Linuxを使ってできることは、サーバーの構築やCUI操作の練習、ゲーム端末への導入など多岐にわたり、誰でも無料で利用できるため、多くのエンジニアがLinuxを利用しています。
本記事では、Linuxを使ってできることを16選紹介しています。また、Linuxを使うときの注意点についても解説しているので、Linuxの利用を検討している方はぜひ参考にしてみてください。
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OSの一種であるLinuxとは
Linuxとは、WindowsやmacOSなどと同じOSの一つです。OSは「オペレーティングシステム」を略した言葉で、ソフトウェアとハードウェアを結びつける役割を持ちます。
また、OSには利用者の操作をコンピュータへ伝える役割も担っているため、OSがなければパソコンやスマホは何の役にも立ちません。LinuxはOSの一つですが、WindowsやmacOSと違って無料で利用できるオープンソースのOSであるという特徴があります。
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Linuxが持つ特徴
Linuxの大きな特徴として、前述のとおり無料で利用できるというものが挙げられます。LinuxはオープンソースのOSであるため、ソースコードが公開されており、誰でも自由に編集や改良、再配布を行うことが可能です。
そのため、世界中でさまざまなLinuxが開発されており、多くのLinuxディストリビューションが配布されています。
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【16選】Linuxを使用してできること
LinuxはオープンソースのOSであるため、誰でも無料で利用し、開発、改良、再配布を行えます。そのため、多くのエンジニアがLinuxを利用しています。
Linuxを利用してできることは多いです。ここでは、Linuxを使用してできることについて紹介します。
無料且つソフトウェアフリーで使える
パソコンやスマホを購入するとOSが最初から搭載されているケースが多いですが、WindowsやmacOSは有料のOSです。そのため、空のパソコンにWindowsやmacOSを組みこもうと思うと費用が必要になります。
その点、Linuxは無料かつソフトウェアフリーで利用できるというメリットがあります。Linuxであれば無料で配布されているため、新しいOSを導入する場合にコストをかけずに手軽に導入できるでしょう。
サーバーを自由に構築できる
Linuxはソースコードが公開されており、誰でも自由に改良することが可能です。そのため、Linuxであれば必要な分だけサーバーを自由に構築することもできます。
たとえばサービスを安定的に提供するためにサーバーを増設する場合、それだけ大きなコストが発生します。しかしLinuxであれば無料で利用できるため、必要な分だけコストを抑えながらサーバーを増設できるでしょう。
誰でもカスタマイズができる
前述のとおり、Linuxはソースコードが公開されており、自由に編集できるため、誰でも自由にカスタマイズできるというメリットがあります。
Linuxは扱う人を選ばないため、エンジニアとしてのスキルがある人はもちろん、初心者から利用するのもおすすめです。たとえばコードを触り過ぎてうまく動かなくなったとしても、新しくインストールし直せばやりなおせます。
そのため、OSの学習目的でLinuxが利用されているケースもあります。
Slackware系のディストリビューション
代表的なLinuxディストリビューションの一つとして、Slackware系が挙げられます。Slackware系とは歴史の長いSlackwareをベースにしたもので、非常にシンプルである点が特徴です。
後述するDebian系やRedHat系の場合はパッケージ間の依存関係の解決を行いますが、Slackware系は行いません。Slackware系の場合、パッケージはバイナリをアーカイブするだけで、インストール時のログを頼りに削除するというシンプルな仕様になっています。
このようにシンプルであるがゆえに、カスタマイズがしやすい点もSlackware系の特徴です。
Debian系のディストリビューション
Debian系のディストリビューションは、さまざまな種類があり人気のディストリビューションです。Debian系はパッケージ管理が優秀で、パッケージ依存関係を的確かつスピーディに解決できます。
また、Debian系も歴史が古いことから、さまざまな派生ディストリビューションが存在しています。
RedHat系のディストリビューション
RedHat系のディストリビューションは、商業ディストリビューションとして有名です。特にRedHat社がリリースしている「RedHatEnterpriseLinux」は、成功している商業ディストリビューションの代表格です。
商業用のLinuxディストリビューションであるため、業務管理を便利にするツールを多く提供しています。また、RedHat系から派生したディストリビューションはRPM形式でパッケージ管理が行われており、各メーカーの独自ドライバもRPM形式で提供しているケースが多いです。
ゲーム端末に導入できる
Linuxはゲーム端末に導入することも可能です。たとえば、世界的に有名なゲーム機であるPlayStationにもLinuxをインストールできます。
実際にPlayStation2で動くLinuxが発売されたこともあります。PlayStation上でLinuxが使用されていたわけではありませんが、開発環境はLinuxベースです。
出典|参照:Linux開発者向けLinux(for PlayStation 2)Release 1.0|株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメント
利用することによりCUI操作の練習になる
Linuxの操作を行う場合、通常のパソコンを利用するのと同じようにGUIを使って操作することもできます。GUIとは「Graphical User Interface」の略で、ウィンドウやボタンを使い、マウスなどを使って操作できるインターフェースです。
しかしLinuxを扱う場合、一般的に利用されているのはCUIベースです。CUIとは「Character User Interface」の略で、黒いインターフェースにコマンドを入力してコンピュータを操作するものを指します。
Linuxを利用することで自然にCUI操作の練習ができ、自分で操作できるようになれば、よりコンピュータを便利に扱えるようになるでしょう。
古いPCにも導入できる
Linuxには、WindowsやmacOSなどの一般的なOSであれば搭載されているさまざまな機能が省かれています。しかし余計な機能がそぎ落とされている分、軽量に動く点がメリットです。
そのため、Linuxであれば古いパソコンであっても導入できます。長い間使っていないパソコンであっても、よほどのことがなければLinuxを導入しスムーズに動かせるでしょう。
ただし、通常のOSにはあるはずの機能が用意されていないため、自分でカスタマイズすることが前提となります。
CAD環境として使える
CADとは「Computer Aided Design」を略した言葉で、コンピュータ上で図面を作成することや、そのためのツールを指します。LinuxにもCADソフトが用意されており、無料で利用することも可能です。
一般的な多機能なCADソフトは高額ですが、Linuxで利用できるツールであれば個人用に使用する分には十分有効であると言えるでしょう。
DTP環境として使える
Linuxであれば、写真の加工やイラスト作成、ポスターや文章の作成も十分に行えるため、DTP(デスクトップパブリッシング)環境としても有効であると言えるでしょう。
たとえばGimpやInkscapeなどのツールを利用すれば、有償のソフトウェア並のさまざまな機能を利用できます。さらに2Dのアニメーションを作成するソフトなどもあるため、個人的に楽しむのであればLinuxでも十分有効だと言えるでしょう。
DTM環境として使える
DTMとは「デスクトップミュージック」を略した言葉で、パソコン上で音楽を作成、編集することを意味しています。LinuxでもUbuntuStudioをインストールすればさまざまなサウンド系のアプリケーションが利用できるため、DTM環境として活用することが可能です。
また、UbuntuStudioであれば応答時間が少ないため、音声再生やキーボードからの入力をリアルタイムに反映することが可能です。
3Dモデリングを作成できる
Linuxにできることの一つとして、3Dモデリングも挙げられます。Linuxで3Dモデリングを行う場合はBlenderを利用するケースが多いでしょう。
Blenderは設定項目が非常に多く、使いこなせるようになるまで時間がかかりますが、それだけ本格的な3Dモデリングにも対応できます。近年ではBlenderを利用して3Dモデリングを行っているユーザーも多いため、Linuxを利用して3Dモデリングを始めてみるのも良いでしょう。
動画編集環境として使える
まだ発展途上の分野ではありますが、Linuxを利用することで動画編集環境としても使用することが可能です。商用の高性能な動画編集ソフトなどはまだ登場していませんが、個人的に楽しむのであれば十分利用できる基礎的な動画編集ソフトはすでに存在しています。
たとえばStopmotionを利用すれば、ストップモーションアニメを作成することが可能です。Linuxのソフトは基本的に無料で利用できるものが多いため、本格的に導入する前にまずはコストをかけずにチャレンジしてみたいというような場合に適しています。
組み込みシステムとして利用できる
組み込み系の分野はLinuxの得意分野であり、実際に世の中で使用されているさまざまな機器の中でもLinuxが活用されています。
たとえば、HDDレコーダーやネットワーク機器のルータなどはLinuxが利用されています。このような機器はもともとコンピュータを動かすために作成されているわけではないため、このように少ないリソースの中でも機能を実現できるLinuxのようなOSが必要になります。
今後IoTの発展によって組み込み系システムの開発が活発化していくことにより、Linuxのニーズも増していくでしょう。
ネットワークルータとして利用できる
Linuxを利用すれば、コンピュータをネットワークルータとして利用することも可能です。パケットキャプチャなどと連携すれば、普通のコンピュータをセキュリティ性の高いルータとして使えるようにできます。
そのため、たとえば市販されているルータだけではパワーが足りない場合などに、Linuxを使って高性能なルータを増設できます。
スーパーコンピュータに利用されている
実際に、日本のスーパーコンピュータである「京」のOSにはLinuxが使用されています。
スーパーコンピュータでは、多くのCPUやメモリなどを搭載したコンピュータノードを束ねてクラスタリングしていますが、Linuxはクラスタリングにも対応することが可能です。
このように、スーパーコンピュータにも対応できる柔軟性を持っているのも、Linuxの特徴だと言えるでしょう。
出典|参照:スーパーコンピュータ「京」|富士通株式会社
緊急時のメンテナンス用環境として利用できる
Linuxは緊急時のメンテナンス用OSとしても活用できます。たとえば普段使っているWindowsが起動できなくなった場合など、Linuxを用意しておけば外からパーティションを仕切り直してデータを取り出すこともできるでしょう。
このように緊急時のメンテナンス用としてLinuxのLiveDVDなどを用意しておけば、データが失われるという最悪の事態を回避できます。
学習用OSとして使える
ここまで紹介してきたとおり、Linuxは無料で利用できるオープンソースのOSです。ソースコードが公開されており、自分でコードを編集することもできるため、どのような仕組みで動作しているのかも見られます。
そのため、Linuxそのものが学習用OSとして採用されているケースも少なくはありません。Linuxは多くのIT企業が採用していることから、エンジニアとしてのスキルアップを目指している場合は積極的にLinuxを触ってみるのも良いでしょう。
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Linuxを使うときの注意点
ここまで紹介したとおり、LinuxはさまざまなことができるOSです。しかしその一方で、いくつかの注意点も存在しています。
ここでは最後に、Linuxを使うときの注意点を紹介していきます。
周辺機器によっては正常に作動しないことがある
USBメモリなどパソコンの周辺機器では、Linuxでは正常に動作しないことがあります。周辺機器は基本的にWindowsなどのOSには対応していますが、Linuxへの対応が十分ではないケースがあります。
正常に作動しない場合、Linuxのフォーマットに変更する、もしくはLinuxに対応した機器を用意する必要があるでしょう。
使用できるソフトウェアが限られている
Linuxの場合、使用できるソフトウェアにも制限があります。たとえばLinuxはWindowsとは違うため、ビジネスで必須なOffice系ソフトが使用できない点には注意が必要です。
Linuxが提供しているソフトの中にはOfficeソフトと互換性のあるソフトも存在していますが、正規のOfficeソフトではありません。
公式サポートがなくトラブルは自己解決する必要がある
Linuxは公式からのサポートがないため、何らかのトラブルが発生した場合も、基本的に自分で解決する必要があります。
ただし、Linuxの場合はさまざまなコミュニティが存在しているため、自分で問題が解決できない場合はコミュニティを頼るという方法もあります。
Linuxでできることを知り勉強してみよう
Linuxでできることとして、無料で誰でもカスタマイズできる点や、古いパソコンでも動かせる点などが挙げられます。また、ネットワークルータや組み込みシステムとしても利用できるため、有用性は高いです。
ぜひ本記事で紹介したLinuxの特徴やLinuxを使用してできること、Linuxを使う場合の注意点などを参考に、Linuxについて学んでみてはいかがでしょうか。
Linuxに関するよくある質問
Linuxを使うのにおすすめのPCは?
Linuxを用いてやりたいことにもよりますが、基本的には以下の条件だと良いでしょう。
・メモリは2~4GB以上
・CPUは2GHzデュアルコアプロセッサ程度
・ストレージは20~40GB以上あると安心
具体的におすすめするPC15選については以下のページで詳しく解説しています。ぜひチェックしてみてください。
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Linuxを独学するのにおすすめの本は?
Linuxについての書籍には、Linuxについての簡単な解説などがある初心者向けのテキストから、上級者向けのテキストまでさまざまです。
自分の学習したいことを明確にして、自分のレベルにあった使いやすいものを選ぶことが重要です。
具体的におすすめの本については、以下の記事で詳細に解説しています。ぜひご覧ください。
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Linuxエンジニアはどんな仕事?
Linuxエンジニアの仕事としては、Linuxを用いたインフラ環境の提案や設計、構築、保守運用などが挙げられます。
Linuxエンジニアは高い需要に対して不足している状況です。スキル等を身に付けてLinuxエンジニアとなれば活躍の場は広いと思われます。
この記事でご紹介したLinuxの特徴や使い方などを参考にして、活用してみてください。
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