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外資系IT企業の平均年収はどのくらい?入るメリットや注意すべき点も紹介

外資系IT企業の平均年収はどのくらい?入るメリットや注意すべき点も紹介のイメージ

外資系IT企業に入るメリットは、個人の能力や業績が重要視され、年齢が若くても優秀であれば、昇進や昇給が可能だという点です。これが理由で、平均年収が高いというメリットやエリート・高学歴というイメージがあります。外資系IT企業に転職する際は、国内IT企業と社風がまったく違うことや高い語学スキルが求められることに注意しましょう。

本記事では、外資系IT企業に入るメリット・デメリット、業界別外資系IT企業の例を紹介しています。外資系IT企業に興味がある方は是非参考にしてみてください。

外資系IT企業に入るメリット

外資系IT企業についての世間一般の認識はまず「エリート」「高収入」「高学歴」といったところでしょう。一歩踏み込んでみると「能力主義」「転職に有利」「きついがやりがいがありそう」などといった感想も出てきそうです。では、外資系IT企業に入ること、働くことのメリットは果たして何なのでしょう?

エリート・高学歴というイメージ

まず、初めに述べた「エリート」「高学歴」というイメージを周囲から持たれるという点は、たしかにあるかと思われます。しかし、外資系企業は能力で評価する傾向がより強いため能力があれば学歴に関係なく雇用、昇進することもまた事実です。

高給取りというイメージ

外資系のIT企業の給与制度については、後ほど詳しくご紹介いたしますが、2016年の日本の平均年収は約442万円、国内IT企業の平均年収は約492万円です。それに対し外資系IT企業の平均年収はなんと約601万円で150万円以上高くなっています。これは、「高給」といえる額だと思われます。

日本国内のIT業界では慢性的な人手不足と多重下請けに陥っている業界構造やそれらに伴う悪質な労働条件が問題となっています。当然、それに見合うだけの能力が必要であるとはいえ、金銭的な面からいうと外資系IT企業を狙うというのは一ワーカーにとって疲弊しきった国内IT業界へ入るよりも賢い選択なのかもしれません。

「能力主義」といわれる評価制度

外資系では、個人の能力や業績が重要視されます。年齢が若くても優秀であれば、昇進や昇給が可能です。外資系では、実力主義的な部分が大きいため、自分の実力に自信がある方にとっては向いているでしょう。

外資系の厳しい競争を身を持って経験できる分、国内IT企業でその能力は遺憾なく発揮できることでしょう。

世界中のハイレベルな人材と一緒に仕事ができるという経験は国内企業に勤めていてはなかなかできない経験ですし、日々の業務の中に占める英語の割合が多いため仕事をこなす中で英語能力が格段に上がっていきます。

さらに、今まで述べた「成果主義」の風潮のためか自身の仕事を終えると自由に退勤できる企業も外資系には多いです。そして有給休暇なども国内企業と違ってほかの人に気兼ねすることなく自由に取ることができます。

外資系IT企業に入るデメリット

一般的なデメリットとして「成果主義なので簡単にポジションを落とされてしまう」ということが挙げられるでしょう。

これはメリット・デメリット両方だと言えます。成果が落ちてもクビを簡単に切られることのない雇用の安定性を求める人は国内企業が向いているでしょうし、自身の能力ひとつでのし上がってやるという覇気にあふれた方には外資系が合っているということでしょう。

外資系企業は上下関係などもゆるく、成果の方が重視されるという風潮も全体的にあります。全ては「安定性」「低リスク」を取るか「高給」「ハイリスク」を取るかという問題に落ち着くのです。

大半の外資系IT企業では、ベース給が占める割合が他業界に比べて低い上に昇進してもあまり増加しません。このことは「無難に勤め上げておけば昇進し、給与も上がる」というわけではまったくないことを意味します。

競争が激しいため成果が出ないと昇進できない上に、昇進したところで基本となるベース給はあまり上がらないのです。昇進しても終わりは無く、ただただ「高給」のためには成果を出し続けるしかないのが外資系IT企業です。

「国内IT企業以上の競争主義」も外資系IT企業の特徴です。上の「成果主義」とも話が被りますが、業界人口に比べて巨額のお金が動くIT業界だからこそ1プロジェクトの成果が、その市場を押さえられるかどうかにダイレクトに直結します。

業界別外資系IT企業の例

外資系IT企業をジャンル別に大別してご紹介します。

ITメーカー(ハードウェア・ソフトウェア)

通信機器や情報処理機器などを製造するハードウェアメーカーとアプリケーションや業務システム開発を行うソフトウェアメーカーがあります。外資系ITメーカーの日本支社の基本業務は本社開発のハードウェア、ソフトウェアを日本市場向けに最適化し販売促進することです。

例)日本IBM、日本HP(ヒューレット・パッカード)、DELL、アドビシステムズなど

ITベンダー

メーカーとは異なり、開発機能を日本支社に置かずに、外資系企業の本社で開発した製品やサービスを日本市場に向けて販売し流通させることがメインとなっているのが、ITベンダーです。

多くの場合、営業やマーケティング職の求人ニーズのみが日本に存在しています。そのため、エンジニアやプログラマなどの開発職への転職をお考えの方は、対象の外資系企業がメーカーであるのかベンダーであるのか、もしくは両方であるならばどちらに重きを置く企業であるのかを、見極めることが重要です。

例)日本マイクロソフト、日本オラクル、インテル、アップルジャパンなど

ITコンサルティング

ITコンサルティング企業は、企業の経営課題や業務課題に対する最適なITソリューションを提供し、導入の支援を行う企業のことです。

例)アクセンチュア、アビームコンサルティング、日本IBM、日本ユニシスなど

Webサービス関連

外資系IT業界の中でも、ここ数年特に人気が高い分野です。スマートフォンアプリの開発やクラウドサービスの提供など、業務内容が多岐に渡り、IT業界でもトレンドの変化や技術の進歩が目覚ましい業種です。

例)Google、アマゾンジャパン、フェイスブックジャパン、ヤフージャパンなど

外資系IT企業に転職するときに注意すべき点

上で書いた外資系IT企業で働くことのデメリットを踏まえたうえで、外資系IT企業に転職するときに注意すべき点を考えてみたいと思います。

①国内IT企業と社風がまったく違う
②高い語学スキルが求められる
③極度の成果主義のため雇用が安定しない

外資系IT企業で働く際に注意すべき点は以上3点に集約することができます。
まず、①の「国内IT企業と社風がまったく違う」ですが、国内とはまったく違う評価体制や上下関係、給与体制などに魅力を感じる人が外資系に応募するのですからこの点について注意すべきことは「具体的な評価システム、給与システムについてリサーチしておく」「国内IT企業に転職する際のビジョンも描いておく」ということです。

前者は就職活動の基本でもありますが、国内企業と違い「安定した雇用」ではない外資系を相手にするのですからしっかりとその点を調べておく必要があります。具体的にはベース給とインセンティブ給の配分や部署別の昇進制度などですね。

また、後者はもし外資系企業に入ってから「やっぱり自分には合わなかった」と思った際にすぐに転職できるようにあらかじめ似たジャンルを扱う国内IT企業をピックアップしておくということです。

②の「高い語学スキルが求められる」ですが、上で何社か具体的な数字を出しました。希望する会社とその部署の求めるTOEICスコアがどれくらいなのかを調べ、対策を立てましょう。

もし、就職した後で社風と合わず転職することになったとしても高い語学スキルがあれば国内企業の海外開発部などのポジションなどにも進むことができます。一般的に外資系企業を目指すのであればTOEICスコアは最低600程度は欲しいところです。

③「極度の成果主義のため雇用が安定しない」については①「国内IT企業と社風がまったく違う」でも述べましたが外資系企業のメリットの裏返しです。雇用が安定していない分を「高給」で補っているような状況ですから、国内企業の「福利厚生」にあたるものを自分で用意しなくてはなりません。

これまで散々、外資系IT企業は「能力主義」だ「競争主義」だと過酷なことばかり書いてきました。では「ブラック」ではなく「ホワイト」、社員の福利厚生が厚い外資系IT企業というのはあるのでしょうか。

昇進機会が少なくインセンティブ給による振れ幅が大きいのが外資系IT企業の特徴です。しかし一部のIT企業では残業時間を減らし仕事効率を上げることで多くのインセンティブ給がもらえるため、平均残業時間が低めに抑えられている事例もあります。

平均残業時間と有給消化率から外資系IT企業のホワイト度を一覧にすると、1のブルームバーグは平均残業時間が約18.9時間、有給消化率約84.5%と驚異的な数字となっています。日本企業は有給消化率がここ数年50%を割る年が続いており、先進諸国の中でもワーストクラスです。過酷なイメージの外資系企業ですがしっかりと選んでみると外資系企業の方がホワイトな場合もあります。

2はグーグルで平均残業時間約42.2時間、有給消化率約75.5%となっており以下、ヤフー、アマゾンジャパン、LINE、日本オラクルと続きます。ダントツで1のブルームバーグは全世界で金融、ビジネス、政治の政策立案者・決定者らに日々判断材料を提供するためのグローバルネットワークサービスを提供している会社です。特に金融系の配信はロイターと完全に業界を二分しています。

この会社では「残業をしている社員=仕事の出来ない社員」と判断されるので、社員全員が勤務時間内に仕事を終えるよう努力しています。そのため平均残業時間は短くなっているそうなんですが驚異的な残業時間の秘密はそういうことだったのですね。

また2のグーグルですがFORTUNE社が独自に調査を行い、会社での働きやすさの一覧付けを行ったBCTW2015(Best Companies to Work For 2015)でグーグルは1を記録しています(過去10年間で7回1を受賞)ので世界的に見ても立派な「ホワイト企業」といえるでしょう。

ホワイトかブラックの見分け方

自分自身が働く上で職場が「ホワイト」か「ブラック」かというのは重要なポイントです。目星をつけた外資系IT企業が「ホワイト」か「ブラック」かを判定する方法を考えてみました。

①会社のベース給上昇率、平均インセンティブ給をしっかり調べる
②平均残業時間を調べる
③有給消化率を調べる
④離職率、平均勤続年数を調べる

①は給与の面での待遇を見ます。国内企業と違い雇用が安定しない外資系企業を選ぶからには給与の仕組みをしっかりと調べなくてはなりません。ベース給の占める割合が他業界に比べて低い外資系IT企業では昇給のカギはベース給上昇率にあります。

ベース給上昇率が10%台の有名企業が多いのでこれを目安に考えましょう。また給与の大半を占めることになるインセンティブ給に関しては具体的な算出方法などを調べておくといいでしょう。

②平均残業時間が短いブルームバーグは会社全体で「残業は無能がやること」と打ち出すことで残業時間を約19時間に抑えました。そのような社風だと逆にストレスがたまりそうなものですが、残業時間とそれを抑えるための各社の取り組みについても調べてみましょう。また、持ち帰り業務に代替することで残業時間が減っているだけではないか疑う姿勢も大切です。

③有給消化率も企業が「ホワイト」かどうか判断する材料になります。もっとも日本は有給消化率では先進国中最低クラスですから、国内企業と比べた場合、外資系大手の大半が消化しやすいです。

④これが重要といえるかもしれません。離職率、平均勤続年数からその企業がどのような環境であるかは想像できるでしょう。会社での働きやすさの一覧であるBest Companies to Work Forなども参照しつつ多角的に判断しましょう。

外資系IT企業の持ち味はなんと言っても「能力主義」「成果主義」に基づく「高給」といえます。その高給の内訳についてもベース給、インセンティブ給と分かれていますので双方の占める割合を把握しなければ昇給の仕組みが見えてきません。

国内IT企業と比較して100万円以上も高い平均年収はなんといっても魅力的ですが、その大半を占めるのが自身の業績・成果に基づくインセンティブ給であるというのが外資系IT企業のすべてです。ただポジションを維持しているだけでは給与を得られないシビアな世界です。

また、「高給」と引き換えに「安定した雇用環境」ではないのが外資系IT企業の特徴です。そのため家賃手当や退職手当などが出ないため自分でそれらを補わなくてはなりません。

しかし、このように「福利厚生」が国内企業に比べてまったく無いも同然にも思える外資系企業ですが残業時間や有給取得率ではかなりの「ホワイト」ぶりを見せる企業もありました。

手当などの名目を与えられた「保障」は存在しないがその分「高給」の中に含まれていると考え、残業時間や有給取得率で外資系企業の「ホワイト」度合いを考えるほうがいいのかもしれません。給与に関してまったく違うので国内企業における「ホワイト」企業とは別の視点が必要となります。

外資系IT企業の魅力は「高給」だけではありません。「成果主義」の風潮があるからこそ業績さえ上げていれば後は勤務態度も出勤時間も服装もプライベートの時間の確保もすべてが自由なのです。

英語のスキルが必須とはいえ、世界レベルの人材と働く中で自身のビジネススキルを伸ばすことができますし、部署やプロジェクトを任されれば国内企業以上に自主性と創造性を発揮することができるのです。

飛び込んだら「ハイリスク」と「国内企業には無い魅力」が待っている外資系IT企業。明暗を分けるのは、志望前の下調べです。こんなことは就職活動の基本中の基本ですが、「福利厚生」が全部「高給」の中に含まれているからこそ、「高給」の中身や企業環境をよく知っておかないと業績次第ですぐクビになる業界に所かまわず入ってしまうことになります。「ハイリスク」に見合うだけの会社かどうかをしっかりと調べてアタックすることが重要なのです。

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Branding Engineer編集部

株式会社Branding Engineerはエンジニアプラットフォームサービスである「Midworks」を運営。株式会社Branding Engineerが属するTWOSTONE&Sonsグループでは、エンジニアプラットフォームサービスにおけるエンジニアの連結登録数は50,000名を越え、連結稼働数も4,500名を、案件数も10,000件を超える。 ※登録数、稼働数、案件数は2024年10月発表時点の実績数値

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記載されている内容は2024年11月02日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

初回公開日
2019.03.13
更新日
2024.11.02

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