エンジニアのキャリアアップによる役職の種類とは?業務内容についても解説
エンジニアのキャリアアップには、スキル面でのキャリアアップとマネジメント面でのキャリアアップの2つがあります。前者はエンジニアとしてのスキルによるキャリアアップ、後者は企業の組織管理上用いられる役職のキャリアアップです。
本記事では、エンジニアとしてのキャリアアップによる役職の種類、管理職に昇格したエンジニアの仕事内容について紹介していますので、ぜひ参考にしてみてください。
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エンジニアのキャリアアップと役職の種類の関係
エンジニアとして働いている人の中には、将来のキャリアプランについて知りたいと考えている人もいるでしょう。エンジニアのキャリアアップは、エンジニアとしてのキャリアアップと企業内でのキャリアアップで役職が異なっています。
エンジニアとしてのキャリアアップはスキル面、企業内でのキャリアアップはマネジメント面のキャリアアップだと言えるでしょう。
ここではエンジニアのキャリアアップと役職の種類の関係について解説していくため、参考にしてみてください。
スキル面でのキャリアアップ
スキル面でのキャリアアップとは、エンジニアとしてのスキルによるキャリアアップです。スキル面でのキャリアアップは、プロジェクト内での役割によって決まります。
分かりやすい例としては、システム開発の分野で用いられるプログラマーやシステムエンジニア、プロジェクトマネージャーなどが挙げられるでしょう。
また、さらにスキルやキャリアを積み上げていくことにより、スペシャリストと呼ばれる専門分野に特化したポジションにキャリアアップすることも可能です。
マネジメント面でのキャリアアップ
マネジメント面でのキャリアアップとは、企業の組織管理上用いられる職階としてのキャリアアップです。企業に雇用されて働くエンジニアの場合、企業によっても異なりますが、キャリアアップすることで主任や係長、課長、部長などの役職が与えられます。
このようなマネジメント面でのキャリアアップや、スキル面のキャリアアップのような、プロジェクト内での立ち位置ではなく、会社内での階級を指します。
主に人事評価や昇給で用いられるため、マネジメント面でキャリアアップすることにより、給与などの待遇も変化します。
エンジニアとしてのキャリアアップによる役職の種類
エンジニアとしてキャリアアップしていくことにより、さまざまな役職が与えられることになります。また、エンジニアの場合は高度なスキルを持っていることで与えられる役職もあれば、マネジメント力の高さによって与えられる役職もあります。
ここではエンジニアとしてのキャリアアップによる役職の種類について解説していくため、どのような役職があるのか参考にしてみてはいかがでしょうか。
スキルの高さで与えられる役職の種類
スキルの高さによって与えられる役職の種類としては、システム開発の上流工程を担うエンジニア職があります。
たとえばプログラマーはシステム開発の下流工程であるプログラミングを担うエンジニアですが、上流工程のスキルを身につけることで、要件定義やシステム設計を担うシステムエンジニアへのキャリアアップを目指すことができます。
ここでは、まずはスキルの高さで与えられる役職の種類について解説するため、参考にしてみてください。
システムエンジニア(SE)の仕事内容
システムエンジニアとは、システムやアプリケーション開発における上流工程を担うエンジニアです。クライアントからヒアリングを行い、さらには要求分析や要件定義を行い、設計も担います。
また、プログラムが完成したら、設計書のとおりに動作するかどうかテストも行います。そのため、システムエンジニアはプログラマーの上位職として捉えられる職業です。
システムエンジニアの役割は、企業が抱えている課題をITによって解決する方法を検討し、さらに具現化することであると言えるでしょう。
上級システムエンジニアの仕事内容
上級システムエンジニアとは、システムエンジニアの中でもシステム開発におけるさらに上流工程を担うエンジニアです。システムエンジニアは要求分析や要件定義、基本設計などを中心に業務を行いますが、上級システムエンジニアの場合は企画や要求分析などを担当します。
また、誰でもシステムエンジニアからキャリアアップできるというわけでありません。プロジェクト全体の統括を行う役割を持った人材が担うポジションだと言えるでしょう。
チーフエンジニアの仕事内容
チーフエンジニアとは、開発現場でエンジニアを取りまとめる役割を持ったエンジニアです。前述のシステムエンジニアもプログラマーのリーダー的なポジションになることがありますが、チーフエンジニアの場合は開発現場での責任者になるため、より高度なスキルが求められます。
チーフエンジニアの仕事としては、開発現場のエンジニアへの仕事の割り振りや、技術的な情報収集などが挙げられるでしょう。さらに、高度なスキルが求められるようなシーンでは、チーフエンジニアがプログラミングを行うこともあります。
開発現場の責任者というとプロジェクトリーダーをイメージしやすいですが、このようにチーフエンジニアは技術面が優先されるポジションであるため、プロジェクトリーダーと比較するとマネジメント業務に重きを置く必要がありません。
マネジメント力の高さで与えられる役職
エンジニアとして高度なマネジメント力を身につけることで、プロジェクトリーダーなどのマネジメント職として役職を与えられるケースがあります。
このような役職は、システム開発プロジェクトではプレイヤーとなるプログラマーなどのエンジニアの管理を中心に業務を行うことになります。
ここではマネジメント力の高さで与えられる役職について解説していくため、参考にしてみてください。
プロジェクトマネージャー(PM)の仕事内容
プロジェクトマネージャーとは、プロジェクトにおける全ての責任者としてプロジェクトマネジメントを行う役職です。
クライアントとの打ち合わせやプロジェクトにかかる工数の見積もり、人員の調整、スケジュール管理などを行い、プロジェクトに関わるさまざまな意思決定を行うという役割を持ちます。
プロジェクトマネージャーの業務範囲としては、プロジェクト内のみとなります。そのため、プロジェクトマネージャーに任命された場合でも、辞令が発表されることは基本的にはありません。
プロジェクトマネージャーの仕事は、プロジェクトチームのエンジニアを統率し、プロジェクトを牽引して成功へ導くことであると言えるでしょう。
プロジェクトリーダー(PL)の仕事内容
プロジェクトリーダーとは、プロジェクト内にあるチームのリーダーとして開発現場の管理を行う役職です。システム開発プロジェクトでは技術範囲によってチームを組み、開発を進めていくことになります。
プロジェクトリーダーはプロジェクトマネージャーの下のポジションであるケースが多いですが、プロジェクトの規模によってはプロジェクトリーダーとプロジェクトマネージャーが兼任するケースもあります。
プロジェクトリーダーの役割は、プロジェクトマネージャーの指示のもと、開発現場でプロジェクトを完遂させることであると言えるでしょう。
エンジニアとしての役職の決定方法・要素
エンジニアとしての役職は、エンジニアのスキルや経験などによって決まります。具体的には、扱えるプログラミング言語やツール、実績、これまでの経験、社歴、保有している資格などを加味して役職が与えられます。
大手企業の場合、新卒で入社したエンジニアは最初の1~2年の間はプログラマーとして経験を積むことが一般的です。その後、エンジニアとして上流工程のスキルも身につけることにより、システムエンジニアへとキャリアアップしていくことができます。
企業の管理職に昇格したエンジニアの仕事内容
エンジニアとしてキャリアアップを目指す中で、係長や課長などの企業の管理職へ昇格するケースもあるでしょう。このような管理職へキャリアアップした場合、現場のエンジニアとは異なる業務を行うことになります。
ここでは、企業の管理職に昇格したエンジニアの仕事内容について解説していきます。
社内での仕事
管理職になった場合の仕事は、部内での人員調整や予算管理などが主な業務となります。前述のプロジェクトマネージャーの場合はプロジェクト内でのマネジメント業務を行いますが、たとえばシステム開発部の部長になった場合、開発部全体のマネジメントを担うことになります。
また、部内の人員の人事評価や有給申請の承認作業なども管理職の仕事です。
現場エンジニアとの関わり
管理職に昇格することにより、開発の現場からは離れることも多いです。しかし現場のエンジニアとの関わりがなくなるというわけではありません。
たとえば大規模なシステム開発プロジェクトであれば、プロジェクトマネージャーだけでなく部長や課長がクライアントへの挨拶に出向くケースもあります。
スペシャリスト・コンサルタント・アナリストとは
エンジニアからのキャリアアップ先として、スペシャリストやコンサルタント、アナリストなどが挙げられます。これらの職業はエンジニアとして最高峰の存在であると言えるでしょう。
たとえば、スペシャリストとはITスキル標準が定義する専門分野の中でスキルレベル3以上を満たす分野が一つ以上ある高度な専門性を持ったエンジニアを指します。
また、コンサルタントはクライアントが抱える課題解決を行う職業、アナリストはシステム開発の最上流工程を担当するエンジニアです。
スペシャリストの役職例
エンジニアとしてキャリアを積み上げることにより、特定の分野に特化した専門知識を備えたスペシャリストになることも可能です。また、スペシャリストは役割によってアーキテクトやシニアエンジニアといった役職に分けることができます。
ここではスペシャリストの役職例についてそれぞれ解説していきます。
アーキテクト
アーキテクトとは、システム開発における上流工程に携わるエンジニアです。システムのグランドデザインを行うポジションとなっているため、企業のビジネスをIT面から立案し、システム開発における要件定義や構造設計などを担います。
アーキテクトはシステム設計での責任を持つ役職であることから、システムエンジニアよりもさらに広範囲な専門性が必要とされます。
シニアエンジニア
シニアエンジニアとは、専門的な技術力に優れたエンジニアを指します。高年齢なエンジニアを指してシニアエンジニアと呼ぶこともありますが、シニアエンジニアは高く完成されたスキルを持ったエンジニアを指す言葉です。
シニアエンジニアは、システム設計やプログラミングに関する高度なスキルを持ち、新しい技術のキャッチアップにも敏感です。
エンジニアとしてキャリアアップしていくと、管理職へのルート以外にも技術力を磨き続けることによってシニアエンジニアとして現場で活躍し続けることもできるでしょう。
テックリード
テックリードとは、システム開発プロジェクトにおけるエンジニアチームの技術リーダーです。テックリードは「リードエンジニア」と呼ばれることもあり、いずれにしてもチームをリードするエンジニアであることを指します。
テックリードは日本ではまだあまり知名度は高くはありませんが、近年ではテックリードを配置するIT企業も増えてきています。
テックリードはプロジェクトを技術的に支えるポジションであるため、高度な技術的知見や経験、論理的な思考力などが必要になるでしょう。
フリーランスでも上級職相当のエンジニアは見つけられる?
エンジニアとしてキャリアアップすることで管理職になるルートの他に、スキルを身につけてフリーランスとして独立するというルートもあります。
このようなエンジニアは管理職になるよりも自身のスキルを武器にスキルアップしていきたいと考えているため、フリーランスの中にも上級職に相当するようなスキルを持ったエンジニアは存在していると言えるでしょう。
エンジニアのキャリアと役職の関係を理解してフリーランスの採用も検討してみよう
エンジニアのキャリアアップには、スキル面でのキャリアアップとマネジメント面でのキャリアアップがあります。
ぜひ本記事で紹介したエンジニアのキャリアアップと役職の種類の関係を参考に、エンジニアとしてキャリアアップを目指す際にはフリーランスとしての採用も視野に入れてみてはいかがでしょうか。
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