システムエンジニアに将来性はある?市場やSEの需要変化を考察
システムエンジニアは、IT業界の市場拡大やさまざまな業界でのDX推進などにより、需要が高まっているため、将来性は高いと言えます。しかし、企業によって将来性が大きく左右される場合やAIの台頭による影響を受けるため、自身の将来ビジョンをしっかりと見据え、行動していく必要があるしょう。
本記事では、システムエンジニアの現状やシステムエンジニアの将来性、将来性のあるシステムエンジニアの特徴などについて解説しています。システムエンジニアを目指している方は是非参考にしてみてください。
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SE(システムエンジニア)の現状
現代のIT業界では、システムエンジニアの将来性が注目されています。しかし、システムエンジニアは現在、いくつかの現状に直面しています。ここでは勤務条件や年収から、説明するためシステムエンジニアの将来性が気になっている人は確認してみてください。
平均年収が高い
システムエンジニアは需要の拡大に伴い、高い平均年収が特徴となっています。需要の増加にもかかわらず、人手不足が深刻な状況であるため、システムエンジニアの給与水準は比較的高いです。
将来も需要は増加し続ける見込みがあり、そのためシステムエンジニアの平均年収が下がることは考えにくいです。
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勤務条件が厳しい
システムエンジニアは、需要や高い平均年収が魅力ですが、現状では勤務条件が厳しいことが課題となっています。休日出勤や残業が当たり前で、日々忙しい状況で業務を進めなければなりません。納期との兼ね合いもあり、激務をこなす必要があります。
しかし、労働改革の進展により、将来的には勤務条件が改善されることが期待されています。
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SE(システムエンジニア)の将来性
SE(システムエンジニア)は、「需要が今後なくなる」「いらない」などの噂を耳にしたことはあるでしょうか。
実際に、IT市場の現状やそれに伴うSEの需要がどうなっているのか、さまざまな観点からSEの将来性について解説します。
IT業界の市場拡大
2021年のインターネット利用率は13歳から59歳までの各階層で、9割を超えています。
以下は、年齢階層別インターネット利用率のグラフになります。
出典:令和4年 情報通信に関する現状報告の概要|総務省
また、スマートフォンの利用率は、個人では77.3%になっています。
今後さらなる進化を遂げるであろうIT業界では、対応するソフトウェアや各種システムを開発するために、より多くの知識と高度な技術を持つSEが必要になります。
そのため、実践での経験が豊富で技術やスキルにたけたSEほど、求められる傾向が高くなるでしょう。
出典|参照: 令和4年 情報通信に関する現状報告の概要|総務省
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DX推進によるさまざまな業界での需要増加
SEの人材を求めているのは、IT業界の企業だけではありません。
現在では他職種の企業でも、会社のデータを扱うシステムを独自に開発したり、自社でシステムを運用保守するなどIT部門への進出が活発に行われている傾向にあります。
そのため、一般企業でもSEの需要が高まり、専門の部署を作ったり、IT教育を行ったりといった動きが広まっているのです。DX化が推進されていることも理由の一つといえるでしょう。
人手不足と離職率の高さが課題
さまざまな企業で必要とされているSEという職業ですが、一方で人手不足が深刻な問題となっています。
経済産業省が平成28年6月に公表した「IT人材の最新動向と将来推計に関する調査1」によれば、IT需要が今後拡大すると見込まれています。
以下の画像が、IT人材需給に関する主な試算結果のグラフになります。
出典:IT人材需給に関する調査|みずほ情報総研株式会社
一方で、我が国の労働人口(特に若年人口)は減少が見込まれ、IT人材の需要と供給の差は需要が供給を上回り、2030年には、約79万人に拡大する可能性があると試算されています。
このように、深刻な人手不足が予想されているため、SEの需要は拡大し続ける見込みです。
今は、比較的覚えやすく身に付きやすいプログラミング言語が増え、SEを目指す人材がIT業界に入りやすくなっています。しかし、実践で活躍できるスキルや技術を身に付けるまでに時間がかかるため、SEをやめる人が多い傾向にあります。
離職率が高いエンジニアだからこそ、継続して働き続けるSEは貴重な人材として求められる傾向が続くでしょう。
出典:IT人材需給に関する調査|みずほ情報総研株式会社
参照:https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/houkokusyo.pdf
勤務条件が改善される可能性が高い
システムエンジニアの勤務条件は改善の見込みがあります。労働改革により、休日出勤や残業、出勤時間についての改善策が進められています。
また、一部のエンジニア企業ではリモートワークが推奨されており、システムエンジニア業界の働き方はより良い方向へと進んでいくでしょう。
50代のSEが増える予想もある
50代のSEが増える理由として考えられるのは、少子高齢化が影響して、若者のSEが増えないということが挙げられます。
50代のSEが増えると、変化していくIT技術に対応できる若者の育成が難しくなるでしょう。
よって、人手不足が加速すれば、SEの高齢化も予想されています。
SEとして働くことの将来性
SEは、35歳という年齢が転換期と言われがちである35歳定年説や、AIによってSEの仕事がとって変わられる可能性があるという話が存在します。
そこで、SEは長く続けられる仕事か否か、将来性があるのかを解説します。
年齢に応じて働き方を変える必要がある
今後もIT技術はさらなる発展を遂げると予想されているため、それに比例してエンジニアの需要が高まっていくでしょう。一方で、環境の変化が激しく、年齢によって労働環境が適さない場合があります。
技術革新を背景とした環境変化が激しいIT業界においては、35歳で定年を迎えるという説があるほど、過酷な労働環境で知られる職種です。
そのため、自身の将来ビジョンをしっかりと見据え、行動していかなければ、IT業界から取り残されてしまう危険性があるでしょう。
企業によって将来性が大きく左右される
自社開発を行ったり、社内SEを採用している大手企業に所属できれば、将来的にも安心してSEの仕事を続けていくことができるでしょう。
しかし、下流工程を下請けしている小さな企業や、客先常駐を主な業務としている企業に所属する場合は、高度な技術を身に付ける業務に携われる機会が比較的少なく、スキルを身に付けられないまま年齢だけを重ねていってしまうという恐れがあります。
若い人材の参入が激しいIT業界では、年齢に応じて持つべきスキルを持ち合わせていないSEはやがて必要とされなくなり、会社からも業界からも居場所をなくしてしまう可能性があるのです。
そういった事態を避けるためにも、今自分がどのような会社に属しているのか、10年後同じ会社で自分が活躍して働けるのかを見極めましょう。
場合によっては、もっと待遇の良い、高度なスキルを身に付けられる会社への転職を視野に入れましょう。
AIの台頭による影響
AIの台頭によって、SEの仕事が奪われてしまうのではないかといった話も聞いたことがある人もいるのでしょうか。
結論から言うと、人が行う必要のある業務もあるため、すべてのSEの仕事がAIに奪われることは、今すぐには起きないと考えられます。
AIを活用して、SEの仕事が部分的にAIに代わって進められることがある一方、AIが分析することのできないデータや、AIが介入できない分野も存在するためです。
また、SEの仕事は、クライアントの問題をITの方法を用いて、解決することです。クライアントごとにあるそれぞれの事情や状況の判断など、複雑なシステムの構築という業務においてはパターン化は難しいと考えられています。
将来性のあるSEの特徴
現状の意識や、姿勢を変えることによって、将来性のあるSEになれるでしょう。また将来性のあるSEには、未来のキャリアを具体的にイメージしているなど、いくつかの特徴があります。
ここでは、将来性があるSEにはどのような特徴があるのかについて、紹介します。
学び続ける姿勢を持つ
IT業界は変化が早いので、常に最新の技術や情報を学び続ける姿勢が求められます。そのため、自分のスキルや知識を日頃からアップデートする意識を持ちましょう。
最近では、AIに関する最新技術に注目が集まっており、国内外問わず、関連した文献を読むことで、最新の情報が把握できるでしょう。エンジニア向けの勉強会などもあるので、参加してみてはいかがでしょうか。
高度なスキルや複数のスキルを身に付ける
プログラミングのスキル以外にも、セキュリティやクラウドに関する知識などを持っていれば、より活躍できるフィールドが広がります。
さらにプレゼンやコミュニケーション能力などの対人コミュニケーションに関するスキルを磨くことによって、円滑な仕事を実現できる可能性があります。
明確なキャリアビジョンを持つ
将来性のあるエンジニアになるために、明確なキャリアビジョンを持つことが重要です。
将来の見通しをはっきりさせることによって、具体的な目標が定まり、行動も目標に向けたものになるので、明確な行動方針も立てられるでしょう。
キャリアビジョンを見据え、スキルや知識を身に付けることも、将来性のあるSEになることにつながります。
変化に柔軟な対応をする
時代というものは、常に状況に応じて移り変わっていくものです。IT業界で必要とされるスキルや技術もその時代に適したものが生まれたり、かつて必要とされたものが淘汰されたりと、さまざまな変化があります。
そういった時代の変化に対応できるSEこそ、時代に乗り遅れずIT業界で活躍していける人材です。
どういったプログラミング言語が必要とされているのか、どのようなシステムが求められているのかを敏感に察知し、その時に適した対応ができることが重要です。
自分の立ち位置を見定める
セルフマネジメント能力の高さも将来性のあるSEには必要不可欠です。
自分の年齢で持っているべきスキルや技術は足りているのか、働いている企業でその技術を得ることができるのかなどを冷静に分析し、ときには転職活動なども積極的に行います。
常に自分があるべき場所に立とうとする、積極性と意欲がSEの将来性をより高いものに確約してくれるでしょう。
これから淘汰されていくSEの特徴
SEは、活躍できる年齢が一定程度決まっている場合もあります。また、業務に対する意欲によっても、組織から不必要だと判断されてしまうケースもあるでしょう。
ここでは、どのようなSEが不必要とされる傾向にあるのかについて紹介します。
現在の業務に満足している
SEの中には、プロジェクトマネージャーなどの上位の役職を避けたい人もいます。
しかし、将来の計画を持つことはSEとして生き残るために重要です。
例えば、マネジメントスキルやコミュニケーション能力を磨き、プロジェクトマネージャーを目指すか、プログラミング技術を追求しスペシャリストとして洗練させるか、または別の職種に挑戦するか、自身の将来について計画を持つことが必要です。
そうでないと、必要な存在として認識されず、使い捨てられてしまう可能性があります。
受け身で仕事に取り組む
指示された仕事を淡々とこなすだけでは 組織から必要とされるSEになることは難しい場合があります。
指示されたタスク以外にも、新たな先端技術を積極的に学び続けたり、自発的にやったことのない仕事にも取り組みましょう。自分の成長や変化を、自ら考えられなければ、将来性のあるSEにはなれないでしょう。
システムエンジニア(SE)の案件例
システムエンジニアの案件には運用や保守だけでなく、開発、リモートに関するものもあります。
ここではシステムエンジニアの案件例を3つ紹介しますので、気になっている方は是非ご覧ください。
開発案件
上記案件は新規サービスの開発や機能追加開発において、動画配信オールインワンシステムを活用したカスタマイズ開発ができます。
具体的な業務内容は、オープン系技術を用いたフロントエンド・バックエンド・WebAPIの開発、アーキテクト選定や設計などがあります。幅広い業務を担当したい人におすすめです。
アプリ開発案件
こちらの案件は、既に顧客向けに運用、開発中のアプリを企業向けにリリースするものです。具体的な業務内容は、Web版アプリの設計からテストです。プログラミングを使っての業務となります。
リモートワークの案件
こちらは、証券会社の持株会向けシステム開発のリモートが可能な案件です。しかし、プロジェクトの進行具合で、出社する必要があります。
業務内容としては、要件定義や進捗管理、顧客対応等を担当することになります。そのため、コミュニケーションがしっかり取れる人におすすめです。
これから需要が高まるIT分野
これから、SEの需要が高まってくる分野には、どのようなものがあるのでしょうか。
ここからは、SEの需要が高まってくると考えられる分野をいくつか紹介するので、参考にしてみてください。
AIやビッグデータの活用
AIやビッグデータの活用は、多くの分野で導入が検討されている技術だと言えます。
データの蓄積により、世間の動向や顧客の傾向など、データから特徴を見いだして、予測を行うことは、多種多様な業務領域で応用できるものになります。DX化に伴って、需要が高まることも考えられるでしょう。
IoT分野
IoTは、医療機器や家電など多くの分野での活用が広がっています。ビックデータと関連する領域でもあり、データの活用のためにさまざまなデータを収集する必要があります。
IoTも、発展が期待される中で、専門のスキルを持った人材が少ないので、需要は高いと言えます。
クラウドソリューション
クラウドサービスは、現在も多くの業界で普及が広がっているサービスです。環境構築に関するスキルや技術に対するスキルは、SEにとって重要なものになりえます。
クラウドサービス自体も、発展を続けているものなので、有用なサービスについて適用が早いSEは、需要が高まると言えるでしょう。
情報セキュリティ
情報化社会の現代では、情報漏洩のリスクを気にしている企業も増えています。セキュリティに関する人材の需要は、拡大していくと予想されます。
セキュリティに関する知識を身に付ける際、その分野に関する資格を取得することが有効だと言えるでしょう。
モバイル通信
モバイル通信は、スマートフォンの普及やIoTの人気を上げるなど、さまざまな影響を与えています。
技術の進展がさらに見込まれる分野でもあり、インターネットが社会に浸透している現代では、SEの活躍も期待できると考えられます。
プラントエンジニアリング
製造設備のある工場に関する分野でも、SEは将来性が高いと考えられます。
科学や製鉄などの産業が発達するうえで、プラントは専門的な知識やスキルが必要とされる領域です。IoTの活用や設備とのシステム連携など、SEが活躍するシーンが多く想定され、需要が高まる分野だと言えるでしょう。
XR(クロスリアリティ)
現実世界と仮想世界を融合させ、作業の効率化・迅速化を実現する最先端の画像処理技術のことをXR(クロスリアリティ)といいます。また、Extended Reality(エクステンデッドリアリティ)ともいわれます。
「VR」「AR」「MR」「SR」を含む総称です。XRのXは「未知数」を表し、「Extended」は「拡張」を意味し、2016年頃から普及し始めました。
XRは市場でも急速な成長を見せているため、今後も需要の高まりが期待できるでしょう。
量子コンピュータ
量子コンピュータは、量子力学の原理を利用して高度な計算を可能にする新世代のコンピュータです。古典コンピュータでは、困難な計算も短時間で実現できます。
現在、クラウドサービスを通じて量子コンピュータの演算能力を利用できます。
量子コンピュータの実用化に向けた検証が進んでおり、数年後には重要な技術になると予想されています。そのため、エンジニアは今後の発展に注目しておきましょう。
SEとして貴重なIT人材になろう
SEがこれからIT業界で生き残っていくためには、対人能力を高め、プロジェクトに必要不可欠な人材になる必要があります。
選ばれるSEになるためには対人能力を磨き、「この人と仕事をしたい」と思われる人物になることが重要です。
また、技術を身に付けたら、プロジェクトを成功させるマネジメント能力やクライアント・同僚と円滑に交流できるコミュニケーション能力を磨く努力をしましょう。
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