最終更新日時:2019年04月10日

個人事業主が芸術家の場合|国民健康保険組合について8つ

文芸芸術家の個人事業主(フリーランス)の方が健康保険に加入する場合、国民健康保険以外に文芸美術国民健康保険組合などの保険組合を選ぶことができます。個人事業主の方が、国民健康保険以外の組合を選ぶメリットや注意すべき点などをご紹介します。



国民健康保険とは

個人事業主が芸術家の場合|国民健康保険組合について8つ
日本では、憲法の「健康で文化的な最低限度の生活」を保障するため、国民全員が健康保険に加入しなければならないということが国民健康保険法などの法律で定められています。

会社に入っている人や公務員はそれぞれの保険組合を持っており、国民健康保険は自営業などの個人事業主や、職を持たない人のための医療保険です。

個人事業主が文芸芸術家の場合

個人事業主が芸術家の場合|国民健康保険組合について8つ
個人事業主の方は国民健康保険に加入することになりますが、文芸や美術、著作活動を行っている文芸芸術家の方の場合は、別の選択肢があります。

文芸芸術に携わる方というのは、美術家や小説家、漫画家や生け花を活ける人、デザイナーさんなどで、個人事業主、つまりフリーで行っている人です。

文芸芸術家の入れる国民健康保険組合

個人事業主の文芸芸術家の方は、文芸美術国民健康保険組合に加入することができます。

もちろん、通常の国民健康保険に加入することもできます。

収入がかなり低い場合は、文芸美術国民健康保険組合に加入するより、国民健康保険に加入した方が負担が少なくなるケースもあるので、注意してください。

文芸芸術家の個人事業主が入れる組合

個人事業主が芸術家の場合|国民健康保険組合について8つ
個人事業主である文芸芸術家が健康保険組合に入る場合、通常の国民健康保険の他に、同業同種の人向けに組織された国民健康保険組合があります。文芸芸術家の場合は、文芸美術国民健康保険組合や京都芸術家国民健康保険組合です。

それぞれについて、少し詳しく見てみましょう。

文芸美術国民健康保険組合

個人事業主が芸術家の場合|国民健康保険組合について8つ
文芸美術国民健康保険組合は、文芸芸術家の個人事業主だけが入れる健康保険の一つです。

文芸美術国民健康保険組合の保険料は定額で、平成30年度の保険料は1人分の月額は19,600円、家族分は月額10,300円、介護保険料の対象なら月額4,000円が追加されます。

自治体にもよりますが、年収が200万円以上なら国民健康保険より文芸美術国民健康保険の方が安くなります。

1:文芸美術国民健康保険組合加入の条件

文芸美術国民健康保険組合に加入するためには、個人事業主であり、かつこの保険組合の加盟団体の会員になっている必要があります。

文芸美術国民健康保険組合の加盟団体はさまざまな種類の文芸・美術関係のお仕事に渡ってありますので、確認してみましょう。

すでにご自分の仕事に関係する団体に加入している場合は、その団体が加盟団体になっていればすぐに申請することができます。未加入なら、ご自分の仕事に合った団体に加入してから申請することができます。

2:文芸美術国民健康保険組合手続きに必要な物

個人事業主の方が、文芸芸美術国民健康保険組合に加入する場合の手続きに必要な物は以下のとおりです。

文芸美術国民健康保険組合手続きに必要な書類

  • 記入した文芸美術国保組合加入申込書
  • 預金口座振替依頼書
  • 世帯全員の住民票
  • 確定申告書B控のコピー
  • 所得の内訳書の控え
  • 事業制作物のコピー

京都芸術家国民健康保険組合

個人事業主が芸術家の場合|国民健康保険組合について8つ
京都芸術家国民健康保険組合は、文芸美術国民健康保険組合と違い、入る人の住民票の住所が京都府、大阪府、奈良県、滋賀県、兵庫県の認可区域の、文芸芸術に携わる個人事業主に限定されます。

文芸芸術の種類も芸能、美術、工芸などの業務に限られ、建築デザイン、工業デザインに従事する方は入れないなど、文芸美術国民健康保険組合と異なっています。

1:組合加盟の各団体に加入

京都芸術家国民健康保険組合に加入するには、京都芸術家国民健康保険組合に加盟している団体に加入するのが原則です。

既存の加盟団体に加入しない場合は、京都芸術家協会に所属すれば加入することができます。

2:手続きの手順

京都芸術家国民健康保険組合に加入する手続きは、所属団体に加入する場合と個人で加入する場合で手順が少し変わります。

所属団体に加入する場合は、申し込みの翌月一日に健康保険証が発行されます。保険証を受け取ったら14日以内にそれまで加入していた健康保険の脱退手続きを行います。

個人で加入する場合は、申し込みの翌月に加入審査が行われ、承認されたら加入承認通知が郵送されます。それ以降は団体加入の場合と同様です。

3:保険料

固定額の文芸美術国民健康保険組合と違い、京都芸術家国民健康保険組合の保険料は所得に応じて変わります。

保険料は医療保険料、後期高齢者支援金保険料と介護保険料を合計した金額です。介護保険料は40歳から64歳の方にだけかかります。

各保険料とも、定額の世帯割、世帯の人数分の均等割と、所得金額に応じて変わる所得割の合計で計算されます。

4:加入手続きに必要な物

京都芸術家国民健康保険組合の加入手続きに必要な物は、以下のとおりです。

京都芸術家国民健康保険組合の加入手続きに必要な物

  • 現在加入している健康保険の保険証
  • 前年度分の住民税納税通知書または課税証明書(所得額と課税額がわかるもの)
  • 直近の確定申告書B(控)の第1表、第2表
  • 世帯全員分のマイナンバーが記載されている住民票
  • 京都銀行またはゆうちょ銀行の通帳と届出印
  • 認印
  • 顔写真付きの身分証明書(写し)
  • 所属団体から加入の場合は団体名簿
  • 仕事の内容がわかる資料(納品書や請求書などの写し)
  • 加入金3,000円

国民健康保険との比較

個人事業主が芸術家の場合|国民健康保険組合について8つ
文芸芸術家の個人事業主が健康保険に加入する場合、国民健康保険以外に文芸美術国民健康保険組合などに入ることができるという事をご説明してきました。

それでは、個人事業主の文芸芸術家の方が、国民健康保険ではなく文芸美術国民健康保険組合に加入するメリットは何でしょうか。

1:年間の保険料

個人事業主が芸術家の場合|国民健康保険組合について8つ
個人事業主の方が文芸美術国民健康保険組合に加入するわかりやすいメリットは、健康保険料が安くなることです。

収入が安定しにくい個人事業主にとって、必ず払う健康保険料の節約は大きなメリットです。

文芸美術国民健康保険組合は固定額ですので、収入が大きくなるほどお得になります。ただし収入が200万円未満の場合は、文芸美術国民健康保険組合に加入するより、国民健康保険に加入した方が負担が少なくなる場合もあります。

2:給付金

個人事業主に対する文芸美術国民健康保険組合の給付金は、基本的に国民健康保険と同じです。

医療費の自己負担割合、高額療養費、出産育児一時金などはほぼ同じ給付です。疾病予防の特定健康診断の補助も、同じような給付金があります。

葬祭費は、文芸美術国民健康保険組合の給付金は加入年数に応じて7万円から11万円ですが、国民健康保険の場合は自治体によって違い、数万円程度です。

個人事業主が入れる組合を探そう

個人事業主が芸術家の場合|国民健康保険組合について8つ
お話ししてきたとおり、文芸芸術家の個人事業主は、国民健康保険以外に文芸美術国民健康保険組合、京都芸術家国民健康保険組合などに入ることができ、それぞれメリットがあります。

文芸芸術家以外の個人事業主についても、国民健康保険以外に加入できる保険組合はあります。個人事業主の方は、健康保険に加入する場合に、国民健康保険よりメリットの大きい健康保険組合を探してみてはいかがでしょうか。
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