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ITパスポートの合格基準や難易度は?試験概要から勉強方法まで解説します

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就職に有利とされ、毎年人気の資格の一つとして知られているITパスポート。

合格率も非常に高いため、比較的合格しやすい試験とされていますが、その合格基準は少し特殊であることは皆さんご存じでしょうか。

こちらの記事では、ITパスポートの合格基準についてご紹介すると同時に、試験対策についても具体的に説明していきます。

これからITパスポート試験にチャレンジする方は、是非参考にしてみてください。

ITパスポートについて

ITパスポートは、現代の情報社会で働く上で必要な、ITに関する基礎的知識を理解できていることを証明する国家試験の一つです。

ITに関する資格は、マイクロソフトスペシャリスト(MOS)をはじめとする民間資格も数多くありますが、IT系の国家資格の中では難易度が低い試験であり、かつ国家試験であることから、大変人気があります。

出典:試験内容・出題範囲|独立行政法人情報処理推進機構IT
参照:https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html

ITパスポートとは?

国家試験である情報処理技術者試験の一つであるITパスポートとは、レベル区分としては初級レベル「レベル1」に該当します。ITパスポートに合格することで、仕事をするために必要最低限必要なITに関する知識を身につけることができます。

問題は全部で100問、試験時間は120分で、出題形式は四肢択一式です。
試験は、試験会場にあるパソコン上でマウスやキーボードを使って解答する、CBT方式で実施されます。

すべての都道府県で毎月実施されているので、受験者の都合に合わせて会場や日時が選びやすいのも、この試験の特徴です。

出典:試験内容・出題範囲|独立行政法人情報処理推進機構IT
参照:https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html

求められるのはITの基礎知識のみ

「ITを利用する上での基礎的な知識」がITパスポートの合格で求められているため、ITの専門的な知識を求められているわけではありません。

そのため、IT系のエンジニア職のみならず、事務職などの一般職の社会人や、学生の人々も受験しており、まさに「IT業界へのパスポート」であるといえます。

試験の出題範囲について

ITパスポートは、ストラテジ系・マネジメント系・テクノロジ系の3つの分野から出題されます。

ストラテジ系は企業経営全般に関する知識が問われ、経営・システム戦略やマーケティング、著作権や個人情報保護、コンプライアンスなどの法律関連の問題などが出題されます。

マネジメント系はシステム開発手法やシステム環境整備、プロジェクト管理などのIT管理に関する知識が問われます。

テクノロジ系は他の分野より問題数が多いのが特徴です。IT技術に関わる知識が問われ、例えばIT分野では馴染みのある二進法やコンピュータの仕組み、データベースやソフトウェア、セキュリティに関する問題などが出題されます。

ITパスポートの合格基準について

ITパスポートに合格するには、2つの合格基準を満たす必要があります。
また、IRT方式を用いて採点を行っているため、1問につき10点という採点方法ではありません。

IRT方式で算出される評価点とは?

IRT方式とは、Item Response Theoryの略で、日本語で「項目応答理論」といいます。解答結果から評価点を算出する方式で、単純に解答の正誤のみで得点を出すのではなく、評価項目の難易度や識別力を測るために開発された採点方式です。

IRT方式を採用している理由は、実施される試験ごとに異なる試験問題の難易度の格差を無くすことを目的としており、全国の試験会場でほぼ毎日実施されるITパスポート試験において、すべての受験生に対して公平な評価をするためです。

合格基準について

ITパスポートの合格基準点は、総合評価点1000点満点中600点以上、かつ3つの分野における分野別評価点が、それぞれ300点以上となります。つまり、総合評価点と分野別評価点の両方を合格基準点に達する必要があります。

採点の対象は全100問のうち92問で、残りの8問は今後出題する問題を評価するために使われるので、採点の対象ではありません。
もちろん評価対象外の8問がどの問題かは、受験者に知らされることはありません。

出典:試験内容・出題範囲|独立行政法人情報処理推進機構IT
参照:https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/about/range.html

全体の正答率6割だけでは合格にならない

上記のことから、単純に問題数の6割、各分野3割ずつ正解すればよいというわけではありません。

例えば、総合評価点が650点で、分野別評価点にてテクノロジ系が700点、ストラテジ系が500点、マネジメント系が250点の場合は、不合格となります。
受験の際は、IRT方式の採点方式を理解しておく必要があります。

ITパスポートの試験難易度について

ITパスポートの試験の難易度は、情報処理技術者試験においてもレベル1であり、情報・IT関連の資格の中でも低いレベルであるため、難易度としては決して高くありません。

ではすべての受験生にとって易しい難易度なのでしょうか?

実務経験のある人にはかなり有利

試験の内容から、すでに社会での実務経験のある人やITに関する知識をすでに習得している人からすると、ITパスポートの試験問題は易しく感じるレベルかもしれません。

しかしこれはあくまでも「情報・IT関連の資格の中では難易度が低め」ということです。これまで全くIT関連に関わっていなかったり、出題される単語に馴染みがなかったり苦手意識を持っている場合は、難しいと感じることが多い傾向にあります。

ITパスポートは幅広い知識が必要

ITパスポートは全体の正答率600点以上のみならず、各分野において300点以上の評価点という合格基準が設けられていることから、3つすべての分野において一定の知識取得を求められているのがよく分かります。

ITパスポートの出題問題には、IT技術に関する知識の問題だけでなく、企業経営やプロジェクト管理などのマネジメントに関する問題も出題されるのが特徴です。

勉強する上では苦手な分野を作らないように、まんべんなく勉強をすることを心がけましょう。

初めてIT系の資格取得にはおすすめの資格

試験難易度から分かるとおり、ITの勉強を始めたばかりであったり、IT関連の仕事をしていない人、IT系の資格を取得したい人にはITパスポートは「入門編」としてうってつけの資格といえます。

ITパスポートに合格することで、次のレベルの試験に挑戦する人もいれば、試験で得た知識を仕事に活かすなど、あらゆる道への選択肢が開かれます。

ITパスポート受験者の合格者割合について

ITパスポートは、毎年合格率50%前後を維持しており、受験生の2人に1人が合格をしています。

最近の情報では、10歳以下のお子さんが合格しているとの情報も公開されており、受験する年代は様々です。

年代別の合格者割合について

ITパスポートの受験者数と合格者数のデータは、試験を運営している情報処理推進機構が都度発表しています。

今回は2021年度の年代別の合格率データを用いて解説します。

出典:情報処理推進機構 ITパスポート試験 統計情報
参照:https://www3.jitec.ipa.go.jp/JitesCbt/html/openinfo/statistics.html

年代 受験者数 合格者数 合格率
19歳以下 27,651 7,766 28%
20代 95,122 51,394 54%
30代 39,612 23,819 60%
40代 28,750 17,038 59%
50代 18,469 10,184 55%
60代以上 1,561 1,040 66%

受験生は年代問わず幅広い傾向

上記データから、受験生は19歳以下から60代以上まで、幅広い年代が受験をしていることが分かります。

20代の受験が最も多いのは、就職活動を視野に入れて受験をしていたり、学校でIT分野を学んでいる学生や、就職してから会社で必要とされている知識の取得のために受験をしている人が多いからです。

30代以上に関しては、試験内容が多くの社会人に必要な知識や内容であることから、仕事上必要な試験であるから受験をするという人も多く見られます。

受験者数はだんだん少なくなりますが、40代以上の受験生も意外と多く、合格率も高いことがデータからお分かりかと思います。

40代以上の受験者の中には、すでに仕事で経営戦略やマネジメント経験があるのと、仮にITに関する知識が苦手だったとしても、テクノロジ系の問題に関しても初級レベルなため、ITパスポートに対してとっつきにくい印象が薄い傾向にあります。

社会人の合格率は学生より高め

先述のとおり、ITパスポートの試験内容ではITに関する知識のみならず、実際仕事をしている社会人に必要とされる基礎知識やビジネス用語などが問われる問題も出題されています。

そのため、合格率も若年層が多く占める20代以下に比べると、30代以降が高い傾向にあるのが、ITパスポートの特徴といえます。

ですが、これはあくまでも有利であるということだけなので、学生の皆さんは普段から馴染みのないストラテジ系やマネジメント系の勉強に、少し重きを置いて勉強をしていけば十分に合格することができます。

ITパスポートの試験対策について

試験の難易度が低いとされるITパスポートですが、きちんと試験対策と勉強をしないと不合格になりうるので、決して侮ることができません。

どのように勉強していけば良いか分からない、なかなか勉強が思うように進まないと言う方は、是非参考にしてみてください。

ITパスポートに関する参考書を1冊、目を通す

まずはじめに、ITパスポートに関する参考書を1冊購入し、全体の流れをつかんでください。

ですが参考書は数多く出版されており、どれを選べば良いか迷う人が多いかと思います。

例えばIT知識がまったく無く、初めて勉強を始めるという初心者の方は、イラストが多かったり解説が分かりやすい参考書をおすすめします。

反対にIT知識が豊富な方は、解説の量が少なく、過去問などの実践的な内容が豊富な参考書を購入し、苦手な分野を克服することができるものを選びましょう。

いずれにせよ、参考書は一度手にとって自分にあった内容のものを選ぶことをおすすめします。

過去問で出題傾向をつかむ

参考書で一通り読んで流れを理解したあとは、過去問を解いてみましょう。問題を解き、間違えたあとは参考書に戻って再度内容を理解し、正解できるまで何度も解き直します。

過去問は「ITパスポート試験ドットコム」というホームページがおすすめで、中でも「過去問道場」のページには、ITパスポート試験がスタートした年からの過去問が網羅されており、実際にサイト上で無料で問題を解くことができます。

解答後には採点もしてくれ、かつ分野別の正答率も示してくれるので、自分の苦手な分野が一目で分かります。

問題は過去問からの出題が多い?!

ITパスポートでは、過去問がそのまま出題されることはほとんど無いので、単語の意味を覚えることは良いとしても、問題の答えを丸暗記するという勉強方法はおすすめしません。

しかし、解答部分を変えながら内容としては同じものが繰り返し使用される傾向にありますので、過去問を解くことで知識の定着を計るようにしてください。

ITパスポートは2つの合格基準を満たす必要がある

ITパスポートは合格率が高く、何か一つ国家資格を取得したい、今後のキャリアのために取得したい方には非常におすすめの国家資格です。

難易度は決して高くないものの、総合評価点と分野別評価点、どちらの合格基準も満たす必要があるので、出題範囲である3つの分野いずれもまんべんなく勉強する必要があります。

合格率の高い試験だからこそ、すべての分野において合格基準の点数に達することができるよう、勉強をする上で苦手分野をつぶしていく工夫をするなど、効率良く勉強をしていきましょう。

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この記事の監修者

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Branding Engineer編集部

Branding Engineerは、フリーランスエンジニアと企業のマッチングサービスである「Midworks」中心としたエンジニアプラットフォーム事業、総合WEBマーケティングソリューションサービス「Digital Arrow Partners」を中心としたマーケティングプラットフォーム事業を運営。

Branding Engineerは、フリーランスエンジニアと企業のマッチングサービスである「Midworks」中心としたエンジニアプラットフォーム事業、総合WEBマーケティングソリューションサービス「Digital Arrow Partners」を中心としたマーケティングプラットフォーム事業を運営。

記載されている内容は2024年06月12日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

初回公開日
2022.09.28
更新日
2024.06.12

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