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ORACLE MASTERの難易度は?各グレードの偏差値や試験内容も紹介

ORACLE MASTERの難易度は?各グレードの偏差値や試験内容も紹介のイメージ

オラクルマスターには4つのグレードがあり、最もグレードが低い「ブロンズ」の難易度は、試験時間120分、全70問のうち正解率約65%以上が合格ラインと設定されています。上位のグレードの方が難易度が高いとされており、取得すると、年収アップやスキルの証明に役立ちます。

本記事では、ブロンズ以外のグレードの難易度も詳しく解説しています。また、オラクルマスターに合格するための勉強方法についても紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。

ORACLE MASTERってどんな資格?

ORACLE MASTERは日本オラクルが認定する資格となります。そして、リレーショナル・データベース管理ソフトウェア市場で高いシェアを占める同社商品の、データベースの構築から管理、保守・運用までを行える技術を証明する資格です。

ここではもう少し具体的に、ORACLE MASTERがどのような資格であるかを説明していきます。

世界基準の資格である

ORACLE MASTERは日本国内だけで通用する資格でしたが、2013年10月に制度が改定されました。

制度改定以降ではORACLE MASTERのSilver以上を取得すると、日本国外で実施されているOracle Certification Program(OCP)と連携して、それに対応するグローバルの資格も同時に取得できるようになりました。

日本だけではなく、世界中で通用する資格が同時に取得できます。

4つのグレードが存在する

ORACLE MASTERには、4つのグレードがあります。

グレードはレベル順に「Bronze(ブロンズ)」「Silver(シルバー)」「Gold(ゴールド)」「Platinum(プラチナ)」となり、Bronzeが一番簡単なレベルです。

「ORACLE MASTER 2019」からは、Bronzeをスキップして、Silverからの受験が可能となりました。Bronzeからレベルアップを図るか、Silverからレベルアップを図るかは、エンジニアのスキルに合わせて自由に選択が可能です。

グレードごとに受験資格がある

ORACLE MASTERを受験するには、前提資格が必要なものがあります。

ここでは2020年1月に導入された新資格体系「ORACLE MASTER2019」に沿って、受験資格を説明しますので、参考にしてみてください。

なお、Platinumについては「ORACLE MASTER2019」の詳細は未定となっているので、前のバージョンのままで説明をしています。

新資格体系になったことで、SilverはBronzeの資格を取得していなくても受験が可能となりました。また、Platinumではオラクル認定コースを2つ以上受講していなければ、受験できません。

グレード 認定資格名 前提条件/受験資格
Bronze ORACLE MASTER Bronze DBA 2019 なし
Silver ORACLE MASTER Silver DBA 2019 なし
Silver ORACLE MASTER Silver SQL 2019 なし
Gold ORACLE MASTER Gold DBA 2019 Silver DBA 2019
Platinum ORACLE MASTER Platinum Oracle Database 12c Gold DBA 2019

いつでも申し込みできる

ORACLE MASTERはオラクル認定システム「CertView」経由で、いつでも申し込みが可能です。ただしPlatinumの申し込みは、Oracle University コールセンターに電話で申し込む必要があります。

残念ながら合格できなかった人は、再受験が可能です。再受験の申し込みは、合格できなかった試験日から5日経過しなければ受け付けてくれません。例えば、2022年10月1日に受験した場合、再受験は2022年10月6日以降に予約可能となります。

また、同一科目(同一試験番号)は、年の間に4回までしか受験できないため、注意しましょう。

合格率は公開されていない

ORACLE MASTERの受験者数、合格者数は非公開となっているため、合格率の情報はありません。

基礎であるBronzeでも、簡単に取得はできないと言われています。この点から考えてみると、Bronzeでは40~60%程度と想定できそうです。

Bronze以上のレベルの場合は、それ以上に取得が難しくなると言われています。

ORACLE MASTER保有者の年収相場

データベースエンジニアの平均年収は約400~600万円と言われています。

ですが、オラクルマスター プラチナを保有しているデータベースエンジニアの場合、この資格保有者を求めるITインフラ構築の求人では、年収800万円以上の場合も多くあります。

ORCLE MASTERの資格を保有することで、将来的に1,000万円を目指すことも夢ではないでしょう。

グレードによるORACLE MASTERの難易度

ORACLE MASTERの合格ラインは正解率が約60%〜70%の間で設定されており、上位のグレードの方が取得の難易度は高いとされています。

ここでは、難易度の情報をまとめてみましたので参考にしてみてください。

グレード 偏差値 同程度レベルの資格
Platinum 67以上 ITサービスマネージャ試験・システムアーキテクト試験
Gold 65程度 日商マスター・応用情報技術者試験
Silver 55程度 3次元CAD利用技術者試験1級・準1級
Bronze 50程度 Javaプログラミング能力認定試験1級・P検2級

【グレード別】ORACLE MASTERの試験内容

ここではORACLE MASTERのグレード別の試験内容を紹介します。

合格に向けて何の勉強が必要となるかを説明しているので、実際の試験勉強に取り組む際の参考にしてください。

Platinum

難易度の1番高いグレードがPlatinumです。先述している受験資格をクリアした上で、ORACLE MASTER Platinum Oracle Database 12c 実技試験に合格しなければなりません。

ORACLE MASTER Platinum Oracle Database 12c 実技試験では以下のような内容が出題されます。試験は2日間にわたり、8つに設定されているスキルそれぞれにおいて約60%の正解率が求められます。

・一般的なデータベースとネットワークの管理
・データ・ウェアハウスの管理
・パフォーマンスの管理
・Grid Infrastructure
・データベースの可用性の管理
・データの管理
・Data Guard
・Real Application Cluster Database

Gold

ゴールドでは、先述している受験資格をクリアした上で、Oracle Database Administration IIに合格しなければなりません。

Oracle Database Administration IIでは以下のような内容が出題されます。試験時間は120分で85問出題され、合格するためには、約55%の正解率が必要です。

・バックアップとリカバリ
・リカバリ能力の構成
・バックアップ計画の実装
・RMAN バックアップ・オプションの設定および非データベース・ファイルのバックアップの作成
・障害の診断
・RMAN を使用したファイルのリカバリ
・フラッシュバック・テクノロジの使用
・データの転送
・RMAN の操作の監視と調整
・マルチテナント・コンテナ・データベースとプラガブル・データベースの作成
・CDB と PDB の記憶域の管理
・可用性の管理
・データ の移動、セキュリティ操作の実行、他の O racle 製品との統合
・基本的なバックアップとリカバリの実行
・RMANリカバリ・カタログの使用
・バックアップの実行
・RMAN 暗号化バックアップの使用
・リストアおよびリカバリ操作の実行
・Oracle Secure Backup の使用
・フラッシュバック・データベースの使用
・データベースの複製
・マルチテナント・コンテナ・データベースとプラガブル・データベースのアーキテクチャ
・CDBとPDB の管理
・CDBとPDB でのセキュリティの管理
・パフォーマンスの管理

Silver

シルバーでは、Oracle Database Administration Iに合格しなければなりません。

Oracle Database Administration Iでは以下のような内容が出題されます。試験時間は150分で90問出題され、合格するためには約60%の正解率が必要です。

・Oracle Databaseのアーキテクチャの確認
・Oracle Databaseインスタンス
・データベース記憶域構造の管理
・領域の管理
・データの並行性の管理
・バックアップとリカバリの概念
・データベースのバックアップの実行
・データの移動
・パフォーマンスの管理: SQLチューニング
・DBCAの使用によるOracle Databaseの作成
・DBAASの概要
・Oracle Databaseの管理ツール
・Oracleネットワーク環境の設定
・ユーザー・セキュリティの管理
・UNDOデータの管理
・Oracle Database監査の実装
・バックアップとリカバリの設定
・データベースのリカバリの実行
・データベースのメンテナンスの実行
・Oracle Schedulerの使用によるタスクの自動化
・Oracle Databaseソフトウェアのアップグレード

Bronze

Bronzeでは、Bronze DBA Oracle Database Fundamentalsに合格しなければなりません。

Bronze DBA Oracle Database Fundamentalsでは以下のような内容が出題されます。試験時間は120分で70問出題され、合格するためには約65%の正解率が必要です。

・Oracleデータベース管理の概要
・Oracle Enterprise Manager Database Express およびSQL管理ツールの使用
・Oracleインスタンスの管理
・ユーザーおよびセキュリティの管理
・データベースの監視およびアドバイザの使用
・Oracleデータベースのインストールおよびデータベースの作成
・Oracle Network環境の構成
・データベース記憶域構造の管理
・スキーマ・オブジェクトの管理
・Oracleデータベース・ソフトウェアの管理

ORACLE MASTERを取得するメリット

ORACLE MASTERを取得すると年収アップにつながるということは先述しましたが、それ以外にこの資格を取得するメリットとして何があるのでしょうか。

ここでは、ORACLE MASTERを取得するメリットについて説明します。

  • データベースの知識を身につけられる
  • スキルの証明になる
  • 資格手当などをもらえる可能性がある

データベースの知識を身につけられる

ORACLE MASTERに合格するには、やはり勉強が必要です。資格取得に向けて勉強することで、データベース技術者としての知識を習得できます。

その習得した知識を活かして、新しいプロジェクトに参加したり、新機能を採用したりなど、実践的な経験が積めるでしょう。そうすることで、データベース技術者としての体系的なスキルも習得できます。

スキルの証明になる

オラクルのデータベースは日本国内でも高いシェアを持っているため、多くの企業が採用しているデータベースを管理できる能力は、スキルとして十分にアピールできます。

また、ORACLE MASTERは、多くのエンジニアが取得を目指している資格であるため認知度が高く、この資格を持っていれば就職や転職でアドバンテージとなるでしょう。

資格手当などをもらえる可能性がある

ORACLE MASTERに合格すると、資格手当を支給してくれる会社もあるようです。会社によって金額は異なりますが、Goldを取得できれば、月10,000円程度の手当となるようです。

月10,000円の手当がでれば、年で120,000万円となります。貯蓄や家計の助けとしても嬉しい金額ではないでしょうか。

ORACLE MASTERに合格するための勉強方法

ORACLE MASTERのBronze、Silver、Goldであれば、20~40時間、Platinumでは約350時間の勉強が必要と言われています。オラクル製品に慣れていないということであれば、更に時間はかかるかもしれません。

ここではORACLE MASTERに合格するための勉強方法を紹介します。難易度や自分のスタイルにあった勉強方法を見つけ、効率の良い学習を目指してみましょう。

通信講座を活用する

ORACLE MASTERの資格を働きながら取得したいということであれば、通信講座を活用してみましょう。

独学の場合、自分できちんとした学習プランをたてなければなりません。また、使用する参考書から探すというのは時間もかかります。

通信講座であれば学習プランも使用する教材も用意されているので、働きながらでもすぐに資格取得に向けての勉強をスタートできるでしょう。

動画講座を活用する

独学で勉強しているけど、自分では良く分からない所がある、もっと知識を深めたいといったときに、動画講座を利用してみてはいかがでしょうか。

動画講座であれば、講座の種類によってはポイント的に利用できたり、好きな時間に受講できたりするため、働いていても利用しやすい勉強方法と言えます。

また、スクールに通うより費用が安く済むという点も嬉しいポイントです。

独学で参考書を活用する

独学で参考書を読んで勉強するという方法もあります。自分のペースで、費用を抑えてできる点がメリットです。

しかし参考書で勉強してから問題集を解いたり、実機で動作検証して誤った点を復習したりというインプットとアウトプットを1人で何度も繰り返さなければなりません。資格取得への強い意志と、自己管理が必要な勉強方法とも言えます。

いろいろなレベルの人向けの参考書が揃っているため、自分にあった参考書をよく検討してから購入しましょう。

専門学校やスクールを活用する

難易度の高いグレードの取得を目指すということであれば、独学にも限界があります。また、専門学校やスクールでは、資格取得に対する不安や相談などのサポート体制も整っているため安心です。

通常業務でオラクル製品を使用しているという人であっても、特に難易度の高いグレードの資格取得を目指すということであれば、専門学校やスクールでの勉強を検討してみてはいかがでしょうか。

不安になることも多いので受講者のサポート体制が整っている専門学校やスクールがおすすめです。まずは資料請求で、スクールや専門学校の情報を集めてみることから始めてみましょう。

オンラインでできる問題演習を活用する

オンライン上で公開されている、学習サイトを活用してみましょう。

BronzeからGoldまでの問題演習を無料で利用できるサイトもあります。問題数が多いサイトでは500問まで用意しているサイトもあるので、実際の試験をイメージして取り組んでみましょう。

合格体験なども掲載しているサイトもあるため、受験に役に立つ情報を見つけられる可能性もあるでしょう。

ORACLE MASTERの取得に向いている人

エンジニアにとって、ORACLE MASTERは非常に人気のある資格の1つです。この資格取得を目指している人も多いかと思いますが、どのような人がこの資格取得に向いているのでしょうか。

ここからは、ORACLE MASTERの取得に向いている人について紹介しますので参考情報として、読んでみてください。

学び続けることが好きな人

Bronzeを取得したらSilver、Silverを取得したらGoldと、徐々にグレードを上げて資格取得を目指すことで、より有利なスキルを身につけられます。

また、試験にはバージョンがあります。バージョンアップがされると、移行試験を受けてバージョンアップされた資格の取得が必要です。移行試験は一から受験するのではなく、バージョンが変わった点の確認が中心となります。

どちらのケースにしても、このORACLE MASTERという資格を有利に使い続けるには、勉強を継続する必要があるということになります。

データベースに特化したエンジニアを目指している人

オラクル製品のデータベースは市場で高いシェアを占めています。そのオラクル製品のデータベースの管理ができるということであれば、そのスキルのニーズが高いということになります。

データベースに特化してエンジニアを目指しているようであれば、高いシェアを占めるオラクル社のデータベースに関する資格となるとなるORACLE MASTERを取得していて、損をすることはないでしょう。

Bronzeは実務経験が浅い人にもおすすめ

Silverは実務経験がないと取得が難しいと言われています。ですが、Bronzeは、実務経験が浅くても取得可能です。

Bronzeを取得すれば、データベース管理・運用やSQLの基礎知識や技能が備わっている証明となるので、就職や転職に有利に働きます。

そしてある程度の実務経験を積んでから、Silverに挑戦してみるのが良いでしょう。

ORACLE MASTERの試験に申し込むときの流れ

ORACLE MASTERの受験申し込みはオラクル認定システム「CertView」経由で、いつでも申し込みが可能です。

Oracle Universityに申し込み先のリンクがあるので、確認してみてください。

「CertView」の利用には Oracle.com のアカウントが必要となります。アカウントを持っていない場合はアカウントの登録をしてから、申し込み手続きをしましょう。初回申し込みの場合は、受験日時の48時間前までにアカウント登録が必要となっていますので、注意が必要です。

試験会場での受験、自宅や職場での受験も可能なので、自分が希望する受験地で申し込みをします。日程は随時となるので、受験できる日を選択して申し込みをしましょう。

試験料の支払いはOracle Universityが発行する「受験チケット」での支払いか、試験予約時にピアソンVUE社へ直接支払う方法のどちらかです。

合格発表と合格証書の取得方法

合格発表は試験直後、合格証書は受験申し込みのときに使用した「CertView」から各自で発行手続きをします。

ORACLE MASTERの合否判定は、試験終了時の画面に表示されます。ピアソンVUE社認定テストセンターで受験した場合は、試験終了後に受付でスコアレポートが渡されます。

合格証書を発行するにはOracle Universityのサイトへログインして、画面左側に設置されている「資格情報」メニューから該当するサブメニューを選択して発行します。

ORACLE MASTERの難易度を把握しておこう

ORACLE MASTERの難易度、グレード別の試験内容や勉強方法を中心に説明してきました。

ORACLE MASTER取得するためには、どの程度の難易度なのか、どのように勉強をしたら良いのかなど、しっかりと準備して臨む必要があります。

ここでの記事を参考にして、ORACLE MASTERの資格を取得していただき、エンジニアとして経験を積むため、あるいは就職・転職などに役立ててみてはいかがでしょうか。

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Branding Engineer編集部

株式会社Branding Engineerはエンジニアプラットフォームサービスである「Midworks」を運営。株式会社Branding Engineerが属するTWOSTONE&Sonsグループでは、エンジニアプラットフォームサービスにおけるエンジニアの連結登録数は50,000名を越え、連結稼働数も4,500名を、案件数も10,000件を超える。 ※登録数、稼働数、案件数は2024年10月発表時点の実績数値

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記載されている内容は2024年10月27日時点のものです。現在の情報と異なる可能性がありますので、ご了承ください。また、記事に記載されている情報は自己責任でご活用いただき、本記事の内容に関する事項については、専門家等に相談するようにしてください。

初回公開日
2022.09.16
更新日
2024.10.27

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