステップアップしていこう

ITパスポートは、さほど難易度が高くないIT系国家試験の1つです。

既にIT業界で働いている方が転職をする場合は、あまり意味を成さないかもしれませんが、未経験の方がIT業界へ転職したい場合には、一定の効果が見込める可能性があります。また、業種にかかわらず好印象を与えられるケースもあるでしょう。

いずれにしろ、IT業界で働くことを考えているのであれば、資格を取得するに越したことはありません。大切なのは、ITパスポートで満足するのではなく少しずつでもいいのでレベルの高い資格を取得することです。

今回注目してきたITパスポートに限らず、自分のスキルを証明する「武器」になる資格の取得を目指してみてはいかがでしょうか。

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この記事の監修者

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Branding Engineer編集部

株式会社Branding Engineerはエンジニアプラットフォームサービスである「Midworks」を運営。株式会社Branding Engineerが属するTWOSTONE&Sonsグループでは、エンジニアプラットフォームサービスにおけるエンジニアの連結登録数は50,000名を越え、連結稼働数も4,500名を、案件数も10,000件を超える。 ※登録数、稼働数、案件数は2024年10月発表時点の実績数値

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記載されている内容は2024年09月09日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

初回公開日
2022.09.28
更新日
2024.09.09

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