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情報処理安全確保支援士の年収はどのくらい?難易度・メリット・将来性を解説

情報処理安全確保支援士の年収はどのくらい?難易度・メリット・将来性を解説のイメージ

情報処理安全確保支援士の平均年収は600〜1,300万円ほどです。これは日本人の平均年収410万円、エンジニアの平均年収550万円と比較しても高水準と言えます。今後セキュリティ人材の需要が高まることから、求人や案件数も増大するでしょう。

本記事では情報処理安全確保支援士の概要や資格を取得するメリット・デメリットについてご紹介しています。情報処理安全確保支援士を目指している人はぜひ参考にしてみてください。

情報処理安全確保支援士とは?

情報処理安全確保支援士試験の概要をご紹介いたします。

情報処理安全確保支援士試験とは?

情報処理安全確保支援士試験は、情報セキュリティの国家資格です。

現在は別名:登録セキスぺとも呼ばれていますが、もともとは情報セキュリティスペシャリストでした。

そんな情報処理安全確保支援士試験は高度情報技術者試験の1つに数えられ、その中で最も受験者数の多い人気の資格です。

セキュリティエンジニアやセキュリティコンサルタントを目指す人向けの資格だと言えます。

サイバーセキュリティの専門家として活躍したい人は、IT系国家資格の最高峰である情報処理安全確保支援士試験を受験しましょう。

出典:試験区分一覧|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/seido_gaiyo.html

情報処理安全確保支援士試験の主催団体はどこ?

情報処理安全確保支援士試験の主催団体は、独立行政法人・情報処理推進機構(IPA)です。

経済産業省が所轄する政策実施機関としてIT人材の育成を目的としている情報処理推進機構は、情報処理安全確保支援士試験だけではなく、ITパスポートや情報セキュリティマネジメント試験といった情報処理技術者試験も主催しています。

そんな情報処理技術者試験は、全ての試験に受験資格がなく誰でも受験できるので、IT人材を目指している人こそ資格取得に向けて勉強しましょう。

情報処理安全確保支援士試験は「士業」に分類される

情報処理安全確保支援士試験は、情報系の試験で初の士業です。

試験に合格して登録したら、晴れて情報処理安全確保支援士になれます。そのため、他の情報系資格と違うのは、申請すれば「士業」として活躍できる点です。

登録セキスぺに申請すると政府のデータベースに名前が掲載されます。

情報処理安全確保支援士試験に望む前に知っておくべきこと

情報処理安全確保支援士試験に望む前に知っておくべきこととして、次の3つが挙げられます。

・試験形式と試験範囲
・難易度・合格率
・合格に必要な勉強時間

以下では、さらに詳しく見ていきます。

試験形式と試験範囲

情報処理安全確保支援士試験は、「午前Ⅰ」「午前Ⅱ」「午後Ⅰ」「午後Ⅱ」の4つの時間帯に分けて実施されます。

各パートの出題形式・出題範囲・出題数・試験時間は以下の通りです。

「午前Ⅰ」の出題形式は四肢択一式で、テクノロジ系・マネジメント系・ストラテジ系の3分野から出題されます。

出題数は30問で、試験時間は9:30~10:20までの50分間です。 

「午前Ⅱ」の出題形式は四肢択一式で、データベース、ネットワーク、セキュリティ、システム開発技術、ソフトウェア開発管理技術、サービスマネジメント、システム監査の7分野から出題されます。

特に、近年はセキュリティやネットワークに関する問題が多く出題されているため、過去の傾向を分析して対策しましょう。

出題数は25問で、試験時間は10:50~11:30までの40分間です。 

「午後Ⅰ」の出題形式は記述式となっています。

出題数は3問で、試験時間は12:30~14:00までの90分間です。 

「午後Ⅱ」の出題形式は記述式となっています。

出題数は2問で、試験時間は14:30~16:30までの120分間です。 

「午後Ⅰ」と「午後Ⅱ」はどちらも情報セキュリティに関する長文を読んで解答する問題が出題されます。

また、読解力と解答スピード、情報セキュリティの幅広い知識が求められるため、合格を目指して勉強している人は日頃から本番を想定した対策を講じましょう。

出典:試験要綱 Ver.5.0|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/youkou_ver5_0_henkou.pdf

難易度・合格率

情報処理安全確保支援士は、情報処理技術者試験のレベル区分で最上位のレベル4に分類されます。

一般的な資格と比べて難易度は高いですが、高度技術者試験の中では簡単な部類だと言えるでしょう。

なぜなら、年に2回実施される情報処理安全確保支援士試験は、年に1回しか実施されない他の高度技術者試験よりもチャンスが1回多いからです。

合格率は数年前までは13〜14%前後を推移していましたが、近年上昇傾向にあり、現在は約20%ほどです。

情報セキュリティ人材の需要が増えたことが影響して、合格者の定員を政府が増やした可能性が考えられます。

出典:試験要綱 Ver.5.0|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/youkou_ver5_0_henkou.pdf

出典:試験要綱・シラバス など|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_04hanni_sukiru/_index_hanni_skill.html

合格に必要な勉強時間

情報処理安全確保支援士試験に合格するには、500時間以上の勉強時間が必要だと言われています。

応用技術者試験に合格できるレベルの知識がある人であっても、200時間ほどの勉強時間が必要になってきます。

このように、情報処理安全確保支援士試験に合格するには、並大抵ではない努力を根気よく重ねる必要があります。

情報処理安全確保支援士の年収とインセンティブ

情報処理安全確保支援士の年収と資格を取得することで得られるインセンティブについてご紹介いたします。 

・情報処理安全確保支援士の年収
・資格保有者の平均年収
・他の高度情報技術者試験の年収
・情報処理安全確保支援士は資格手当や報奨金がもらえる

以下では、さらに詳しく見ていきます。

情報処理安全確保支援士の年収

情報処理安全確保支援士の平均年収は600~1300万円ほどです。

中には年収1000万円を超える求人もあります。

日本人の平均年収が410万円ほど、エンジニアの平均年収が550万円ほどであることを鑑みても高収入だと言えます。

資格保有者の平均年収

情報処理安全確保支援士の合格者は平均年収は400~1000万円ほどです。

情報処理安全確保支援士の試験に合格した人の中には、最難関の試験を突破したのにもかかわらず、まだ登録していない人もいます。

正式に情報処理安全確保支援士となれば平均年収も上がるので、試験に合格してまだ申請していない人は、情報処理安全確保支援士として登録してもらいましょう。

他の高度情報技術者試験の年収

主な高度情報技術者試験の平均年収と偏差値は下記の通りです。

ITストラテジスト試験 約670万円 約71
システム監査技術者試験 約640万円 約70
プロジェクトマネージャー試験 約550万円 約69
ITサービスマネージャ試験 約530万円 約68
システムアーキテクト試験 約480万円 約68

こうして見ると、偏差値が高い資格ほど平均年収が高いことがわかります。
高収入を得たい人は難易度の高い試験にチャレンジしましょう。

情報処理安全確保支援士は資格手当や報奨金がもらえる

資格取得を奨励するIT企業にお勤めの人は、資格手当や報奨金が支給される場合があります。

支給される金額は企業によって異なりますが、月2~5万円ほどのインセンティブが基本給料に上乗せされます。

情報処理安全確保支援士の資格を取得する3つのメリット

情報処理安全確保支援士の資格を取得することで次の3つのメリットを得られます。

・名称独占の資格である
・企業から信頼を得られる
・他の資格試験で免除を受けられる

以下では、さらに詳しく見ていきます。

名称独占の資格である

情報処理安全確保支援士は、弁護士や公認会計士といった士業と並ぶ名称独占の資格です。

名称を使って活動できるのは、資格を取得した者に限られるため、自身の信頼性や権威性を高められます。

企業から信頼を得られる

情報処理安全確保支援士の資格を保有していれば、就職や転職でも有利になります。

情報セキュリティに対する見識が広いことを企業に示せるのです。

他の資格試験で免除を受けられる

情報処理安全確保支援士になれば、他の資格試験で一部免除を受けられる場合があります。

試験の負担を軽減できるのは、情報処理安全確保支援士の強みだと言えるでしょう。

情報処理安全確保支援士の資格を取得する3つのデメリット

ここまで情報処理安全確保支援士の資格の良い面を見てきましたが、悪い面にも目を向けましょう。

情報処理安全確保支援士の資格を取得することで次の3つのデメリットがあります。

・取得が難しい
・資格を維持するのに高い費用がかかる
・法的な義務を負わなければならない

以下では、さらに詳しく見ていきます。

資格を維持するのに高い費用がかかる

情報処理安全確保支援士の資格を維持するには、高い費用がかかります。

登録手数料のほかに約14万円の講習費用(3年後の更新までに)を支払わなければなりません。

取得が難しい

情報処理安全確保支援士試験は、実務経験者でも合格が難しいと言われています。

合格できるように学習計画を立てるなどして勉強に励みましょう。

法的な義務を負わなければならない

情報処理安全確保支援士になると、関連法規や施工規則といった法的な義務を負うことになります。

普通に生活していれば法を侵すことはありませんが、規則に縛られて窮屈に感じる人も一定数いるでしょう。

情報処理安全確保支援士の将来性

情報処理安全確保支援士には将来性があります。

今後の見通しが明るいと言えるのは、次の3つの現状に裏付けられているためです。

・セキュリティ人材の需要は高まっている
・資格取得者が飽和状態になることはしばらくない
・適した職種が多岐にわたっている

以下では、さらに詳しく見ていきます。

セキュリティ人材の需要は高まっている

近年セキュリティ人材の需要が高まっています。
実際に、多くの企業がセキュリティの重要性を認識し、対策を講じています。

資格取得者が飽和状態になることはしばらくない

情報処理推進機構の発表によると、現在2~3万人のセキュリティ人材が必要とされていますが、情報処理安全確保支援士の登録者は2万に満たないと言います。

このように、日本にはまだまだセキュリティ人材が足りておらず、求人や案件も数多くあります。

出典:情報処理安全確保支援士について|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
参照:https://www.meti.go.jp/shingikai/mono_info_service/sangyo_cyber/wg_seido/wg_denryoku/pdf/005_07_00.pdf

適した職種が多岐にわたっている

次の4つが挙げられます。

・セキュリティアナリスト
・セキュリティコンサルタント
・セキュリティアーキテクト
・国家公務員(防衛省・警視庁)

このように、情報処理安全確保支援士の資格を保有していれば、民間・公的機関を問わずキャリアの選択肢が広がります。

まとめ

今回は情報処理安全確保支援士の年収・難易度・メリット・将来性を解説いたしましたが、いかがでしたでしょうか。

情報処理安全確保支援士試験は、情報処理推進機構(IPA)が主催する情報セキュリティの国家資格です。

将来性のある情報処理安全確保支援士の試験に合格して年収アップしたい人は、資格取得に向けてさっそく勉強を始めてみてはいかがでしょうか。

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この記事の監修者

Branding Engineer編集部のイメージ

Branding Engineer編集部

株式会社Branding Engineerはエンジニアプラットフォームサービスである「Midworks」を運営。株式会社Branding Engineerが属するTWOSTONE&Sonsグループでは、エンジニアプラットフォームサービスにおけるエンジニアの連結登録数は50,000名を越え、連結稼働数も4,500名を、案件数も10,000件を超える。 ※登録数、稼働数、案件数は2024年10月発表時点の実績数値

株式会社Branding Engineerはエンジニアプラットフォームサービスである「Midworks」を運営。株式会社Branding Engineerが属するTWOSTONE&Sonsグループでは、エンジニアプラットフォームサービスにおけるエンジニアの連結登録数は50,000名を越え、連結稼働数も4,500名を、案件数も10,000件を超える。 ※登録数、稼働数、案件数は2024年10月発表時点の実績数値

記載されている内容は2024年11月10日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

初回公開日
2022.09.28
更新日
2024.11.10

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