基本情報技術者試験とは、ITのスキルや知識を問う国家試験です。科目A試験と科目B試験の両試験とも、60%以上正答すれば合格できます。合格するためには200時間程の勉強が求められ、テキストや過去問題集の活用が有効です。
本記事では、基本情報技術者試験の試験概要、合格に必要なこと、取得するメリットなど詳しく解説しています。基本情報技術者試験の取得を目指す方は、参考にしてみてください。
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【基本情報技術者試験の合格点は?】基本情報技術者試験とは
基本情報技術者試験の合格点について解説する前に、まずは基本情報技術者試験がどういった資格なのか紹介します。事前に資格そのものの内容を把握することは、受験を考えている方でも少し気になるという方でも損はしないでしょう。ぜひ復習や予習の材料としてご活用してみてください。
政府認定の国家資格
基本情報技術者試験とは、ITのスキルや知識が一定レベルあることを証明できるよう経済産業省が正式に認可を出している国家資格です。情報システムを扱うITエンジニアの中でも、高度な技術者であることの証という側面があります。専門的なソフトの知識やスキルを磨くというだけではなく、情報技術全体としての基礎を幅広く取り扱う資格です。
出典:試験区分一覧|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/seido_gaiyo.html
基本情報技術者試験の受験形式
基本情報技術者試験は、午前と午後で問題が分かれており、両者共に試験時間は150分です。もちろん合わせて合格する必要があります。午前の部は四肢択一形式で80問出題され、午後の部では多肢選択形式の11問出題という形式です。午後の部に関しては、11問中解答数が5問で良いという点や、長文問題が出題されるという点が午前の部と少し違う点になります。
出典:基本情報技術者試験|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/fe.html
出題される分野
基本情報技術者試験で出題される分野は、基本的に5つに分けることができます。プログラミング全般、プログラムの処理の基本要素、データ構造とアルゴリズム、プログラミングの諸分野への適用、情報セキュリティの確保の計5つから成り立っています。どれもがITエンジニアに欠かせない分野であり、まさに高度なIT人材を目指す人のための資格と言えるでしょう。
【基本情報技術者試験の合格点は?】合格に必要なこと
ここからは、基本情報技術者試験の合格点について触れていきます。ただし、合格点を知るだけでは資格取得にはつながりません。特に学生は在学する学校によって合格支援などがありますが、社会人は比較的合格までの道のりが長いです。そういった点も考慮し、合格点に加えて合格に必要なことについても紹介します。試験対策などにぜひ活用してください。
午前と午後の部の両方で60点以上が合格点
基本情報技術者試験の合格点は、午前の部と午後の部の両方で60点以上になります。片方だけ60点以上でも両方の合計でもなく、それぞれの部で60点以上取る必要があるのです。配点も午前と午後で異なり、特に午後の部は解く問題によって15〜25点の間で配点されています。午後の部は長文問題が出題されるので、より一層対策が必要です。
テキストや過去問題集の活用
試験対策として有効なのは、やはりテキストや過去問題集の活用になります。本屋やフリマ系のサービスなどから購入することができますが、それ以外にもオンライン上での学習が可能です。公式サイトでは過去問題集だけでなく、出題範囲で使われる用語をまとめたPDF資料がありますので、そちらも併用して対策を講じるとよいでしょう。
勉強可能な環境の確保
試験対策をするには、勉強可能な環境を確保しなければいけません。学生の方であれば、在学する学校によって支援制度やカリキュラムなどがあるのでそれに沿って動くことが可能です。社会人の場合は、休みの日や隙間時間で勉強することになるのがほとんどなので、学生よりも資格取得までに時間を要します。しっかりとスケジュールを立てて環境作りをしていきましょう。
【基本情報技術者試験の合格点は?】取得するメリット
今は情報社会なので、業界や職種に関係なくIT関連の資格が重宝される傾向にあり、基本情報技術者試験もそのうちの1つです。IT化が促進される時代なので、取得すれば様々なメリットもあります。ここでは、どのようなメリットがあるか紹介していきます。メリットを把握するだけでも合格のためのモチベーションにつながりますので、把握しておいて損はしないでしょう。
知識やスキルの客観的指標
基本情報技術者試験は、元々ITエンジニアの不足解消のために設立されました。情報技術の発展に応じて改正されていき、今では個人だけでなく組織自体の評価の指標としても使われるほどです。特にIT業界にとっては、必要不可欠と言えるでしょう。
専門家が試験問題を作成
情報技術の発展に応じて基本情報技術者試験は現在も重視されています。それを可能にしているのが、専門家のいる試験委員です。常に質の高い試験問題を提供しようと、教育機関やIT業界の先陣を切っている専門家が協力しています。これによって、教育的にも実務的にも有効性のある試験問題が提供されているので、資格取得時には実際に活用できるスキルと技術が身に付くのです。
多くの業界や職種でも活用
情報社会でさらに技術発展が進むにつれて、たくさんの企業が自社サービスや業務などに取り入れています。そういった中で、スキルと知識を備えたIT人材が必要になるため、必然的に様々な業界や職種で基本情報技術者試験の活躍するシーンが増えてくるのです。国家資格でもあるので、企業から見ても採用時に1つの判断材料となるのでしょう。
【基本情報技術者試験の合格点は?】ITパスポートとの相違点
基本情報技術者試験とITパスポートはよく比較されがちです。具体的に何がどう違うのか気になる方や、どちらを受けたほうが良いか悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
そこで、基本情報技術者試験とITパスポートは何が違うのか、その相違点を解説していきます。両者の違いを抑えておくことで、キャリアを描く際にも参考になるでしょう。
想定されている対象者が違う
ITパスポートはIT未経験者や初心者のための入口になる資格ですが、基本情報技術者試験は既に勉強や業務などで経験のある方が取りやすい資格です。その証拠の一つとして、基本情報技術者試験では設計や開発に関わる知識とスキルを身に付けられる内容になっており、システムを作るサイドに傾いています。ITパスポートとは活躍する場面が異なるのです。
試験範囲が違う
ITパスポートの試験範囲は3つの分野で成り立っていますが、基本情報技術者試験では5つの分野から試験範囲が構成されています。ITパスポートの試験範囲のほとんどが、基本情報技術者試験の午前の部と同じなので、試験範囲は基本情報技術者試験の方が広いのです。その分取り扱っている内容も比較的ボリューミーであり、ITパスポートより上位に位置するとも言えます。
難易度が違う
ここまでの違いから気付く方もいるかもしれませんが、難易度が異なります。試験範囲が違うというのは、比較するにあたってかなり重要なポイントであり、試験までに要する時間も異なってくるのです。ITパスポートの合格率は50%前後と言われていますが、基本情報技術者試験は合格率が25%前後となります。基本情報技術者試験の方がより難しいというのは、数字から見ても明らかです。
【基本情報技術者試験の合格点は?】企業の導入事例
IT関連の資格が社会全体に浸透し始めて以降、数多くの企業が資格取得の支援制度を取り入れています。基本情報技術者試験に関しても同様です。どのような企業が基本情報技術者試験を導入しているのか、実際にその一例を紹介していきます。
基本情報技術者試験を取得するにあたって、こうした情報を掴むことはとても大切です。自らのキャリアを開拓する手助けにもなります。
株式会社NTTデータユニバーシティ
株式会社NTTデータユニバーシティでは、情報システム全般のサービスを提供する事業を軸にしている企業です。そのため、人材育成や更なる事業発展を目的として、基本情報技術者試験を取得するよう義務付けています。基本情報技術者試験の取得を通じて、NTTは高度な専門性と変化への対応力を持つ社員を育てているのです。
株式会社野村総合研究所
株式会社野村総合研究所でも、基本情報技術者試験の取得を推進しています。自己研鑽の習慣化を促すべく、取得のための支援制度を用意しており、社員に取得するよう勧めているのが特徴です。企業としても技術力があることの証明になることから、基本情報技術者試験のみならず他の資格も取り入れる動きを見せています。まさに、個人だけでなく組織としての能力の証明にもつながっている一例です。
株式会社日立ソリューションズ
株式会社日立ソリューションズでは、ITエンジニアになる条件として資格取得を掲げており、その一つに基本情報技術者試験を採択しています。
ITエンジニアを女性が出産や育児と平行して働ける職として捉えているので、キャリアやスキルのためにも資格取得を支援しているのです。変化の激しいIT業界でも活躍できるように、しっかりとバックアップしています。
【基本情報技術者試験の合格点は?】基本情報技術者試験はシステムを作る側のスキルと知識が身に付く資格
基本情報技術者試験は、システムを作る側としてのスキルと知識を身に付けるための資格になります。未経験者向けであるITパスポートよりも難易度は高いですが、外部からの評価に大きくつながる資格であり、取得を目指せばおのずとスキルアップも可能です。出題される問題も、多くの専門家によって作成された質の高いものになっているので、知識も身に付きます。大手企業でも研修に取り入れているほどなので、取得を考えている方はチャレンジしてみても良い経験になるでしょう。
Midworks おすすめの案件例
- 芝公園駅 / 港区月額80万〜90万円
- 新宿駅 / 新宿区月額70万〜90万円
- 本郷三丁目駅 / 文京区月額80万〜90万円
- 渋谷駅 / 渋谷区月額70万〜120万円
- 京橋駅 / 大阪市城東区月額100万〜200万円
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