エンジニアのフリーランスとして市場価値が高まるスキル例！市場価値を高めるために重要なこと

フリーランスエンジニアとして市場価値を高めるためには、常に顧客目線を意識したり、複数のスキルを身に付けたりする必要があります。またAI、VR関連、クラウド技術に関するスキルを持っているエンジニアの市場価値は今後も高まっていくでしょう。

本記事では、フリーランスエンジニアとして市場価値を高める方法、習得したいスキルについて紹介します。フリーランスエンジニアとして活躍したいと考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

フリーランスの市場価値を高めるために重要なこと

経済産業省が発表した『IT人材需給に関する調査』によると、IT需要の伸びが中位の条件において、2030年には IT人材の需要と供給の差（需給ギャップ）は44.9 万人と試算されています。また、IT技術の発展には優秀なIT人材の育成と、ITにおける生産性の向上が必要になります。

このようなIT業界において、フリーランスのITエンジニアが安定した収入を得られるか否かは、市場価値が大きなカギになるでしょう。

そして、ITエンジニアの市場価値は、持っているスキルやこれまでに積み上げた実績が大きく影響します。

ここで紹介する「フリーランスのエンジニアが市場価値を高めるために重要なポイント」を確認しましょう。

出典：－IT人材需給に関する調査－調査報告書｜経済産業省
参照：https://www.meti.go.jp/policy/it_policy/jinzai/houkokusyo.pdf

顧客の満足・ユーザー目線についても意識する

システムやサービスを開発する際は、企業だけでなく企業を通して顧客やユーザーも満足させられることが重要です。そして、ユーザーの目線に立って業務を遂行するエンジニアは質が高く、リスクを回避した商品の提供ができる可能性が上がります。

そのため、顧客の満足度やユーザー目線を意識しているエンジニアは、企業から求められ、市場価値も高くなるでしょう。

複数のスキルを身につけて得意分野をいくつか持っておく

エンジニアとして複数のスキルを身につけ、得意な技術分野が多岐にわたると、開発現場では重宝されるでしょう。複数の技術を習得していることで適切な技術を選択し、より効率的に業務が進行できます。

同時に複数の業務を一人でこなすことができれば、人件費の節約にもなるでしょう。なお、複数のスキルを身につける際は、一つのスキルをある程度使いこなせた上で別のスキルを獲得すると、中途半端にならないでしょう。

市場価値は相対的なものであることを頭に置いておく

自分の市場価値を高めるためには、現時点での市場価値を見極めることが大切です。ただし、市場価値というのはあくまでも相対的なものであることを理解しておきましょう。

自分の見える範囲の、狭い視野の中だけで自分の市場価値を判断するのは、見落としや誤解が発生するリスクがあります。

同じ職種や同世代の人々などを基準にして比較することで、自分自身の正確な市場価値を知ることができるでしょう。

市場の動向にも気を配る

IT業界は目覚ましい技術革新が進められており、常に新しい技術が生まれ続け、市場のトレンドや需要の高いスキルは変化しています。

そのため、市場価値の高いエンジニアになるには市場の動向や新しい技術をいち早くとらえ、積極的に学んだり興味や関心を持ったりすることが大切です。

ニーズの変化にも柔軟に対応できる技術者は、市場価値も上がるでしょう。

▶︎スキルシートの書き方とは？詳細記事はこちら！

エンジニアのフリーランスとして市場価値が高まるスキル例

ここからは、フリーランスとして市場価値が高まるスキル例を紹介します。

ITエンジニアの業務は幅広く、種類によって求められるスキルは異なります。また、エンジニアの種類によって市場価値も変わるでしょう。

自分自身の業務内容や将来性を考慮して、フリーランスとして市場価値が高まるスキル例の中から、獲得すべきスキルを選択し習得しましょう。

AIに関するスキル

AI（人工知能）は、機械学習によるビッグデータを解析し、それを活用してあらゆる分野の開発に取り入れられています。たとえば、トレンドの予測やさまざまな認証、異常や障害の検知などに利用されています。

AI技術を持った人材の不足は今後も拡大していくことが予測されており、AIに関する高度なスキルを持っていることで、高いニーズが期待できるでしょう。

VR・AR・MRに関するスキル

仮想現実であるVR（Virtual Reality）は、現在ゲーム業界や医療業界など多くの分野で活用されています。

また、AR（Augmented Reality：拡張現実）やMR（Mixed Reality：複合現実）も、今後の成長が期待されている技術です。このように、注目度が高い技術や知識を持つことで市場価値は上がるでしょう。

情報セキュリティに関するスキル

IT技術を利用する上で、セキュリティ対策は切り離せません。ハッキングやなりすましなどによる被害は甚大となり、年々巧妙化しているサイバー攻撃に対抗するためにも、情報セキュリティの重要性は強まっています。

今後もサイバー攻撃を未然に防ぐため、セキュリティに関するスキルを持つエンジニアは必要不可欠であり、高い市場価値が期待できるでしょう。

IoTに関するスキル

IoT（Internet og Things）はあらゆるモノにインターネットをつなげて活用する技術で、近年では家電や生産設備、車の自動運転など、すでに身近になっている分野です。

我々の生活にも大きく影響するIoTは急速に発展しており、今後もIoTに関するスキルは大いに求められるでしょう。

なお、IoT技術はアプリケーション開発やネットワーク、セキュリティなどを専門とするエンジニアが協業して進行していくのが一般的ですが、専業以外の分野についての知識も必要となるでしょう。

クラウド技術に関するスキル

近年需要が高まっている、AWSやAzureなどのクラウドサービス上でシステムやサービスの構築、データの移行などを行えるスキルは、クラウドサービスへ移行する企業の増加にともなって市場価値も高まっています。

クラウド技術に関するスキルは顧客だけでなく、自社においても提供価値が高いでしょう。

トレンドの言語のスキル

実務でプログラミングを行わなくても、プログラミングに関する知識や技術を身につけていることで、エンジニアとしての市場価値は向上するでしょう。

また、数多くあるプログラミング言語にもトレンドがあります。時流に乗って需要が高まっている言語、もしくはスキルを持った人材が少なく希少価値の高い言語を習得することで、市場価値はさらに上がっていくでしょう。

以下に、トレンドのプログラミング言語に関する特徴を紹介します。

言語名	現状の案件の多さ	将来性
Python	多い	非常に高い
Swift	やや多い	高い
Kotlin	やや多い	高い
Ruby	多い	高い
Go	やや多い	高い

Python

「Python」は、AIおよび機械学習に強く、近年一躍脚光を浴びている言語です。機械学習やディープラーニング用のライブラリが充実しているため、今後も広く開発が進むAIやデータ解析に利用され、高い需要が見込まれるでしょう。

一方、Pythonはコードがシンプルで可読性が高く、AIや機械学習以外の開発にも利用されるなど、汎用性や拡張性が高いという特徴もあるため、初心者にもおすすめの言語です。

Swift

「Swift」は、「Objective-C」とともに、Apple社のmacOSやiOSのアプリケーションを開発するためのプログラミング言語です。システムの共通言語として使用されている言語「C」をベースとして作成されているため、互換性もあります。

iOSのアプリケーション開発は今後も需要や注目度が高いため、SwiftやObjective-Cを習得する価値は高いと言えるでしょう。また、Swiftのコード作成方法を学習するためのアプリ「Swift Playgrounds」をApple社が提供し、Swift習得のサポートをしています。

Kotlin

「Kotlin」は、Google社がAndroidの公式開発言語として採用したことで、Androidのアプリ開発において注目度が高まっている言語です。

プログラマー向けの「Kotlinブートキャンプ」など、Google社が手厚いサポートを提供しているため、エンジニアにとって環境が整っています。

Kotlinは「Java」に似ている静的な言語ですが、Javaよりも簡潔で書きやすく、しかもJavaの機能の多くを流用してアプリケーションの開発が可能です。

Ruby

「Ruby」は、シンプルで可読性の高いプログラミング言語で、日本人により開発されました。Rubyは無料で使え、複製や変更、再配布も可能です。

また、サーバー側で実行して動的なWebページの作成を行うための言語で、「Twitter」や「クックパッド」、「食べログ」など、アプリケーションサイトやショッピングサイト、SNSなどの構築で利用されています。

「Ruby on Rails」などの充実したフレームワークを利用し、さまざまなアプリケーションを開発できます。

Go

「Go」は高速処理が可能でメモリ効率の良い言語であり、Google社によって開発された言語です。また、「golang」や「Go言語」と表記されることもあります。

堅牢性や安定性が高くサーバサイドアプリの開発に活用されており、YouTubeのサーバーもこのGo言語によって構築されています。

「Gobot」などのフレームワークを使用し、ドローンやロボットなどの組込みシステムの開発も可能です。

さらに、Go言語はWebサービスやスマートフォンアプリ、組込みシステムなど、あらゆる開発に活用できる汎用的なプログラミング言語であるため、将来性のある言語でしょう。

より市場価値の高いフリーランスを目指そう

ここまで、フリーランスとして市場価値が高まるスキル例や、市場価値を高めるために重要なことなどを解説してきました。

エンジニアは、それぞれの分野の専門的な知識からコミュニケーション能力まで、多くの知識や能力が求められる職種です。

前述した、フリーランスとして市場価値が高まるスキル例の中から、自分に合ったスキルを選択して身につけ、エンジニアとしての市場価値を高めていきましょう。

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