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ITパスポートの取得は時間の無駄?メリット・デメリットを解説

ITパスポートの取得は時間の無駄?メリット・デメリットを解説のイメージ

ITパスポートは、ITに関連する基本的な知識やスキルを持つことを証明するための資格試験です。しかし、ITパスポートに関して、取得しても意味がない・役に立たない無駄な資格という意見を耳にしたことがある人もいるでしょう。

本記事では、ITパスポートが「無駄だ」と言われる理由や取得するメリット、取得しても無駄にならない人の特徴を解説していますので、取得するか悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてください。

ITパスポートが「時間の無駄」といわれる理由

IT機器が私たちの生活に深く根付いている昨今、スキルアップのためにITパスポートの取得をお考えの人も多いのではないでしょうか。

ITパスポートはITの基本的な知識を証明できる国家資格ですが、「意味がない、時間の無駄」といったネガティブな意見が散見されるのも事実です。

ここでは、ITパスポートが無駄といわれている理由について解説します。

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専門性が低い

ITパスポートは、ITの基礎的な知識を証明できる資格です。ITに親しみのない社会人や学生を対象としているため、合格しても技術者になれるわけではありません。ITを業務利用するための「パスポート」的な資格です。

ITパスポートは、広く浅い知識しか学習できず専門性が高くありません。そのため「合格=市場価値向上」とならず、無駄といわれています。

就職・転職でアピールしづらい

ITパスポート資格は受験者数に対し毎年5~6割の合格者がでるため、ほとんどの場合、就職・転職市場でのアピールポイントになりません。特に社会人では非IT系の人材が6割近く合格することも珍しくないため、社会的には「合格して当たり前」という認識です。

ただし学生の合格率が毎年4割前後で、エントリーシートに活用している企業も多いため、新卒者であれば多少役に立ちます。

試験の復習がしにくい

ITパスポート試験では、採点終了後に結果レポートをダウンロードできます。しかしストラテジやマネジメント、テクノロジ系など分野別の評価点しか表示されないため、どの問題を間違えたのか特定できません。

メモ用紙は1枚用意されていますが、持ち帰りできないためどのような過程で問題を解いたのか思い出すのも困難です。

▼関連記事
ITパスポートの合格基準や難易度は?試験概要から勉強方法まで解説します

ITパスポートを取得するメリット

「ITパスポートが無駄」という意見には一定の根拠があるものの、「絶対に無駄」とまで断言することはできません。

情報処理系の資格が欲しいけど基本情報技術者試験を受けるのは早いため、まずはITパスポートで基本的な知識を身につけたいという人もいるでしょう。

ここでは、ITパスポートが無駄にならない理由と取得するメリットについて解説します。

IT分野の基本的な知識を得ることができる

ITパスポートは得られる知識が浅く、技術者でない限り役に立たない側面があるのも事実です。しかし最近はAIやビッグデータ、IoTなどの技術革新により、ITとビジネスの結びつきがより強くなり、サイバー攻撃などのリスクも顕在化しています。

このような状況下では、一般社員でも最低限のIT知識がなければ、情報漏えいなどのリスクを防止するのが困難です。

ITパスポートを取得することで、情報セキュリティや情報モラル、企業コンプライアンスにおける法令順守などの基本知識を得られます。

業務効率化やスキルアップができる

ITツールには業務効率化できるものが多く、情報システムに活用している企業も増えています。しかし本当にビジネスとITを融合させるには、システム面だけでなく利用する側のスキル向上が不可欠です。

ITパスポート取得により知識が増えることで、自社のIT商品のセールスポイントがより理解でき営業力の向上が期待できます。ヒューマンエラーが起こる仕組みなどがわかるため、企業コンプライアンスの強化にも効果的です。

高卒での就職だとアピールポイントになる

ITパスポートは社会人でこそ無駄な資格といえますが、学生だと基本的なITスキルを持っていることの証明になります。しかしそれでも合格率が4割前後なので、あまり魅力的ではないと感じる人もいるのではないでしょうか。

ただし合格率4割前後という統計は、あくまで大学生を含めたものです。高校生に限れば合格率が3割にも満たないため、ITパスポートでも十分アピールポイントになります。

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ITパスポート取得が無駄にならない人

ITパスポートは一見すると役に立たない資格に思えますが、状況や目的によっては無駄にならないケースもあります。あくまで国家資格なので、「無駄だから」「役に立たないから」と安易に考えるのではなく、ポジティブな面を見ることも大切です。

では、具体的にどのような人がITパスポートの取得に向いているのでしょうか。ここではITパスポート取得がメリットになる人について紹介します。

基本情報技術者試験を受験予定の人

基本情報技術者試験は、技術者を対象としているためITパスポート試験より高難度です。しかし午前試験では基本的なIT知識を問う設問が出題されるため、ITパスポートの試験勉強で学んだ内容が無駄になるわけではありません。

また、ITパスポート試験と基本情報技術者試験は、いずれもパソコンを利用したCBT試験で実施されるため、「受験慣れできる」という意味でもおすすめします。

就職活動をする新卒社会人

新卒社員向けのエントリーシートに活用している企業が多いことから、ITパスポートは新卒社会人にとってはある程度役立つ資格と考えられます。

特に高校生のITパスポート取得者は少ないため、就職活動で大きなアピールポイントになるでしょう。同等のスキルと知識を持った人材を採用する際、ITパスポートの有無が合否に関わることも考えられます。

IT業界と関わりのある人

IT業界が取引先の場合や、社内でIT部署との関わりがある場合は、打ち合わせなどで必ずITに関わる話題が出てきます。その際に基本的な知識がないと、相手の意図を読み取れず、円滑に業務を進めることができません。

ITパスポートの取得で知識を得ることで、IT業界での業務経験がなくても相手に信頼されるような働き方ができます。

▼関連記事
ITパスポートの勉強時間は?初心者でも最短で合格する方法

ITパスポートに合格するポイント

「ITパスポート取得するのは無駄」と考える人でも、基礎知識習得のためにITパスポート試験を利用すること自体は悪くありません。就職活動を少しでも有利にするために、ITパスポート資格を利用したい人もいるでしょう。

しかしいくら難易度が低い試験といっても、毎年5割前後が振り落とされる以上、何の対策もしないで合格できるほど甘くありません。

ここでは、ITパスポートに合格するポイントをご紹介します。

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参考書で基礎を固める

ITパスポートに合格するには、参考書で基礎知識を固めることが大切です。1〜2週間かけて基礎知識を習得し、過去問を解いて問題の内容や特徴を把握しましょう。

市販品であれば、テキストと過去問が一冊にまとまっているものをおすすめします。全体像をイメージや図でわかりやすく説明しているものや、漫画のような吹き出しで用語を説明しているものなどもおすすめです。

本屋などで内容を確認して自分に合ったものを選んでください。

合格基準点を目指す

ITパスポートなどの資格試験では、満点ではなく合格基準点を目指すのがセオリーです。広く浅い知識が求められるITパスポート試験であっても、全教科満点を目指すのは簡単ではありません。

資格試験は、一定のレベル以下の受験者を振り落とすのが目的です。全教科満点をとることが求められていないため、完璧にこだわって無駄な労力をかけないようにしましょう。特に学生時代に満点を目指す勉強をしていた人は注意が必要です。

捨て問に惑わされない

捨て問とは、多くの受験者が誤答するように作られた設問のことです。合格者でも間違えることを前提としているため、運以外で一般受験者が正答することはほとんどありません。

本来であればできるだけ早く捨てるべき問題ですが、学習が足りてないと心理的に動揺し、時間配分などをミスする可能性があります。捨て問にこだわって本来の力を発揮できない人は意外に多いため十分注意しましょう。

基本情報技術者試験はITパスポートより難しい

ITパスポート試験は、無駄になるケースと無駄にならないケースがあります。

しかしITパスポート試験の受験料が7,500円と決して安くないことから、できるだけ上位の資格にチャレンジしたいという人も多いのではないでしょうか。

ITパスポートの上位互換となる試験は、基本情報技術者試験です。ここでは基本情報技術者試験に合格するポイントをご紹介します。

出典:受験申込手順|情報処理推進機構
参照:https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/examination/apply.html

ITパスポートよりも2倍の勉強時間をとる

基本情報技術者試験とITパスポート試験は、試験時間や難易度が異なります。試験時間はITパスポート試験が120分、基本情報技術者試験が午前と午後各150分で合計300分です。ただし2023年4月からは、午前90分・午後100分の合計190分になります。

いずれにせよ基本情報技術者試験は、パスポート試験よりも試験時間や難易度が高いため、だいたい2倍の勉強時間が必要です。

出典:試験内容・出題範囲|情報処理推進機構
参照:https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html

出典:基本情報技術者試験|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/fe.html

出典:情報処理技術者試験における出題範囲・シラバス等の変更内容の公表について|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_00topic/topic_20220425.html

午前試験は範囲全般を平均的に対策する

午前試験は幅広い知識を問われるため、出題範囲全般を平均的に対策する必要があります。過去問を繰り返し解いて苦手分野をなくし、全分野を平均点以上にしましょう。

どの分野でも合格点を取れるようになったら、さらに他年度の過去問を繰り返し解き、全体の知識量を底上げします。余裕ができたら出題範囲以外の問題を解くのもよいでしょう。

「情報セキュリティ」と「データ構造及びアルゴリズム(疑似言語)」を中心に学ぶ

午後試験の内容は2023年4月から大きく変わり、「情報セキュリティ」と「データ構造及びアルゴリズム(疑似言語)」分野が中心になります。個別プログラミングの問題では普遍的な思考力が問われるため、プログラミングに対する本質的な理解が必要です。

また、試験時間が150分から100分に短縮され、問題数が20問の全問必答になるため、より効率的に解答することが重要になります。

出典:情報処理技術者試験における出題範囲・シラバス等の変更内容の公表について|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_00topic/topic_20220425.html

ITパスポート試験を勉強するのは【無駄】ではない

ITパスポート資格は専門性が低く無駄といわれていますが、ITの基本的な知識を習得したい人や新卒の学生にとっては大きなメリットがあります。資格取得ではなく知識習得を目的にすれば、受験料を支払う必要もありません。

学んだ知識は必ず上位の資格試験に役立つため、難しく考えずに1度参考書を手に取ってみてはいかがでしょうか。内容を確認して受験する必要がないと感じたら、基本情報技術者試験に挑戦することをおすすめします。

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Branding Engineer編集部

株式会社Branding Engineerはエンジニアプラットフォームサービスである「Midworks」を運営。株式会社Branding Engineerが属するTWOSTONE&Sonsグループでは、エンジニアプラットフォームサービスにおけるエンジニアの連結登録数は50,000名を越え、連結稼働数も4,500名を、案件数も10,000件を超える。 ※登録数、稼働数、案件数は2024年10月発表時点の実績数値

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記載されている内容は2024年12月02日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

初回公開日
2022.09.28
更新日
2024.12.02

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