最終更新日時:2019年03月29日

個人事業税の仕訳に関する基礎知識6つ|租税公課となる税金

ここ数年、サラリーマンではなく個人事業主として仕事をされる方が増えましたが、確定申告が必要な時期には自分で処理を行う必要があり、今特に忙しい時期でしょう。この記事では個人事業で外せない個人事業税とはどういうもので、仕訳をどう行うのかをご紹介していきます。



個人事業税の仕訳とは

個人事業税の仕訳に関する基礎知識6つ|租税公課となる税金
ここ数年、シニアになってから起業したり女性起業家が急激に増えるなど、サラリーマンでなく個人事業主として仕事をされる方がかなり増えました。

フリーランスや個人事業主になると、これまでは会社に勤めていれば任せっぱなしでよかったことも、自分でする必要があります。特に気になるのが税金です。個人事業税とはどのようなもので、どのように納付すればよいのでしょうか。

この記事では個人事業税についての基本などを紹介していきます。

個人事業税とは

個人事業税とは、個人事業主の事業所得や不動産所得などに応じて課税される地方税のことを指しています

個人事業における税額は前年度の事業所得や不動産所得などをもとに算定され、8月と11月の2回に分けて納付する必要があります。

仕訳とは

個人事業主が個人事業税を扱う上では必ず出てきますが、仕訳とは簿記上の取引を「借方」と「貸方」に分けて、仕訳帳に記入することを表しています。そのため、個人事業に関わる税金を納付する時には、それぞれどの勘定科目で仕訳をすれば良いのかを知っておく必要があります。

個人事業税の仕訳に関する基礎知識6つ

それでは、個人事業税は具体的にどのような点に気をつけておく必要があるでしょうか。ここでは、個人事業税を納付するにあたり、仕訳する際の勘定科目など、気をつけておくことをご紹介していきます。

個人事業税の仕訳に関する基礎知識1:個人事業税は必要経費になるのか

まず最初に押さえておくこととして、印紙税を除くすべての税金は事業の経費とは認められないというイメージがあるようですが、実は個人事業税は必要経費になります

所得税や個人住民税は事業所得の経費にはなりませんが、個人事業税に関しては所得税や住民税とは別の扱いであり、事業に関して発生した経費として認められています。

必要経費として認められるものは、漏れがないように必要経費に算入しましょう。

個人事業税の仕訳に関する基礎知識2:個人事業税の経費参入時期

個人事業税の仕訳に関する基礎知識6つ|租税公課となる税金
個人事業税を必要経費として算入する際、対象となる金額はその年に債務が確定しているものを指しています

この「債務が確定しているという状態」とは「その年の12月31日までに債務が成立している」「その債務に基づき、具体的に給付すべき原因となる事実が発生している」「12月31日までに金額が合理的に算定できる」という3つの条件を満たしていることを指しています。

個人事業税の仕訳に関する基礎知識3:個人事業税の月割りの方法

個人事業を1年間営業していれば、個人事業税では一律で290万円が控除されますが、営業期間が1年に満たない場合は、月割額を控除することができます

月割額とは290万円を12で割った24万2千円に営業月数分をかけ合わせた金額のことで、月数は暦にしたがって計算し、1ヶ月に満たない端数も1ヶ月として計算します。

収入から必要経費を差し引いた額が控除額よりも少ない場合には個人事業税を納付する必要がありません。

個人事業税の仕訳に関する基礎知識4:仕訳する時の勘定科目は

個人事業税は所得税の計算上において、支払額全てを経費として処理することができます。

個人事業税を支払った時には、「租税公課」という勘定科目を使って仕訳し、支払時の経費として処理することになります

個人事業税の仕訳に関する基礎知識5:租税公課とは

個人事業税を仕訳する時に使う科目である「租税公課」とは、簡単に言えば「税金や公の負担金のこと」を指しています。

租税公課はおおまかに言えば税金や公的負担金のことですが、税金すべてが含まれるわけではなく、法人税や都道府県民税、市町村民税は該当しません。また、該当する年中に支払いが確定した費用が対象になります。

個人事業税の仕訳に関する基礎知識6:確定申告を楽にする会計ソフトとは

個人事業税の仕訳に関する基礎知識6つ|租税公課となる税金
個人事業主の方にとって確定申告は本当に大変な作業です。

そんな方のために「クラウド会計ソフト」というとても便利なものがあります。これを使うと、銀行口座内の入出金やクレジットカードの利用明細を勘定科目に自動仕訳してくれるので、手入力の手間をかなり減らすことができます。

従来のソフトと違いネット接続が必要ですが、その分かなり楽になりますので、確定申告をもっと楽にしたいという方はぜひ活用してみましょう。

租税公課として経費にできる税金7つ

個人事業税の仕訳に関する基礎知識6つ|租税公課となる税金
個人事業税を仕訳する際に使う「租税公課」という勘定科目ですが、個人事業税以外にも使うことができる科目です。具体的には、どういった税金で、この租税公課という科目を使って仕訳することができるのでしょうか。

ここでは、租税公課として経費にできる税金についてご紹介します。

1:個人事業税

まず、すでにご紹介しているとおりですが、個人事業税は事業にかからず税金なので、事業の経費として租税公課の勘定科目で仕訳することができます。個人事業税は、事業をするにあたって公共のサービスを受けることに対する対価として支払うものなので、経費に該当します。

仕訳する際は借方に租税公課、貸方に現金を計上し、摘要に個人事業税納付とします

2:固定資産税

固定資産税とは、土地や家屋などの固定資産を持つ所有者が、固定資産がある市町村に支払う税金のことです。

事業所として使っている土地や工場などの固定資産税は、経費として認められます。自宅の一部を事務所として使用している場合にも、その事業割合によって按分した金額を租税公課として経費に計上できます。

なお、固定資産税は納期が来る前で未払いであっても、納税の通知があった日を過ぎていれば経費として計上ができます。

3:不動産取得税

不動産取得税とは不動産を新築、購入した場合に都道府県から課される税金のことを指します。不動産を新築、購入した後、約6か月程度経過した頃に納付書が届きます。

事業に関連して取得した不動産の税金も、経費として勘定科目で租税公課を使って仕訳することができます

4:自動車税

個人事業税の仕訳に関する基礎知識6つ|租税公課となる税金
自動車税とは4月1日の時点で三輪以上の小型自動車、普通自動車の所有者として自動車検査証に記載されている者に課される税金です。納税通知書が届いたら、金融機関やコンビニエンスストア、モバイルバンキングなどで納付します。

配送などで自動車を使うなど、事業主の事業に関わる場合には自動車税も租税公課として経費に入れることができます

なお、自動車税の額は、自動車の種類、用途、排気量などで細かく定められています。

5:登録免許税

登録免許税とは、登記や登録、特許、免許、許可、認可、認定、指定や技能証明について課せられる国税のことを指します。具体的には商業登記や不動産の登記、人の資格登録や技能証明などの際に必要となる税金です。

登録免許税を支払ったときも経費として認められ、租税公課で仕訳することができます。

6:印紙税

収入印紙とは印紙税という税金の支払いのための証書のことです。領収書や契約書など、印紙税法で定められた文書に収入印紙を貼って消印をすることで印紙税を納めたことになります。収入印紙を買ってすぐに文書に貼って使用すると、こちらも経費として租税公課で仕訳できます

収入印紙は不動産登記や商業登記の登録免許税の支払いに使われる場合もありますが、租税公課の科目を使用して問題ありません。

7:その他

租税公課で仕訳できる税金はおおよそ紹介しましたが、これ以外にも商工会議所や同業者組合などの会費や組合費なども、必要経費として租税公課を使って仕訳することができます

一方、所得税や相続税、都道府県民税、市町村民税、住民税などは必要経費にはできませんので、当然ながら租税公課で仕訳することもできません。注意しましょう。

個人事業税の仕訳について正しく理解しよう

個人事業税の仕訳に関する基礎知識6つ|租税公課となる税金
個人事業税の仕訳の仕方について理解できましたでしょうか。税金のことが出てくると、どうしても面倒な気持ちになりますが、これが理解できておくと、サラリーマン以外の働き方がしやすく、一気に働き方の選択肢が広がります。

最近では自動仕訳によって確定申告を簡単にできるソフトもできていますので、上手に活用しながら、より良い働き方を見つけていきましょう
60秒でできる
無料会員登録