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ITストラテジスト試験について徹底解説。試験の難易度から勉強方法もご紹介!

ITストラテジスト試験について徹底解説。試験の難易度から勉強方法もご紹介!のイメージ

ITストラテジストとして仕事をする場合、必ずしもITストラテジスト試験に合格する必要はなく、無資格でも仕事をすることができます。ITストラテジスト試験の難易度は極めて高く、取得しておくと高い評価を得られ、待遇や給与面で大きな違いが生じる場合があるため、取得することをおすすめします。

本記事では、ITストラテジスト試験の難易度が高い理由、試験の概要、効果的な勉強方法などについて解説しています。ITストラテジスト試験の受験を検討している方は是非参考にしてみてください。

ITストラテジスト試験について

試験の内容を説明するにあたり、そもそもITストラテジストはどのような職業なのかをまず理解する必要があります。

あまり聞き覚えがないかもしれませんが、今後ますます需要が高まるとされている職業の一つとされています。

ITストラテジストとは?

ITストラテジストは、企業の経営方針に沿ったIT戦略を策定する職種です。

近年、様々なIT技術を活用して業務改革や競合他社に負けないようなサービスや製品を開発、提案をする企業が増える中で、会社の経営においてもITを活用した経営戦略が求められています。

ITストラテジストは、ITに関する知識のみならず経営面における知識も必要とされる「ITコンサルタント」の立場として、経営者目線としてIT戦略の提案と実行を主導するスペシャリストです。

合格した際に得られるメリット

ITストラテジストの仕事は、IT戦略を企業に提案するものであり、需要として高まり続けています。

そもそもITストラテジストとして仕事をする場合、必ずしもITストラテジスト試験に合格する必要はなく、無資格でも仕事をすることができます。

しかしITストラテジスト試験自体の難易度は極めて高いため、取得しておくと高い評価を得られ、待遇や給与面で大きな違いが生じる場合もあります。また就職や転職においては大きなアピールとなります。

試験概要について

試験の実施時期は毎年4月に行われ、実施方法はペーパー方式です。

試験は4つあり、全ての試験を一日かけて実施します。

それぞれ合格基準が設けられておりますが、たとえば午前I試験が合格基準を満たすことができなかった場合、午前II試験以降は採点されません。つまり、途中で合格基準を満たすことができなかった場合は、以降の試験は採点されることなく自動的に不合格となります。

出典:ITストラテジスト試験|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/st.html

午前I試験について

試験は50分間で、四肢択一問題です。

出題範囲は、
・テクノロジ系
・マネジメント系
・ストラテジ系
の、ITに関する3分野が幅広く出題されます。

問題数は、上記3分野から合わせて30問で、出題される問題は、応用情報技術者試験で使用される問題から引用されています。

合格基準は、100点満点中60点以上となります。

尚、午前I試験に関しては、以下のいずれかに該当すると、受験が免除となります。

・応用情報技術者試験合格済み
・高度情報技術者試験に分類される試験に合格済み
・高度情報技術者試験に分類される試験の午前I試験で合格基準点を取得済み

出典:試験要網|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/youkou_ver5_0_henkou.pdf

出典:ITストラテジスト試験|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/st.html

午前II試験について

試験は40分間で、四肢択一問題が合計25問です。

出題範囲ですが、午前Iの出題範囲のうち、
・セキュリティ
・システム戦略
・システム企画
・経営戦略マネジメント
・技術戦略マネジメント
・ビジネスインダストリ
・企業活動
・法務
の合計8分野からの出題となります。

分野名を見て分かる通り、より専門的で高度な問題が出題され、難易度も午前I試験に比べると高くなります。

出典:ITストラテジスト試験|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/st.html

午後I試験について

90分間の記述式の試験で、4問あるうち2問選んで解答します。

問題は、以下5つの内容から出題されます。いずれもITストラテジストに求められるスキルが挙げられており、試験を通じてそのスキルが伴っているかを判断することとなります。

・業種ごとの事業特性を反映し情報技術(IT)を活用した事業戦略の策定に関すること
・業種ごとの事業特性を反映した情報システム戦略と全体システム化計画の策定に関すること
・業種ごとの事業特性を反映した個別システム化構想・計画の策定に関すること
・事業ごとの前提や制約を考慮した情報システム戦略の実行管理と評価に関すること
・組込みシステム・IoTを利用したシステムの企画、開発、サポート及び保守計画の策定・推進に関すること

出典:ITストラテジスト試験|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/st.html

午後II試験について

120分の記述問題で、3問のうち1問の課題を選び、2000〜3000文字程度の論文形式での解答となります。

問題の出題範囲は午後I試験と同様で、午後II試験に関しては、評価ランク(A,B,C,D)にて評価されるため、配点割合は設けられており、合格基準はAのみです。

出典:ITストラテジスト試験|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_11seido/st.html

試験合格に求められるものとは?

ITストラテジスト試験の合格には、知識、読解力、文章力、実践力が必要とされているため、単に知識を詰め込むだけの勉強だけでは合格は非常に難しいといえます。

ITに関する豊富な知識と理解

ITストラテジスト試験では、基礎的なIT知識をはじめ、応用情報技術者試験などのその他高度情報処理技術者試験で使用される問題も出題されます。

これに加えて、日々変化する新しい情報技術に関する問題も問われるため、既存の情報の蓄積と最新情報のアップデートを日々意識しましょう。この際、技術的な面は試験上で問われることはないため、概要を把握することを心がけてください。

経営的な視点

ITストラテジスト試験はIT関連の試験であるものの、ITのみならず経営マネジメントスキルも問われる資格です。そのため、経営戦略やマネジメント、マーケティングなどの経営に関する知識も必要です。

したがって経営に携わっていたりなどの経験が十分に活かすことができます。

ITのストラテジストの立場を意識した読解・論述力

ITストラテジスト試験では、受験生が持つITや経営に関する知識を、午後I・II試験において評価しています。

ここで重要なのが、問題に答える上で、設問で一体何が問われているのかを十分に理解する必要があるということです。つまり「出題者が答えてほしいことを論述する」ことが大切です。

その上で、ITや経営に関する知識が必要であるものの、あくまでも経営戦略やIT戦略の視点から物事を捉える、ITストラテジストという立場での物事の捉え方で論述する必要があります。

日頃から、新聞や雑誌で取り上げられている新しい情報技術を用いた経営や販売戦略に対し、どのような活用方法があるか、経営層はどのような戦略を図るのかなど、様々な観点から分析することで、あらゆる問題の出題方法に対応することができます。

ITストラテジスト試験難易度が高い理由

ITストラテジスト試験は、先述のとおり高度情報処理技術者試験の一つで、最上位のスキルレベル4に分類されています。

合格率も例年14%〜15%前後と低いことから、試験の難易度はかなり高いことがわかります。

出典:IT ストラテジスト試験(レベル4)シラバス|IPA 独立行政法人 情報処理推進機構
参照:https://www.jitec.ipa.go.jp/1_13download/syllabus_st_ver4_0.pdf

難易度は難関試験レベル

日本には三大国家資格と呼ばれるものがあり、弁護士・医師・公認会計士があり、ITストラテジスト試験は、この三大国家資格に匹敵するほどの難関レベルであるといわれています。

午後II試験突破が合格への鍵

午後に行われる「午後II」の試験では、IT戦略について2000〜3000字前後での大論述問題となっており、自身の知識や経験はもちろんですが、自分の考えをまとめることのできる作文能力が必要です。

ITストラテジスト試験が難関試験であるという理由は、この「午後Ⅱ」試験が難易度を上げているといっても過言ではありません。

勉強期間は長期間必要な場合が多い

資格勉強に費やす時間は、元々持っている知識やスキルをどれだけ保持しているか、また仕事をしながら勉強に取り組むなどの環境の違いから、勉強時間も人によって異なります。

ITや経営に関して豊富な知識をすでに蓄えていたり、実務経験がある人は最短30〜100時間程度の勉強時間で合格している人もいれば、一念発起してこれから勉強を始める人は1〜2年程度時間を要する人もいます。

いずれにせよ、ITストラテジスト試験を受験するにあたり、最難関のレベルであることも考慮し、学習スケジュールはかなりの余裕をもって立てることをおすすめします。

ITストラテジスト試験の勉強方法

ITストラテジスト試験は、難関かつ膨大な試験範囲であるため、少しでも効率よく勉強を進めていく必要があります。

そのためには、各問題の特徴を掴み、それぞれの対策方法を考えていくことがとても重要です。

午前I・II試験

最初は午前I、IIの試験対策から始め、ITストラテジストに必要な知識の習得に努めてください。

先述のとおり、ITストラテジスト試験は持っている知識だけでは太刀打ちできないのが現状ですが、そもそもIT関連の単語や知識を持っていないと、論述はおろか、午前試験も合格することができません。

まずは試験に出題されるIT関連や経営に関する基本用語を地道に覚えていき、単語や知識を蓄えていき、その後過去問などで問題に触れ、何度も問題演習を行っていきましょう。

また午前II試験では、経営戦略やマーケティング、セキュリティに関する新しい用語がタイムリーに出題される傾向にあるため、日頃からこれらに関する動向や情報をキャッチアップするようにしてください。

午後I・II試験

多くの受験生が苦慮しているのは、やはり論述形式の午後I、II試験です。

有効な試験対策として、普段から論述問題の練習に積極的に取り組むことをおすすめします。

ただ闇雲に文章を書くのではなく、過去問の論述問題などで実践的な練習をしていきます。模範解答と自身の答えを比較し、なにがどう違うのかを分析していくことで、求めている答えを導き出すことができます。

また午後II問題では、最新のトピックを用いた問題が出題される傾向にあるため、様々な業界でのIT導入事例などの記事をいち早くチェックできるように、日頃から心がけていきましょう。

通信講座や資格スクールを利用する

上記のとおり独学で勉強をすすめることは可能ですが、難関試験のため余裕をもった勉強のスケジューリングが必要なため、勉強期間は長期戦を余儀なくされます。

その中で、勉強に対するモチベーション維持や疑問点などをスムーズに解消できる環境であるかなど、様々な懸念材料が生まれてくる人も少なくありません。

そのような人には、通信講座や資格取得のための専門学校を利用することをおすすめします。

費用は独学に比べて割高になりますが、講師による授業やeラーニングを受講や、分からない部分を質問できたり、指定のテキストを利用することで参考書選びにも迷う必要がなく、なにより独学より短いスケジュールで試験に臨めるのが最大のメリットです。

実際利用するかしないかは、一度ホームページや学校を覗いてみて、お金をかけて利用すべきか否かを判断してみてください。

まとめ

ITストラテジスト試験は、情報処理技術者試験の中で最高ランクの難易度を誇る国家試験です。

そのため合格率は低く、簡単に合格することができませんが、試験に合格すると就職や転職に大変有利で、市場価値もとても高いとされています。

ITストラテジストは、今後ますます需要が高まっていく職業とされており、仕事をする上で資格は必要ではありませんが、ここでITストラテジスト試験に合格しておくことで、周囲からの圧倒的な信頼を得ることができ、今後のキャリアパスを間違いなく押し上げられます。

長期的に活用することができる資格であることは間違いないため、長いスパンでも挑戦してみる価値のある資格ではないでしょうか。

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この記事の監修者

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Branding Engineer編集部

株式会社Branding Engineerはエンジニアプラットフォームサービスである「Midworks」を運営。株式会社Branding Engineerが属するTWOSTONE&Sonsグループでは、エンジニアプラットフォームサービスにおけるエンジニアの連結登録数は50,000名を越え、連結稼働数も4,500名を、案件数も10,000件を超える。 ※登録数、稼働数、案件数は2024年10月発表時点の実績数値

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記載されている内容は2024年10月31日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

初回公開日
2022.09.28
更新日
2024.10.31

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